猫耳父さん
あらすじ
猫耳が生えちゃった…のは、わたしじゃなくてお父さん!?
日村ななこ14歳。漫画家の父と2人暮らし。愛猫のネーが亡くなった翌日、猫耳と尻尾が生えてきました……、わたしじゃなくてお父さんに!?
なんとか父の猫耳の秘密を隠そうと画策する日村親子。そのおかげで、開き気味だった父と娘の距離がちょっとだけ縮まったりも……? そんな中、娘のななこが学校へ行ったきり行方不明になってしまう。ななこの身に起こった事件とは!? 男を見せるか、猫耳父さん!
これぞ究極の獣耳!? 松原真琴&大岩賢次で贈る、父と娘の抱腹絶倒ちょっぴり涙なハイテンションコメディ!
レビュー
これはネタモノ本じゃない、純で心和むホームドラマだ。
いい歳こいたオヤジに猫耳・・・。初見はどうみてもネタ本。
しかし、繰り返しとなるがこの本はネタ本じゃない。
人情溢れるホームドラマなのだ。
ちなみに主人公は美少女、のお父さん。
溺愛していた愛猫の最期の力で何故か猫耳と尻尾が生えてしまったアラフォーの父。
涙もろくて、自分に自信が無くて、それでも男手ひとつで娘を育ててきて、そんな娘と最近距離が開きがちなことを悩んでいる父。
そんな父が多少鬱陶しくはあるが、根本では嫌いではない娘。
そんなちょっとギクシャクしている父娘に訪れた大騒動。父さんに猫耳。
ありえないような(猫耳)事件を契機に、ドタバタしながらも次第に父娘の距離は縮まっていく。
基本的にはコメディタッチなのだが、時折挟まれるシリアスな部分がとても深く心に刺さる。
このコメディとシリアスの使い分けが非常にうまい。
猫耳というトンデモ要素が混じってこそいるが、これは歴とした感動モノ。
猫耳なければ一般レーベルとして刊行されても違和感は無い。
何度もうるっとさせられた。
こんなお父さん・・・最高だよ!
ページ数は少ないが読み応えは抜群。
思わぬ掘り出し物だった。
感動したければ是非この本を読んでほしい。
スプライトシュピーゲルⅢ いかづちの日と自由の朝
あらすじ
近未来都市ウィーン――ミリオポリスと呼ばれるその都には、たくさんの言語とたくさんの神とたくさんの闘争があって、混沌の中で人々はあがき生きていた。
機械化された身体を持ち、治安を守る組織MSSに所属する三人の少女がいる。
「死にませんわ、あたくし」鳳/アゲハ。
「坊主じゃねーし」乙/ツバメ。
「ボク、独りはやだ」雛/ヒビナ。
国連ビル内での内務大臣暗殺から始まるテロを前に、少女たちは立ち向かい、立ちすくむ――組織の内部崩壊を目の当たりにして。互いの絆をもって戦いへと身を投じる少女たちに襲いかかる、大いなる雷鳴。MSSの長く、熱い二十四時間が今、幕を開ける!!
レビュー
MSSに襲いかかる驚異!1時間毎に物語が進行する24時間クライム・アクション。
内務大臣暗殺から始まり、立て続けにテロがMSSを襲う。
様々な方法で攻撃を仕掛けてくる敵組織にMSSは体力を削られていく。
特攻児童の戦力を持ってしても、組織戦を覆すことは出来ず次第に戦況は悪化。
1時間毎に刻々と変わる戦況にページを捲る手が止まらない。
誰が味方で誰が敵か・・・それすらも解らなくなる混沌とした感じもプラスポイント。
今回はオイレンシュピーゲルとのリンクは少量。
これまでのように事件の側面をオイレンシュピーゲルで補完というのは難しそう。
せわしなく物語が進んでいくので、一回読んで事件の全容を把握するのはしんどいかもしれない。
でもご安心を。最後に事件を時系列でまとめたページがあるので、読了後に確認すれば整理もできるだろう。
今回も大変熱い展開でございました。
オイレンシュピーゲル 参 Blue Murder
あらすじ
「初めて仕事で人を殺したときのこと、覚えてるか?」。国際都市ミリオポリスの治安を守る、警察組織MPBの機械化された3人の少女、涼月・陽炎・夕霧。ある日、涼月は、初出撃時の記憶がないことに、あらためて疑問を抱く。彼女たちは、人殺しでトラウマを背負わぬよう、“人格改変プログラム”を適用されていた。あのとき、本当は何が起こったのか?クールでキュートでグロテスクな“死に至る悪ふざけ(オイレンシュピーゲル)”、核心に迫る第3幕!
