情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

「広義の軍関与あった」/仲里副知事が言及~いいや、軍及び政府による明白な強制死だ!

2007-06-26 18:14:39 | æœ‰äº‹æ³•åˆ¶é–¢é€£
 沖縄での集団自決が軍の強制によるものとした教科書について、文部科学省が削除、修正させた「事件」で、沖縄の県議会で26日、【仲里全輝副知事は「当時の教育を含む社会状況の総合的な背景および戦時下における極限状態の中、直接的な軍命があったかどうかは定かではない」との認識を示した上で、「手りゅう弾が配られるなど広い意味での日本軍の関与があったと思う」と述べ、「軍命」の有無に言及した】(沖縄タイムス)という。

 文科省に言いたい!集団自殺に軍の強制があったなかったに注文をつける前に、当時の政府及び日本軍が、兵隊を含む市民に対して、ジュネーブ国際協定(1929)の存在とその内容を教えなかったという重大犯罪を犯したことを教科書に記載するよう求めるべきだと!

 ここやここでも書いたが、ジュネーブ協定という捕虜の人権を保障する国際的な約束があり、日本もそれを守ると宣言したにもかかわらず、日本政府及び軍は、それを兵隊や住民に伝えなかった。それがゆえに、米英は、鬼畜であり、捕まったら殺されるという誤った情報が伝わり、多くの兵隊や一般住民が蛸壺のような穴ぐらで火炎放射器によって殺され、また、手榴弾で自殺し、特攻によって自らの命を絶った。戦争も一つの国家としての戦略であり、無駄に命を失ってはならない、という根本的な理屈が教えられず、ただ「天皇陛下のために戦え」と教え込まれた。(追記:この点に関する資料をここ←に掲載しました)

 この事実経過を学ばなければ、また、同じことをしかねない。なぜ、蛸壺で焼け死んだのか、なぜ、狭い特攻兵器で命を失ったのか、政府及び軍が、ジュネーブ協定を住民に秘密にしたことが、全ての原因だ。個別に命令があったかなかったかというレベルの問題ではない。

 沖縄の集団自決も明らかに政府・軍に強制された結果だ!

 
 沖縄の皆さんも、「広い意味での日本軍の関与があった」などと弱気な言い方をするのではなく、「ジュネーブ協定を市民に知らしめなかったがゆえに沖縄集団自決のようなことが起きたのだから、その政府及び軍の大罪を書け!」と強気に求めていきましょう。

※写真は、こちらより。この写真を前にしても、文科省の役人は、強制がなかったと強弁するのか?これらの人が自分の妻子だと思って、なぜ、死を選ばなければならなかったのかを自分の頭でよ~く考えてみろ!












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Unknown (taro)
2007-06-26 22:56:46
個別具体的な証言や、写真、そのほかの資料などを見ないで高所に立ったつもりで愛国心愛国心と叫んでる人にこそ「平和ボケ」という言葉を送りたいと思います。
戦争の結果、あるいは戦争に付随してどういう事態が起こったのか。
もっと具体的に知っていくべきだし、伝えていくべきでしょう。

金属の弾や破片が体を突き抜ける。
炎で体を焼かれる。
想像を絶するような状況を具体的に知るべきですね。

それを知らずして安易に9条改正。
まさに「平和ボケ」でしょう。
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Unknown (カーク)
2007-06-27 05:58:00
あの頃、国民は無知だったし、政府は国民に情報を隠していたんですよね。ああ、今とあまり変わらない。ネットがあるだけ現代がまだましなのかな。
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強制の有無に関しての議論ではありませんが (アルファメイル)
2007-06-27 21:15:45
 集団自決に大してどの程度の軍の関与があったかという点に関しては個々の事例を照査したうえで論ずるべき事柄と思います。ただ、記事内で主張しておられるジュネーヴ協定を教えていなかったために云々という主張は、当時米軍が実際問題として市街地を無差別爆撃しており、まさにジュネーヴ条約を盛大に無視していたと言う時代背景を考えれば、あまり意味がある主張とは思えないのですが、いかがでしょうか?
 捕虜の扱いに関してもシベリア抑留における捕虜虐待などの例を考えれば、第二次世界大戦当時(および戦後)に戦勝国側に大してジュネーヴ条約がまともな抑止効果を持っていたとは思えません。当時の状況でジュネーヴ条約の存在を市民が知っていたところで、「米軍が捕虜を紳士的に扱う」ことを信じることができたかどうかは、はなはだ疑問だったのでは?
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強制死っつうか、自死の強要っつか。 (田仁)
2007-06-27 22:28:52
自死の強要って犯罪要件は構成しないんですか?如何でしたっけ?
ちなみに、米下院の慰安婦決議に反対ロビー料は無駄にするワ、ポスト紙広告代は無駄にするワ、盛大に血税&月々のお手当(By官房費)が流用されてますが、絶対に対抗手段として、米軍の現在進行形のジュネーブ法違反を、日本の議員さんが非難決議なんて「あり得ないザー(Byきっこの日記)」ですよね?
ふふふふふふふふふふ。
腰抜け反動売国奴の自己矛盾を、ザマミロと思うのは私だけでしょうか。
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事実をゆがめないように… (ヤメ蚊)
2007-06-27 22:37:13
 まず、無差別爆撃と捕虜取扱いは別の問題。少なくとも、米英は開戦後、日本との間で、捕虜取扱いに関するジュネーブ協定を守ることを確認している。そうであれば、その協定と真っ向から反する「生きて虜囚の辱を受けず」という教えを徹底するべきではなかったのは当然でしょう。現に米英は、基本的には捕虜に対して人道的な取扱いをしています。

 次に、ソ連の参戦は、敗戦直前であり、沖縄戦や特攻とは無関係です。

 ジュネーブ協定を確認したことを兵隊や市民が知っていたら、悲劇は避けられたはずです。もし、市民が協定を確認した事実を知っていても、その協定に従った取扱いがなされることを信じることが出来なかったとしたら、それも、やっぱり政府が「鬼畜米英」などと宣伝したことが原因でしょう。

 
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別の問題ではないと思いますが (アルファメイル)
2007-06-28 11:46:01
鬼畜米英というプロパガンダが問題であったとおっしゃいますが、実際問題として全面戦争中であり自国の民間人を大量虐殺している敵対国の軍隊に対して悪感情を抱かず悪い噂が流布しないなどということが有り得るでしょうか?

