ビジネスガイド2月号

 (株)日本法令様から、『ビジネスガイド』2月号(通巻954号)をお送りいただきました。いつもありがとうございます。

 今号の特集は「定年後再雇用2年目以降の契約更新の実務とトラブルを生まない制度設計」「ミドル層の採用後ミスマッチ」「労働基準監督官に提出する上申書の書き方」の3本で、今回は法改正関連はないようですが、それぞれに人事管理の現場のご苦労がしのばれる内容になっています。3つめには「結論が出される前に言うべきことは言っておこう!」との副題があるのが泣かせますが、いざ有事の際にはたいへん役立つ記事と申せましょう。
 八代尚宏先生の連載「経済学で考える人事労務・社会保険」は「被用者年金による国民年金救済策の評価」で、そもそも相当わかりにくいこの施策の解説として有益であり、さらにその問題点が明確に指摘されたうえで、解決策としての目的(消費)税方式化と、首相直轄の社会保障改革機関の設置が提言されています。大内伸哉先生のロングラン連載「キーワードからみた労働法」は今回は「家事使用人」が取り上げられ、その東京地裁判決がhamachan先生の新書(濱口桂一郎『家政婦の歴史』 - 労務屋ブログ(旧「吐息の日々」)、本記事でも言及があります)の契機ともなった渋谷労働基準監督署長(山本サービス)事件の最高裁判決をふまえて、家事使用人の労働者性およびその保護の在り方について検討されています。