官房長官としての菅の在任期間は今年7月8日、福田康夫を抜いて史上最長に達した。
「あまりにも長すぎる」
権力が集中する官房長官ポストだけに、参院選後に予定された内閣改造で菅はそう言われ、交代するものと見られてきた。が、8月3日の第3次安倍再改造内閣でも、その地位を譲ることがなかった。今なお在任期間を更新し続けている
官房長官続投の理由としては、菅が政策面で霞が関の官僚たちを黙らせることができる唯一の実力議員だからだといわれる。事実、官僚はおろか自民党の古参議員でさえ、政策や政局に口出しできない状況が続いてきた。いわゆる政高党低の中、菅は絶大な権限を振るってきたといえる。
だが、その実、当の菅自身は、閣内から離れ、次のステージに進むことを考えていたに違いない。それが、自民党幹事長だ。
記事は拙著「総理の影」の続きのようなイメージでしょうか。ご笑覧ください。