レビュー
MPBの3人の特攻児童にそれぞれ焦点をあてた短編集。
それぞれのエピソードから別々のアプローチで物語の核心に近づいていく。
どれも少女達の「少女らしさ」がちらちら見える珍しいエピソード。
言葉的におかしいが、彼女たちの少女らしさってのはあまり見てこなかったので。
個人的には陽炎のエピソードが一番好み。一番恋する乙女をしてるのは彼女だろう。
どうやら特攻児童には隠匿された過去がある模様。
それもかなり重要な過去が。
スプライトシュピーゲルとのリンク要素は今回は少なめだが、あっちも読んでおかないと十分にこのシリーズを楽しめないのはこれまで通り。
4巻はやたら分厚い様だが、どんな悪ふざけがまっているのか期待は膨らむ。
ツァラトゥストラへの階段3
あらすじ
精霊を連れ、冒険する世界は“東京”――。
福原駿介が囚人ゲームサイドから渡されたのは携帯ゲーム機。その携帯ゲーム機を起動させてみたところ、中に囚われていたのは、あの“オリビア”だった。
彼女を助けるために、福原はゲームに参加することを決めた。ゲームの目的は“魔王を倒し姫を救出すること”で、しかも現実とゲーム機の中の世界がリンクしているらしい。魔王とは何者なのか。そして姫とは……?
ゲーム機を片手に東京の街を歩き回る“冒険”が始まる……!
レビュー
やっぱり土橋先生のシリーズは大好きだ。読み応えが違う。
オリビア救出戦!
一巻でのヒロイン(?)オリビアが再登場。
ゲームに勝てばオリビアを助けられると知った福原は戦いを決意する。
今更になって気が付いた。
このシリーズのゲームは全て「男と女」の戦いだということに。
男が使う側で女が使われる側の配置が多いが、その実カギを握るのは力のある女の心理。
見えないのはルールや対戦相手だけじゃない。パートナーの心理もだ。
何かのトラブルの発生がすべて男女間の軋轢に起因してる。
そう組まれているゲームの内容が恐ろしい。。。
今回の福原はパートナーとの連携が非常に良かった。
2巻ではカレンという抜き差しならぬパートナーの存在が話を引き締めていたが、今回の様な厚い信頼の上での連携も悪くない。
このシリーズ「らしくない」といわれるとそれまでだが・・・。
飛鳥と舞が福原の手に落ちようとしているのが気になる。
許すまじ。
さて、相変わらずの安定感を見せてくれたこの巻だったが、一段落ついてしまった感じも匂わせている。
続巻は出るのだろうか。
巷では絶賛的な評価はあまり見ないのだが、私は大好きです、土橋シリーズ。
続巻刊行に大きく期待。・・・なかなか出ないけど。
恋の話を、しようか
あらすじ
地方都市の冬、停電から始まる恋の予感。
地方都市の冬。高校生の桧山ミツルは、予備校で顔も知らない三人の生徒たちと同じ部屋になり――テスト中に停電が起きた。なんでもない、一度きりの偶然のトラブルをきっかけに四人は出逢い、惹かれあっていく。見上げれば灰色の空から雪……。クリスマスイブの夜、神野若葉は言った。「信じていたら、奇跡は起きるんじゃないかって……でもそれを信じていなかったら、もし起きたとしてもそれは……偶然。たった一度だけの悲しい偶然」。一生懸命未来に悩み、精一杯恋をする、十七歳。ノスタルジックな純愛ストーリー。
レビュー
切なさで締め付けられる。純な青春恋物語。
ラノベでこの手の謳い文句(ノスタルジックな純愛ストーリー)はもはやハズレの証左みたいなもの。
なのだが、どうしても買ってしまう。
そしてこの作品はどうだったかというと、久々の当たりだった。
少年2人と少女2人。
それぞれが異なるものを抱え、異なることに悩み、それでも惹かれ合う。
4人の想いのベクトルが一見噛み合っているようで、その実悲しいほどにずれている。
それに気が付いたときの切なさは、まるで自分が体験したかのように心に刺さるものがあった。
甘く、苦しく。
恋ってそういうものだよなぁ、と思わず物思いに耽ってしまうそんな懐かしい雰囲気がある。
確かにノスタルジーを感じた。
精一杯恋をして、喜び、悩む青少年達の姿が眩しい。
もはや二度と来ない青春を懐古できる素晴らしい作品。
現役で青春時代真っ直中の中高生向けではない。
青春を「懐かしい」と感じてしまう世代に向けた甘酸っぱい物語。
不況な社会にお疲れ気味のあなたに、一時の清涼剤として如何だろうか。
サクラダリセット CAT,GHOST and REVOLUTION SUNDAY
角川スニーカー文庫
著作名:サクラダリセット CAT,GHOST and REVOLUTION SUNDAY
著者名:河野裕(こうの ゆたか)
イラストレーター:椎名優(しいな ゆう)
発行日:2009/06/01
あらすじ
乙一絶賛!!
