2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ささやななえ・椎名篤子『凍りついた瞳』

ここに移転する前のぼくのサイトの、わりと初めの方に本書の名前が出てくる。このマンガを最初に読んだのは今から15年も前のことだ。児童虐待の統計は1990年前後からようやく始まったことからもわかるように、15年前といえば、ようやく児童虐待というものが…

川崎二三彦『児童虐待―現場からの提言』

児童虐待の問題を調べていくと、児童相談所の役割や権限についてわかりやすい解説がないことに気づく。児童相談所というのは児童虐待だけを扱っているのか? そもそも国の機関なの? 市町村の機関なの? などという初歩的な質問に始まり、新聞などでよく見る…

児童虐待問題でのネット上の論争を読んで

3歳の娘がいる身にとって、児童虐待事件の報道はただちにそれを自分の娘に起きたこととして置き換えさせてしまうものである。つれあいはどれもつらくて読めないようで、記事について話題にしているだけで本当に涙ぐんでいる。 大阪の2児餓死事件は、一人が…

子供を叱る若い母親に「お母さん、それは無理です」と言いたいお父さんに言いたい、「無理じゃないです」

この記事を読んで。子供を叱る若い母親に言いたい、「お母さん、それは無理です」 JBpress(日本ビジネスプレス) http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/4149 お盆前に反論記事を書きかけたのだが、間に合わずに帰省してしまった。ゆえにすっかり気の抜けた記…

ヤマシタトモコ『HER』

20代後半から30前後くらいの独身男性の悩みや喜びといったものを描いたマンガにはそろそろ共感を示せなくなってきたかもしれない。しかし、女性のそれは相変わらず楽しく読める。「そりゃあ、お前がそういうオンナとヤリたいからじぇねーの」という失礼にも…

『難解な本を読む技術』

挫折したあの本も、この本も、きっとこれを読めば秘伝的な技術が会得できるにちがないない! と思わしめるタイトルだ。何しろ『難解な本を読む技術』というのであるから。 しかし、そのような秘伝的テクニックが本書を読んでも得られるわけではない。 本書で…

柳原望『高杉さん家のおべんとう』

ぼくはいま3歳の娘の保護者である。 つい先日まで娘は0歳の「赤ちゃん」であったのだが、今ではすっかり「子ども」だ。やがて「少女」という段階に発展していくはず(次にいきなり「少年」とか「老人」とかになったらびっくりである)。 まあ、自分の娘に…