北森瓦版

北森瓦版 - Northwood Blog (Author : 北森八雲. Since July 10, 2006.)

“Haswell”はCPUとGPUで共有するL4キャッシュを有する・・・らしい

2012/03/20(Tue)
Mystery solved - Haswell expected to up the graphics ante further again（VR-Zone）
Intel's Haswell rumoured to feature L4 cache（bit-tech.net）
Haswell to Use 4th-Level On-Package Cache to Boost Graphics Performance（techPowerUp!）
Haswell graphics gets dedicated L4 cache（NordicHardware）
Haswell Considerably Ups Integrated Graphics Performance Over Ivy Bridge（Legit Reviews）

“IvyBridge”に続くアーキテクチャとして予定されている“Haswell”ではL4キャッシュを有するという噂が流れている。このL4キャッシュはCPUコアとGPUコアで共有され、GPUの3D性能を向上させるためのものだという。
　
“Haswell”がL4キャッシュを有するという話はIntel自身からはされていない。だが“Haswell”のデスクトップ向けには“IvyBridge”の2～3倍の性能を有すGPUのものがラインナップされるという。

現在のIntel CPUはL1, L2, L3の3階層のキャッシュを有している。“Haswell”の一部ではさらにここにL4キャッシュが加わる。通常、この手の特徴はHPC向けに限られたチップのものであるが、“Haswell”の場合はHPCのための改良というよりは、グラフィック性能のための改良である。IntelはCPUとGPUのコヒーレンシをとる方法を考えており、“Haswell”でのL4キャッシュ追加は、このL4キャッシュを用いてCPUとGPUのコヒーレンシをとるためだという。ちょうどこの頃になるとAMDも“Heterogenous Systems Archiceture (HSA)”を加速させる時期である。

この変化により、コンシューマ向けでは内蔵GPUの性能が大幅に向上することにより、単体GPUはローエンド向け下手をすればミドルレンジ向けまでが壊滅するかもしれない。一方サーバー向けではCPUとGPUがデータを共有し命令処理を行うといったことができるが、これにはGPGPUの大きなボトルネックであるデータ移動の問題を解決する必要がある。

“Haswell”のラインナップを見るとGPUは下からGT1, GT2, GT3があります。デスクトップ向けとメインストリームのMobile向けには4-core＋GT2まで、Ultrabook向けには2-core＋GT3が投入されます。
では4-core＋GT3はあるのか？という話で今までは終わっていましたが、今回はその4-core＋GT3に関わるもので、この4-core＋GT3でL4キャッシュが搭載されるという話が出ています。

4-core＋GT3のダイは4-core＋GT2のダイとは大きく異なるものとなり、MCMでの搭載の可能性もいわれています。Socketに関しては4-core＋GT2のものと4-core＋GT3は同じものとなるようです。
また同じGT3搭載の“Haswell”でもUltrabook向けの2-core＋GT3のものではL4キャッシュは搭載されません。
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