百億の昼と千億の夜/萩尾望都・光瀬龍
小説の方も読んでいるのだが、たぶん先に遭遇したのはこちらのマンガ版の方。だからオリオナエ、シッタータ、阿修羅王といった主要キャラクターたちは、先にこちらのイメージが浮かぶ。特に阿修羅王の造形は強烈で、破滅にあらがい、神よりも強大なものに戦いを挑む阿修羅たちの長が少女の姿をしているというのは、原作の光瀬龍の発想であるが、もうマンガ版の姿が焼き付いてしまって小説を読んでいてもこっちのイメージが頭に浮かぶ。
そしてこの作品、全体を通して印象に残るのは、滅びて行く多くの都市に感じる寂寥感。かつて繁栄し、今は荒野の中で寂れて行くだけの街の姿。ものすごく遠くまで来てしまったという後悔にも似た感情。
それにしても凄いのは、この作品が少年誌で週間連載されていたということ。黄金時代の少年チャンピオンって凄かったんだよ。
タコラも大好きな作品です。
時々読み返します。
漫画が好きですね!
2008.04.21 (Mon) | タコラ #- | URL | Edit