詩人

「大岡信ことば館」閉館 明大新図書館に寄贈

最後の来館者を見送り、入り口を閉めるスタッフ=三島市文教町の大岡信ことば館で2017年11月26日、垂水友里香撮影
最後の来館者を見送り、入り口を閉めるスタッフ=三島市文教町の大岡信ことば館で2017年11月26日、垂水友里香撮影

 4月に86歳で亡くなった詩人・評論家の大岡信さんの業績を紹介するなどした「大岡信ことば館」(静岡県三島市文教町)が26日に閉館した。同館は大岡さんの原稿や著書など数万点を収蔵。そうした資料は、大岡さんが教壇に立つなどゆかりのあった明治大学が2020年に新設する図書館に「大岡信文庫(仮称)」として寄贈する。三島市も年明けにも、市立図書館内に大岡さんの著書などを紹介する常設コーナーを設けるという。

 同館は09年10月、通信教育「Z会」で知られる増進会出版社が、JR三島駅前に本社ビルを新築するにあたり1、2階部分に開館。大岡さんの言葉「ことばは知識ではなく体験である」に構想を得て、筒のふたを開けると詩の朗読が流れたり、天井から切り絵にした詩をぶらさげたりするなど、言葉の可能性を追求した「美術館でも文学館でもない『体感できる空間』」をコンセプトとした展示を行ってきた。

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