市販弁当や冷食が多い妊婦、死産と関連か 名古屋市立大研究チーム

妊婦の市販弁当の摂取回数などを調べたアンケート用紙(手前)と、死産と市販弁当などの関連について発表した論文(奥)=2022年5月10日、兵藤公治撮影
妊婦の市販弁当の摂取回数などを調べたアンケート用紙(手前)と、死産と市販弁当などの関連について発表した論文(奥)=2022年5月10日、兵藤公治撮影

 市販弁当や冷凍食品を頻繁に食べる妊婦は死産の確率が2倍以上になるとの分析結果を、名古屋市立大の杉浦真弓教授(産科婦人科)や玉田葉月特任助教(栄養学)らの研究チームが発表した。杉浦教授は「死産が多くなる原因について、さらに詳しく研究する必要がある」と指摘している。

 研究チームは環境省が実施するエコチル調査で得られた妊婦9万4062人のデータをもとに、市販弁当、冷凍食品、レトルト食品、インスタント食品、缶詰食品それぞれについて、妊娠結果との関連を分析した。分析の際には母親の年齢や体格、喫煙・飲酒歴、収入など妊娠結果と関連があることがエコチル調査で判明した要因の影響を取り除く統計処理をした。

 その結果、市販弁当、冷凍食品の摂取頻度と死産との間に関連があることが判明。市販弁当の摂取頻度が「中くらい」(週1、2回)の妊婦は、「少ない」(週1回未満)と比べ死産が2・0倍、「多い」(週3~7回以上)は「少ない」の2・6倍にのぼった。冷凍食品では「少ない」と比べ、「中くらい」「多い」のどちらも2・2倍だった。

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