安倍晋三前首相の後援会が主催した「桜を見る会」の前夜祭を巡り、東京地検特捜部が前首相の公設第1秘書らから任意で事情聴取していた問題を受け、野党合同ヒアリングが24日、国会内で開かれた。前首相らに対する告発状を出していた一人の泉沢章弁護士は「ホテルの明細書が出ているのであれば1000万%アウト」と指摘し、前首相の違法行為は明らかだと主張した。【政治部/宮原健太、社会部/大場弘行】
「座視すれば法の支配が覆される」
原口一博氏 ないと言っていた明細書が出てきたようだ。安倍総理が国会でおっしゃっていたことと真逆のことが出てきた。ぜひ国会に来ていただいて、参考人、証人としてつまびらかにしていただきたい。
泉沢章弁護士 安倍前首相は国会で「契約は個々の参加者がホテルとやっている」と。「入り口で5000円を受け取り、目の前を通過しているだけだ」と。しかし、このような弁明は成り立ち得ない。宴会の内容を予約し、実行することについては事前の話し合いも必要で個々の会員とやるわけがない。補塡(ほてん)があったということは、契約は後援会だということが分かる。
安倍前首相は残念ながら体調を崩して首相を辞められた。しかし、最近見ていると体調回復されている。地検の捜査が進んでいるのだから、まずは率先して事実関係を明らかにしていただきたい。
私たちは2度にわたり告発状を提出した。法律家からすると、政治資金規正法違反などは明らか。弁明が非常に不十分で、矛盾している。そういうこともあると座視するのは法の支配が覆されてしまう。特捜部がどういう捜査をするか分からず、幕引きもあるかもしれない。そのようにさせないためにも監視し、捜査を見極めたい。
「通常なら起訴」との指摘も
今井雅人氏 起訴、不起訴は他の事情も絡むと思うが、起訴相当にはなる?
泉沢弁護士 どのくらいの裁量で起訴にするかは分からないが、弁護士としては…
この記事は有料記事です。
残り1897文字(全文2695文字)