「超好みの小説でした。ほんとにスゴイです」
※担当編集者へのメールから抜粋
この小説を買うことの正当な理由。
↓
この作家は、そう遠くない未来、確実に人気作家になっている。
↓
本好きの人々は彼の本を読みあさり、やがてかならず、このデビュー作を手にする。
↓
その時になって読むのと、今、この本を買って読むのとでは、消費する時間の量はまったく等しい。
↓
だから、今のうちに読んで、未来にそなえるべき。
「リセット」たった一言。それだけで、世界は、三日分死ぬ――。能力者が集う街、咲良田。浅井ケイは、記憶を保持する能力をもった高校一年生。春埼美空は、「リセット」――世界を三日分巻き戻す能力をもっており、ケイの指示で発動する。高校の「奉仕クラブ」に所属する彼らは、ある日「死んだ猫を生き返らせてほしい」という依頼を受けるのだが……。リセット後の世界で「現実」に立ち向かう、少年と少女の物語。
レビュー
過剰な先入観を持たず、頭をリセットしてから読むべし。
乙一先生絶賛&イラストが椎名先生という理由で購入。
まず、正直な感想。
乙一先生絶賛しすぎ。期待が大きすぎたおかげで多少肩すかし。
私は乙一先生を尊敬してやまない。
だからこそ、先生の大絶賛=超名作という期待感→作品とのギャップが発生してしまった。
偉大な先人の褒め言葉がプラスに働くばかりではないと知った。
本編は、世界を三日間「リセット」出来る春埼美空と、リセット後の世界でも以前の世界の記憶を保持できる浅井ケイの物語。
リセット=これまでの世界を殺すという考え方は個人的に新鮮だった。
リセット前の記憶をただ一人正確に保持し続けるケイの心境は如何ほどのものか。
タイムリープと「リセット」の概念の違いに思いを馳せても面白いかもしれない。
終始低体温なケイと春埼のおかげか、山場がそれほど盛り上がった感じがしなかったのが残念。
最終的なオチの部分も個人的には納得しかねるというかよくわからなかったというか・・・。
今回の最大のわたし的失敗は、乙一先生絶賛=乙一先生の作風に似てると思いこんだこと。
常にすとんと落ちるトリック的な書きぶりで読者を驚かせる乙一先生と同じ展開が待ってると勘違いした。
だから、冒頭で書いたとおり過剰な先入観を持たずにこの作品に当たってもらいたい。
そうすれば私とは全く違う感想が生まれてくるはず。
正直勿体なかったと思えるし、正確にレビュー出来ているかもわからない。
だけど評価は思ったままの点数で。
アイゼンフリューゲル
あらすじ
伝説のタッグが復活! オリジナル新作!
高速レシプロ機エトピリカの操縦桿を握りながらカール・シュニッツは目を懲らした。大空の彼方に見えたのは、眩いほどに輝く一対の翼。鱗粉のように撒き散らされる光の礫。それは、未だ人類が到達できない領域の存在――虹龍の雄姿だった。「彼らが舞うあの世界は、痛みも悲しみもない場所に違いない」少年の頃からずっと……そしていまもなおカールはそう信じてやまない――。これはまだ、龍の翼に神秘があった頃の物語。遙かなる神々への領域を目指した、挑戦者たちの記録。ニトロプラスの名作『吸血殲鬼ヴェドゴニア』『沙耶の唄』で知られる伝説のタッグが復活。完全オリジナル新作始動!
