GOSICK VII(7)‐ゴシック・薔薇色の人生‐
あらすじ
クリスマス直前の気分に華やぐ聖マルグリット学園。だが、外の世界では「2度目の嵐」が迫りつつあった。父ブロワ侯爵によって首都ソヴレムに召喚されたヴィクトリカ、心配で後を追う一弥。ソヴュール王国最大のスキャンダルにして謎、王妃ココ=ローズの首なし死体事件に挑むふたりの侯爵に謀略が……。豪華劇場に過去と現在が交錯し、大いなる罪が暴かれたとき、世界はその様相を変える。ヴィクトリカと一弥の運命は!?
レビュー
ソヴュールの最大の闇に灰色狼は呑み込まれていく。
実に4年ぶりの新刊。正直もう出ないものと思っていた。
今後の刊行予定から推測するに、「とらドラ!」のようにアニメ・小説同時完結となったりするのだろうか。
ソヴュール王国最大の謎にして闇である王妃ココ・ローズ殺害事件。
ヴィクトリカはオカルト省長官である父・ブロア侯爵に王妃殺害事件の謎解きを命じられる。
王妃殺害という国家の暗部に挑むヴィクトリカ。
何故今になって24年前の王妃殺害の秘密を暴くことになったのか、その事件に隠された真実とは。
「2度目の嵐」が迫る中、いよいよきな臭い展開になってきた。
国家の闇に触れた灰色狼のヴィクトリカと、立場上は単なる留学生の九城。
二人は灰色狼の村でくだされた神託の通りの運命を辿ることになるのか。
本編はあと1冊で完結するらしい。注目せざるをえない。
アニメの進行と上手い具合にリンクしていた。忘れていた所をアニメで補完できたのが大きい。
アニメ15話まで見てから本巻を読めば理解度は一層上がることだろう。
GOSICKsIII(3) -ゴシックエス・秋の花の思い出-
あらすじ
今回は一弥とヴィクトリカの秋の物語が描かれる。一弥もヴィクトリカも、時の間に埋もれた人々の息吹や物語に思いをはせ、そして激動の時代にいきる自分たちの姿を重ね合わせる。二人に訪れるつかの間の安息。学園から連れ去られたヴィクトリカを、ようやく取り戻した少年・一弥の思い。歴史の中で、自らがある重要な役割を与えられていると知りながら、運命に抗おうとする少女・ヴィクトリカ。二人の秋のエピソードを、噛みしめるように味わって下さい。
レビュー
恐ろしい吸引力。
あまりに新刊が出ないので積んでいることすら忘れていた。
新刊読もうと思ってたら4年前の外伝が発掘されてしまったのでまずこっちから・・・
元の「富士見ミステリー文庫」はすでに廃刊。角川で発売されてるってことは・・・ラノベじゃないのか?もう・・・
いや、アニメ化されてるし、ラノベだ。うん。
しかし、武田日向先生のイラスト引っこ抜いてどうするんだ!と声を大にして言いたい。
この本の発売後に桜庭先生が直木賞受賞したりして、一般の人にも名が通るようになられたので角川文庫になったのだろう。
妥当な判断かとも思いつつ、イラストも含めた初期からのGOSICKファンとしては残念。
(イラスト付きは角川ビーンズ文庫で発売されるようだか)
なのでレビュー画像だけは富士見ファンタジア版を掲載する。
さてさて本題のレビューに入ろう。
先が気になって本が置けなくなってしまった。
謎が明らかになるまでは読み止めることができない。
そんな本格ミステリーを読んだ時のような感覚に襲われた。
ゴシックエスは短編集で、1話が約40Pの全5話構成。
つまり40P毎に謎かけと謎解きが展開される。
この軽快なペースが心地よく、読書が止まらなくなった。
謎が解かれるまでと読んでいたら、次の謎が気になり、その謎が解かれるまで…という無限ループ。
ミステリー系の話でここまで引き込まれたのは久方ぶり。
大変有意義な読書タイムを過ごすことが出来た。時間を忘れるとはまさにこのこと。
女子大生会計士の事件簿 Dx.3 神様のゲームセンター
あらすじ
キュートな女子大生会計士・藤原萌実と新米会計士補・柿本一麻の事件ファイル第3弾。映画ビジネスを蝕む不正のトリックとは? ネット予約でホテルが安くなるわけは? 巻末に「不正・粉飾決算摘発マニュアル」付!
レビュー
角川文庫から出版されている「女子大生会計士の事件簿」シリーズ、その第3弾をレビューします。
まず、これライトノベル?と思う方がいらっしゃるでしょう。
私もこれがラノベなのか甚だ疑問です(ぉ
ただライトノベルという定義が非常に曖昧なのと、レーベルだけでラノベと判断するのも杓子定規でつまらない!
レビューの最終的なトドメとなったのはあとがきに
「神様のゲームセンターは『ザ・スニーカー』という文芸誌に掲載」とされていたこと。
ザ・スニーカーキタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!!!!!!!
はい、ラノベ認定です('∀`)
現金ですが、まぁスニーカーに載っちゃあしょうがない、こりゃあラノベとして扱っても文句はでませんよね(フフフ
内容はタイトルそのままに女子大生会計士が様々な企業の粉飾、会計トリックを暴いていくというもの。
一冊あたり5~6つの事件が掲載されている。元々TACか何かの機関誌に載っていたものらしく、一編あたりの分量は少なめ。
著者の山田先生という方が実際に会計士で、様々な初心者向けの会計の本を出しています。
「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」等、本屋に良く通う人ならその著書は目にしたことがあるかもしれません。
作品のレビューに入りましょう。まず、山田先生が本職の物書きでは無いということもあって文体は微妙な感じです。
ラノベの中でも下位の方かな・・・台詞も説明クサイ部分が多々見受けられる。自然な会話の流れとは言い難い所もある。
対して中身はかなり充実。わかりにくい会計のお話がキャラ達の会話やわかりやすい具体例に乗せて語られている。
わけわからない会計の教科書の10倍は脳みそに浸透していく。
会計士ってこんな探偵じみたことしてるの?と驚くこともありますが、そこはちょっと脚色が在る模様w
ちなみに全く会計の事がわからなくても大丈夫。欲を言えば簿記3級以上の知識があればより楽しめる。
会計をかじったことのある人から、これから勉強してみたいと思う人まで、この本のカバーできる層は決して狭くない。
かく言う私もこの本で「減損会計」ってどんなものかを理解しました。
経済新聞が何言ってるのか解らないって人は、コレ読めば少しは意味がわかるようになります、絶対に。
勉強の為だけでなく、読み物としても十分面白い。
ビジネスミステリーなラノベもたまにはいかがですか?
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