OGRE YOU ASSHOLE リアレンジ・アルバム発売!!
2012年にリリースされたアルバム『100年後』からわずか5ヶ月で、OGRE YOU ASSHOLEの新作がリリース! 「フラッグ」など、彼らの代表曲の最新アレンジ楽曲に加え、これまでアナログのみにしか収録されていなかったセルフ・リミックス音源を収録。アナログとして既出の楽曲も収録されるが、彼らが大切にしているアルバム・トータルで作品を表現するというコンセプトのもとに構成。サポート・ベーシストであった清水隆史が正式加入し、新しい体制でのOGRE YOU ASSHOLEをお見逃しのないように。
OGRE YOU ASSHOLE / confidential
1. 真ん中で(from 浮かれている人 twilight edition EP) / 2. また明日(alternate version)
3. DOPE(from dope EP) / 4. フェンスのある家(from dope EP)
5. バックシート(alternate version) / 6. フラッグ(alternate version)
7. 素敵な予感(alternate version) / 8. バランス(from 浮かれている人twilight edition EP)
OGRE YOU ASSHOLE / 100年後
1. これから / 2. 夜の船 / 3. 素敵な予感 / 4. 100年後 / 5. すべて大丈夫
6. 黒い窓 / 7. 記憶に残らない / 8. 泡になって
【配信形式】 wav
【価格】 単曲 250円 / アルバム 1,800円
INTERVIEW : 出戸学(OGRE YOU ASSHOLE)
OGRE YOU ASSHOLEの最新作は、不可思議なタイトル『confidential』。意味は、秘密の…。内容は、完全生産限定で入手困難となっている『浮かれている人twilight edition EP』から「真ん中で」と「バランス」、『dope EP』から「DOPE」と「フェンスのある家」。そして、1stアルバム『OGRE YOU ASSHOLE』から「また明日」、2ndアルバム『アルファベータ vs. ラムダ』から「バックシート」と「フラッグ」、前作『100年後』からは「素敵な予感」の4曲が新録されている。
前作『100年後』から5ヶ月という速さでのリリースには、正直、驚きを隠せない。単刀直入に何故、『confidential』のようなアルバムを創ろうと思ったのかを出戸学に尋ねると、「 アルバムと並行して、その曲のREMIXをアナログでリリースしたり、ライヴでどんどん曲が変化していったりして、それをまとめたいなと思って。アナログは、すぐ売り切れちゃったりするので、まだ聴いていない人もいるだろうから」とのこと。実際に「また明日」が、1stの頃とあまりにも違っていて驚いたことを伝えると、「「また明日」「バックシート」「フラッグ」は、コード感や楽曲の創りが感覚的だったから、緻密に考えて創られた最近の曲に比べて、ライヴで並べて演奏すると弱いんですよ。だから、どんどん変化させていくんです。お客さんが、"OGRE YOU ASSHOLEの曲ってこういうのだよね"って思った頃には、次にいっていないといけないと思っていて」と飄々と答える。まさに彼らの芯の強さは、この台詞に集約されている。CDや音源と同じものをライヴで求める多くのリスナーに対して、ライヴでしか見せられない、その瞬間しか聴かせられないものを提示していくその姿勢は、The Grateful DeadやPhishなどの巨匠と同じく、日毎にオーガ・ヘッズを増やす。そんな我々ヘッズは、次に彼らが見せてくれる世界を、嫌が応にも期待してしまうのだ。
以前の曲を変化させるのって、そんな簡単じゃないよね? と聞くと、「スタジオに行くと馬渕(啓)や勝浦(隆嗣)さんが、アレンジやコード感を変えようって提案してくるので、あたりまえのように曲は変わっていきます。さらにプロデューサーの石原(洋)さんも、どんどんアイデアを出すので、完成ってものはないんです」と答える。彼らの改変は、終ることはない… 根っからである。
