定年が間近に迫った助走期間の上司を持ってしまった時にすべきこと。
定年が間近に迫った助走期間の上司を持ってしまった時にすべきこと。
一般的なサラリーマンの仕事のモチベーションは、
あくまで相対的な話ですが、30代をピークにそこからは年数を経るごとに低下していく。と言われています。
特に、30代からポジションが全く変わらず、
ずっと課長職をしている。なんていう場合は顕著にそれが現れるように思います。
仕事におけるスタンスは凝り固まり、
あとは老後に向けた蓄えをしていくだけ。
自分から行動は一切起こさない。
そんな人が多い気がします。
僕も1年だけそんな定年間近の上司の元で、
仕事をしたことがあります。
一切、口出しをされず、上司との会話は「おはよう」と「お先」だけ。
あまりに楽すぎるサラリーマン生活を送っていました。
伝染するダラダラ病。
注意しなければならないのが、上司が全く仕事をせず、自堕落な雰囲気を出すと、
必ずそれは必ず周囲にも伝染するということです。
僕の職場では、特にベテランの先輩たちが、
意味もなく会社に残り、1時間もあれば片付く仕事を
ダラダラと残業をして仕事をしているフリをしている光景が多くなりました。
また、飲み会の数も急激に増え、
帰宅する時間もどんどん遅くなってきました。
そんな状況に危機感を覚え、僕は2つのことを仕事の中で習慣づけるようにしました。
1.自分起点の仕事に集中する。
与えられた必要最低限の仕事だけをやっているだけではダメだ。
感じました。
上司によっては、必要最低限をやるだけでも精いっぱいという場合もあります。
それは、仕事1つ1つに高い精度を求められ厳しいフィードバックを受けるような場合です。
しかし、当時の上司からそのようなフィードバックは一切ありませんでした。
ほとんどの場合、何も見ないで決済。
といった調子でした。
そのような状況の中で、自分にとってこんなことが必要だと思いました。
- 自ら課題を見つけること。
- 自ら問題を生み出すこと。
このような問題や課題の設定をすることで、
無理やりにでも、他部署や社外との関わりを増やすことで、
自分に対するフィードバックを絶えさせないようにしました。
2.上司の人脈を活用する。
定年を前にして仕事に対するモチベーションがなきに等しい上司だとしても、サラリーマンとしてのキャリアは30年以上あります。
過去の部下や後輩の中には、現在の社内において有力なポジションについている場合も少なくありません。
昭和の年功序列が色濃く残る僕が勤めるような会社の場合は、
まだまだ年次がモノを言います。
普通であれば、絶対に投資の承認が下りないような事案なども、
この「上司の人脈の力」を使うことで可能になったこともあります。
逆にそんなことができてしまうから、
日本の大企業はダメなんだ。という自戒の念の持ちつつ、
ただ、自分の意思として正しいと思うことに対しては、
最後の最後にそのような手段を持っておくことは、
会社で生き抜くために必要なことだとも思っています。
3.自己研鑽の期間と捉え定時に帰る。
当時、自分の仕事のペースはかなり自由にコントロールできたので、
周囲のダラダラ残業や飲み会の誘惑に負けず、必ず定時で退社するようにしていました。
そして、必ず帰り道に行きつけの喫茶店に立ち寄り、
ビジネス書で学習をしてから帰宅するということを習慣づけました。
2~3日に1冊程度のペースでも、
月で10冊程度、年間で100冊以上の本を読むことができました。
現在では、仕事は当時より忙しい中でも、年間で300冊ほど読めているのですが、
それは、この時の読書経験がベースとなり、「読む」ということが習慣づけできるようになった1つの成果だと思っています。
まとめ
社会人人生の中では、この上司のもとで過ごした時間は、
言うなれば「モラトリアム」のような期間でした。
あえて時間に余裕を持たせ、自分と向き合うような期間は、
ずっと、無我夢中で働き続けるよりも、案外大切なことを学ぶことができるかもしれません。
しかし、何も考えなければ、一瞬にして過ぎ去ってしまう空白の時間にもなりえます。
自分で考えながら、意識的に過ごしていくことが大切だと思います。