レビュー
漢の一途な空への想いが心に火をつける。
ニトロプラスの看板作家のタッグによるラノベ。
思わず作家買いしてしまったが、期待通りの名作。
龍と呼ばれる未知の存在が空の支配者であった時代。
その神々に人の技で挑んだ、空に生きる漢たちの物語。
人は龍に飛行機(戦闘機)という技術で追随する。
レシプロ機からロケットエンジン搭載機への変遷期。
純粋に速く飛ぶ事を切望しながらも、新型機の軍事利用が避けられない情勢。
主人公であるカールはパイロットとして稀代の才能を持ちながらも、地上に生きる人としてとても不器用。
空を飛ぶために軍に入り、戦争で一度壊れてしまった弱い男。
空に上がれば万能に近い能力を発揮するくせに、地上ではてんでダメなギャップが良い。
龍といえば荒々しく、暴力的なイメージがあるが、今作では違う。
空の覇者として、空を速く翔けることを最も尊いこととし、勝者にも敗者にも敬意を示す紳士。
しかしひとたび勝負となれば、猛狂う神の如く容赦なく攻め立ててくる。
そんな誇り高き龍がまずもって目新しく、新鮮。
龍と飛行機のドッグファイト、空を翔ける者同士の意思疎通、航空機の細かな設定等、非常に熱い要素がてんこ盛り。
この本を読んで熱い気持ちになれなかったら男じゃない。
なんて断言したら色々とバッシングされそうだが、それ位言いたくなる完成度。
龍と飛行機・戦争という一見相容れない要素が見事に相乗し、独特の世界を作り出す。
これは面白い。とても深くのめり込める。一読の価値あり。
スイート☆ライン
あらすじ
16歳の天才声優は無口で超男性恐怖症!?
才能のある人間をひたすら応援したくなる熱血漢でちょっとバカな高校生・花沢正午。そんな彼の隣の家にひとりの女の子が引っ越してきた。
新島永遠、16歳、新人声優。アニメプロデューサーの正午の姉が強引に連れてきて、彼に彼女の世話を頼んだのだが、永遠は極度の人見知りでしかも超男性恐怖症……。
永遠の欠点を直し、将来を左右するオーディションを成功させるため、正午は覚悟を決めて彼女と一緒に暮らすことにするのだが……。
『いぬかみっ!』『ラッキーチャンス!』の有沢まみずが贈る、とってもスイートなラブコメディ!
レビュー
完成度の非常に高い王道ラブコメ。
有沢先生のラブコメを初めて読んだ。
これまでは重いor暗い話しか読んだことなかったもので・・・。
本作品は冒頭で書いたとおり「王道ラブコメ」。
我知らずフラグ立てまくりの主人公・正午、小動物系で男嫌いだけど正午にだけ心を開きかけているヒロイン・永遠。
永遠に世話を焼きつつも正午に好意がある(?)サブヒロイン・はるか、天真爛漫な天然系サブヒロイン・舞。
そして阿呆な友人・裕之助。
キャラの布陣からしてもはや完璧。鉄壁を誇る王道路線。
ヒロイン達が声優であるというのがちょいとアクセントではあるが、1巻ではそこは重要ではない。
永遠の男嫌いを直すべく奮闘する正午。その正午に気むずかしい猫が懐くかの様に心を許していく永遠。
感情を表現するのが極端に苦手な永遠が、行動で示すやきもちやらなんやらが可愛すぎる。
永遠も良いが、個人的にははるかの方も捨てがたい。
どっちも萌え系大爆発。
舞は今回は出張ってこなかったが、どこの場面からも切り込めるキャラだけに油断できない。
話の展開は二の次三の次。とにかくラブコメ展開が燃える(萌える?)。
あまり深く考えず気軽に読めるラブコメ。これは良いものだ。
2009年9月購入本
電撃文庫
・嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん8 日常の価値は非凡
・空ろの箱と零のマリア2
・オオカミさんとスピンオフ 地蔵さんとちょっと変わった日本恋話
・灼眼のシャナXIX
・みずたまぱにっく。(4) -This is MIZUTAMASHIRO!!-
・ラプンツェルの翼III
GA文庫
・EX!9
・ライトノベルの楽しい書き方4
富士見ファンタジア文庫
・生徒会の月末 碧陽学園生徒会黙示録2
9月は合計購入数9冊。
平和平和。
