暴走族、職転々…統合失調症の50歳、画家として独立「魂込め描く」

自宅のアトリエで作品を紹介する三原俊弘さん=島根県出雲市で2022年10月6日午前11時5分、目野創撮影
自宅のアトリエで作品を紹介する三原俊弘さん=島根県出雲市で2022年10月6日午前11時5分、目野創撮影

 島根県出雲市で統合失調症を患いながら絵を描いている三原俊弘さん(50)が今春、障害者支援事業所を辞めて、画家として独立した。若い頃は暴走族に入り、地元をバイクで走り回っていた。「魂を込めて描いています。迷惑をかけた地元に絵で恩返ししたい」と力を込める。

 高校を中退し、地元の暴走族に入って仲間たちとバイクで走り回っていた。その後、しばらくは大阪や東京などを転々とし、板金塗装工などをしながら荒れた生活を送った。

 21歳の時、統合失調症を発症。きっかけは地元に戻って建設会社で勤めていた時、人間関係のトラブルで数人の同僚から殴る蹴るの暴行を受けたことだった。幻聴や幻覚に悩まされ、周囲ともめごとが絶えなくなった。仕事も長続きせず、障害者支援事業所に通うように。そこで絵を描くことを勧められた。

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