2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

蓑輪明子「保育士の処遇の現状をどう変えていくのか――愛知保育労働実態調査を手がかりに」

統一地方選挙が始まっている。 当然そこに「保育園に入れない子どもをなくす」という公約も入ってくるだろうけど、肝心の保育士がいないという問題に多くの自治体が直面している。 「保育士は確保されている」というトンデモ認識の福岡市 すでにいろんな街で…

ナナシ『イジらないで、長瀞さん』

「スクールカースト」とまでは言わないけども、文化圏が違うクラスの女子、特にギャル的な女子から、相当にからかわれながらちょっかいを出されて「構われる」、つまりそのからかいは、実は自分への好意じゃないのか……?っていう話の作りかたは、ぼくの中学…

中原淳+パーソナル総合研究所『残業学 明日からどう働くか、どう働いてもらうのか?』

残業の削減を「データとエビデンスに基づく分析」(本書p.7)によって「具体的な解決策を提案」(同前)ことを売りとする。 残業学 明日からどう働くか、どう働いてもらうのか? (光文社新書) 作者: 中原淳,パーソル総合研究所 出版社/メーカー: 光文社 発売…

石黒正数『天国大魔境』1・2

石黒正数『天国大魔境』は何か大きなカタストロフがあった後の日本を描いている。これから解かれるべき謎(の一つ?)が2巻でようやく設定されたが、まだ設定全体さえ見えてこない。 だから評価もしようがないが、かと言って物語の切片、絵、セリフが楽しめ…

太田垣章子『家賃滞納という貧困』

司法書士として家賃滞納の処理にあたってきた筆者が、18のケースを紹介している。 家賃滞納という貧困 (ポプラ新書) 作者: 太田垣章子 出版社/メーカー: ポプラ社 発売日: 2019/02/08 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 230ページの本なのに200ペー…

川村拓『事情を知らない転校生がグイグイくる。』

小学校のクラスで「死神」とあだ名をつけられいじめられている西村さんを、「死神」なんて「クールでかっこいい」と思って「グイグイ」好意を寄せてくる転校生・高田くん。 事情を知らない転校生がグイグイくる。(1) (ガンガンコミックスJOKER) 作者: 川村拓…

共助が限界、そして負担の軽い自治会という問題

「しんぶん赤旗日曜版」(3月3日号)で東日本大震災の災害公営住宅におけるコミュニティ特集。 見開きの特集なのだが、随所に町内会(自治会)の負担問題と共助の限界が書かれている。 高齢者見守り 共助では限界 …しかし、見守りを強めようにも、活動の担い…

「首都圏青年ユニオンニュースレター」で読む港湾労働者のストライキ

『花と龍』に出てくる港湾労働者 選挙に出た時、ある推薦者の方がメールで自分の親の出身が福岡(若松)だと知らせてくれ、その中で火野葦平の小説『花と龍』を紹介していた。 花と龍〈上〉 (岩波現代文庫) 作者: 火野葦平 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日…