さて、2008年の『しらない合図しらせる子』から参加している石原洋が、『confidential』では、アルバム・タイトルや曲順を構築していったようだ。「アルバム・タイトルは、石原さんがつけたんです。理由は聞いていないけど、この曲達は、OGRE YOU ASSHOLEの実験の場で起こった記録で、変化するきっかけを与えてくれた曲ばかりなんです。例えば、『浮かれている人(Twilight Edition)』(「真ん中で」「バランス」のRemix版が収録)が出来たから、『homely』の原型が見えたりとか。だから、『confidential』ってタイトルをつけたのは、何となく理解できるんですよ」「曲順も石原さんが考えたんです。でもこれしかなかったと思っています。「素敵な予感(altanate version)」から「バランス(from 浮かれている人twilight edition EP)」の流れとか、「DOPE(from dope EP)」の抜ける感じとかね 」。
なんという信頼感であろうか! OGRE YOU ASSHOLEと石原洋の信頼度、そしてチーム感は今、最高潮を迎えている。石原洋はどんな人物であるかと尋ねると「80年代までの音楽で彼が知らないものは、ほとんどないと思う。特にサイケとかは、本当に詳しいんです。RECORD YOU ASSHOLEを見て、そのアーティストの更に詳しい情報をメールで送ってきてくれますから(笑)」「でも最初の頃は、後でいじりにくい曲作りだったから、石原さんが手を加えるのは難しかっただろうけど、だんだん僕らもその手法に慣れていって、今は曲を創る段階から、一人のメンバーのように関わってくれています。それこそ『浮かれている人(Twilight Edition)』を出したあたりから、どんどん距離が近くなっていきました。今はもう4~5年一緒にやっているから、お互いのやりたい世界観がずれることはないです」とのこと。また、曲が石原洋によって一度解体され、再構築されることに抵抗はないか? と尋ねると、「ないですね。注文もほとんどしていませんし」ときっぱりと答えた。
『homely』でループするサイケデリックな気持ち良さを大胆に取り入れ、『100年後』では、その実験を完成系にまで持っていくことに成功した、完全な充実期を迎えているOGRE YOU ASSHOLE。その次の構想が見えているかどうかを尋ねると、「『homely』と『100年後』はそれぞれ別のもので、それぞれの完成系だと思っています。『homely』で描きたかったものと、『100年後』で描きたかった“終末感”や“なにものでもない感”は違いますし。次の構想は何となく見えているけど、実現可能かわからないので、まだ内緒です」と言う。なにものでもない… ただただ曲を創り、ただただスタジオで曲を構築し、ただただライヴでまた曲を発展させていく。その作業から生み出すものを「なにものでもない」と言い切れるミュージシャンが果たして何人現存しているだろうか? 今回の『confidential』のインタビューで、彼らの強さと、特異性をただただ強く思い知らされることとなった。次のアルバムを、期待せずに待とう。「なにものでもない」の次に生まれて来るものを、我々は想像することは出来ない…。(text by 飯田仁一郎(オトトイ編集長 / Limited Express (has gone?)))
RECORD YOU ASSHOLE
OGRE YOU ASSHOLEのメンバーが、時にゲストを迎えつつ、お気に入りのレコードを聴き漁るUst番組。約月1回、TV♭にて放送中。
これまでのプレイリストはこちら→ https://ototoy.jp/feature/2012083000
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共演 : THE BACK HORN / オープニング・アクト KANA-BOON
MUSIC CUBE 13
2013年3月17日(日)@広島 クラブクアトロ
THA BLUE HERB×OGRE YOU ASSHOLE
2013年4月4日(木)@長野LIVEHOUSE J
共演 : THA BLUE HERB
東名阪ワンマン・ツアー
2013年5月3日(金)@渋谷CLUB QUATTRO
2013年5月10日(金)@梅田CLUB QUATTRO
2013年5月12日(日)@名古屋CLUB QUATTRO
ROVO presents MDT FESTIVAL 2013
2013年5月26日(日)@日比谷野外大音楽堂
PROFILE
出戸学(ギター、ボーカル)
馬渕啓(ギター)
勝浦隆嗣(ドラム)
清水隆史(ベース)