また市民に知識さえあれば、米軍が捕虜の扱いに関してジュネーヴ条約を遵守するという期待を持てたのかという点についてですが、

1:実際問題として市民の大量虐殺という点に関して米軍がジュネーヴ条約を遵守しておらず、市民も沖縄戦の直前時期に、国際条約が盾となり得なかったという具体的な事例は複数耳にしてしまっている。
2:実際に敵国が捕虜をどう扱っているか(捕虜の扱いに関してジュネーヴ条約を遵守しているのか)などということは、戦争が終結して一定期間が経ち、捕虜が実際に大量に帰国してからでないと信頼に足る情報が入ってこない。

という2つの状況を考えますと、市民がジュネーヴ条約の内容や日米間での合意に関する情報を入手していたとしても、米兵が捕虜を適切に扱うという期待が持てたとは思えません。市民の米兵に対する認識が集団自決に繋がったというのであれば、むしろ民間人の大量虐殺を行なって「鬼畜」であることを自ら証明してしまった米軍にこそ最大の罪があるのではないでしょうか?

また「実際に捕獲された捕虜が正当に扱われること」と「交戦地帯で民間人がきちんと降伏の意志を確認されて捕虜にされるかどうか」がまったく別の問題であることは、ベトナム戦争や昨今のイラク戦争における米軍の行為の事例を鑑みても分けて考えるべき問題だと思われます。つまりくだけた言い方をしますと、よしんば「実際に捕虜になってしまえば死なずに済む」という期待が持てたとしても、「穏便に捕虜にしてくれる」期待は持てなかったのではないかと言うことです。実際問題として米軍は当時いわゆる「きれいな戦争」などは行なわず無差別な市街地攻撃を敢行していたのですから、陸戦での捕虜の確保の点だけは信用しろ。などという方が無理でしょう。
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Unknown (009)
2007-06-28 14:09:07
>ヤメ蚊さん
リンドバーグ日記はどうでしょうか?
米軍の捕虜に対する措置がどういうものであったかが伺えます。
これを見て「ジュネーブ条約を確認したから安心」とは言えないと思いますが。

それにアジア諸国は長らく欧米の植民地下でしたから、彼らの有色人種に対する非人道的な行為を見聞きして来た歴史の中で、条約を守るよと言われてもにわかに信じ切る事が難しいでしょう。
また中国では捕虜を全員虐殺されていた事も集団自決の一因と考えます。


また住民から自決用の手榴弾をせがまれても拒否した例がありますから
明白な強制ではなく、やはり「広義の強制」というのが妥当な落としどころだと思います。
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ジュネーヴ条約に関して認識のミスがありました (アルファメイル)
2007-06-28 16:22:19
ジュネーヴ条約の内容に関して認識にミスがありますので、訂正させていただきます。

ジュネーヴ条約ジュネーヴ条約といってしまったために混乱していた部分があるのですが、1929年に締結され、日米がスイスを通じて内容を確認し合ったのは「俘虜の待遇に関する条約」ですから、交戦国に捕まった軍人および軍属(交戦権を持つもの)に関する条約ですね。よって、こちらでは、敵軍に身柄を確保された民間人が人道的な扱いを受けられるという保証にはなりません。

民間人の扱いに関する方は戦後の1949年に締結されたいわゆる「ジュネーヴ諸条約」の1つ「戦時における文民の保護に関する1949年8月12日のジュネーヴ条約」のほうですから、「大戦中に日本政府が周知させていれば市民の集団自決を防げた」という根拠にはできないことになります。
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無知は力なり (田仁)
2007-06-28 23:55:08
但し、権力者の。
民衆の無知ほど、権力者に有利に働くものは無く、権力者に対抗しようとすれば、血の滲む思いでも尚、民衆が知識を得なければならない。
(不断の努力ですねぇ、バブルだからって油断しちゃいけなかったですヨ。)
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サイパンでは玉砕が美化されましたが (ヤメ蚊)
2007-06-29 05:36:27
実際には、捕虜になった割合は8%、民間人の半数以上が米軍によって拘束されましたが、皆さん、生きながらえています。

一部で暴走する米兵がいたことは間違いないでしょう。だって、日本兵は死ぬのが分かっていてさらに抵抗してくるのだから、米兵にとっては、殺戮マシーンのように思えて恐怖と怒りの対象になっていたことは容易に想像できるからです。

しかし、一部の暴走があったことをもって、日本の軍、政府がジュネーブ協定を教えなかったことを正当化できるものではありません。ちなみに兵士に対してすら、人道的な取扱いをする国が、一般市民に対して残虐な行為をするはずがないし、現に米軍は上記サイパンの例のように、住民について人道的取扱いをしています。

日本政府・軍は、それを知りながら、サイパン玉砕を美化したのです。まったく日本政府・軍の行為は、非人道的というほかありません。
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