社内ルールの変更に反発する部下の心理について考えた。
社内ルールの変更に反発する部下の心理について考えた。
「時代の流れとともに社会は変化する」
これは、会社組織においても例外なく訪れる普遍の事実です。
しかし、このような事実を受け入れることができない人が一定数いることもまた事実です。
そのことを、部下からの反発を真正面から受けて改めて感じさせられました。
今回の記事では、社内ルールの変更という変化に反発してしまう部下が、なぜそのような心理になってしまうのか?について考えたことをまとめたいと思います。
厳しいルールの撤廃
僕の会社では、本当につい最近までガチガチの昭和気質の社風でした。
特に、社内のルールは非常に厳しく管理されていて、服装や頭髪、化粧まですべて細かいマニュアルが規定されているほどでした。
少しでも、風紀が乱れていれば先輩が後輩を叱り飛ばす。という風景が普通にありました。
しかし、時代の変化とともに、そのような厳格なルールは廃れていき、常識の範囲内で個人の判断に委ねるという方向に変わってきました。
それに対して、僕自身は良い方向の変化だなと感じていました。
これまでルールを順守していた部下の違和感
しかし、それを良く思わない人たちもいました。
ある女性のベテラン部下は、
「従業員を甘やかすことは、会社にとって絶対に良くない!これからの社内の停滞が目に見えているから、早く元に戻すべきです!」
とルール変更に対する不満を熱っぽく僕にぶつけてきました。
その瞬間は、彼女がなぜそんなムキになるのか?が理解できませんでしたが、後から振り返ると、それは「これまでルールを順守してきた自分が報われない」という感情からくる不満の心理ではないかと思いました。
彼女は、若手の時代からルールにがんじがらめで育ってきた故に、事細かくルールを知り尽くして、それを守り通すことが一つのアイデンティティにすらなってしまっているのです。
ルール変更というのは、ある意味、自己否定されたことにも近い認識なのかもしれません。
本当に大切なことは何か?
当たり前の話ですが、ルールは守る為にあるわけではありません。
目指す方向に正しく向かう為に、設定されるものだと思っています。
これまでは、軍隊のように一糸乱れない集団こそが、会社の利益に最も貢献するスタイルだった時代もあったかもしれません。
しかし、統制された集団よりも、個人がそれぞれの持ち味を発揮する方が、会社にとっても貢献価値が高い時代にはなっています。
だから、その価値がもっとも発揮されやすい環境やルールが整備されるようになっている。
という話です。
まとめ
自分の信念を貫くことは大切です。
しかし、その信念は本当に正しいのか?
どこに真の目的があるのか?
ということを改めて考える必要があることを自分もこの出来事から教えられたような気がしました。
近視眼的な自分の優越感や満足の為ではなく、長期的で広い視点を持って自分が向かう方向性を見定めること。
そんなことが必要なんじゃないかと思います。