更新がまたしても停滞していてすみません。
今回は物理的障害が発生してました・・・。
まさかのHDDクラッシュ・・・そろそろバックアップ取ろうかなー?と思ってた矢先の超絶アクシデント。。。
ちなみに前回のバックアップは5月。約5ヶ月分のデータが宇宙の彼方に吹っ飛びました。
取り返せたデータと無に帰したデータ・・・深く考えると凹むのであまり考えず、環境の復旧に全力を注ぎ込んでおりました。
特にiTunes周りの復旧にまる2日を費やして本日ついに作業完了。概ね8割程は復活できた印象。
録画してた前クール分のアニメがほぼ全滅なのが残念すぎる。
でも、なんかすっきりした気もするのは何でだろう・・・。
兎に角前クールのことはDVDレンタルされるまで考えないことに。
人間失ったモノが大きいと「思考停止→悔恨→諦め」と心が疲弊しない方向に動くことを実感。
バックアップはこまめに&一カ所に集中せず分散して保存をオススメします。
話がめっさ脱線してますが、とりあえず復活宣言です。
コメント等にリアクション出来ずすみませんでした。
引き続きよろしくお願いします。
生徒会の六花 碧陽学園生徒会議事録6
あらすじ
あれ? あの人がいませんよ? 困ったなー、主人公のくせに……。ところで、「六花」は「りっか」って読みます。「ろっか」じゃないので気をつけてね。それにしても、バターサンドって美味しいよね!
レビュー
マンネリ化が止まらない☆
本編で作者によるセルフツッコミもあったのだが、マンネリ化してきた。
前巻のレビューで「このシリーズはマンネリ化とは無縁のものだから」とか書いたが、どうなんだろう・・・。
ハッキリしなくてスミマセン・・・。
「生徒会の雑談記録」というテーマの時点で話の拡張性はほぼ無いわけだから、今回はギャグがキレてないだけか。
マンネリ化というより、単に勢いが弱かっただけかも。
というわけで、これといって語る内容が今回は無い。
ギャグの好みが私に合わなかっただけだろう。そう思いたい。
何やら杉崎が行方不明になっているようだが、このシリーズが真面目路線に行くと多分ろくな事がない。
シリアスは禁止。
きっちり笑えるギャグをこさえて貰いたい。
生徒会シリーズは普段キレてるだけに、面白くない時との差が大きい。
これまで番外編を含め4勝3敗。(★4つが負け)
あれ、それほど勝率が高くなかった・・・。
勝つときは大勝だからだろう。
次巻に期待したい。
葉桜が来た夏4 ノクターン
あらすじ
人間とアポストリ、二つの種族の未来の行方は!?
ラパーチェ事件での責を負い評議員候補の資格を剥奪された葉桜は、さらに高等法院による監察を受けることになる。
しかし、やってきた稻雀と名乗る軍務省の憲兵はゴシックロリータ風の出で立ちをした、どこかとぼけたアポストリだった。
そんな折、東京で反アポストリ派議員が暗殺される。裏で【水車小屋】が暗躍し、アポストリに対する感情が悪化する中、恵吾や茉莉花の身にも危険が迫る。
情勢はきな臭さを増していき、学は覚悟と決断を迫られるが──。
レビュー
物語は一気に佳境へ。ツンデレも復活しより熱い。
3巻で広がった話を4巻で上手く纏めてきた印象。
5巻で完結ということを考えると、この4巻の出来は非常に良い。
表紙で凄く悪そうな人相を披露してるアポストリ・稻雀が想像の斜め上を行くお茶目さんだったのがまず好印象。
このギャップに落とされそうになった。
ゴスロリ・・・恐るべしっ。
葉桜も赤くなったり赤くなったり赤くなったとツンデレ復活。
多少デレが多いが、寛容な私は気にもとめない。
冒頭でも書いたが次巻がラスト。
完結に向けて大きく物語の舵を切ってきた。
これまでのエピソードがこの4巻で上手に繋がって来た。
行き当たりばったりな展開かと思っていたのでこの繋がり方に少し驚き。
人間とアポストリ間の不信感に火がついた。
緊迫感溢れる展開に5巻が待ち遠しい。
ラストの女王様降臨のシーンは王道な表現だけどそれが良い。
今回の序盤で退場したあのお方・・・絶対生きてて5巻で出てくる!
と考えているのは私だけだろうか。