2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

竹信三恵子『家事労働ハラスメント 生きづらさの根にあるもの』

家事労働と聞いて、「あ、おれ関心ない」という男は多いだろう。ぼくもそのクチであった。著者も苦労したらしい。本書の発端となる連載には反響も大きかったのに、 出版社へ企画を持ち込むと、反応はさっぱりだった。(本書p.234) 家ではカミさんに感謝して…

海野つなみ『逃げるは恥だが役に立つ』

週刊プレイボーイの先週発売分に、海野つなみ『逃げるは恥だが役に立つ』の書評を書いた。 このマンガは25歳の女性・森山みくりが主人公で、大学卒業時にも就職できず、大学院にすすんだがその後も就職できず、派遣の仕事もやがて切られて無職になってしま…

國分功一郎『来るべき民主主義』

この本は簡単に言えば、行政に対する国民のコントロールの強化を訴えている本である。 立法権だけでなく、行政権にも民衆がオフィシャルに関われる制度を整えていくこと。これによって、近代政治哲学が作り上げてきた政治理論の欠陥を補うことができる。(國…

自分の商品価値を落とさないためだろ

ちきりんが「ネットでは議論しない」と言っているんだけど、 http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20120813その理由は“議論して結論を一つに決めるのは多様性の否定だから”ということだそうで…。 単純に、ちきりんが議論しない=本体サイトのコメント欄を非表示…

松田奈緒子『重版出来!』

オリンピックをめざすほど柔道バカだった黒沢心が出版社に入ってマンガ編集部に配属される。黒沢が主人公というより、マンガ業界全体にかかわる人の労働を1話ごとに扱っていくオムニバスであり、黒沢の存在はそういう業界の人々を何かしら刺激していく触媒…