フルメタル・パニック! アナザー4
富士見ファンタジア文庫
著作名:フルメタル・パニック! アナザー4
著者名:大黒尚人(おおくろ なおと) 原作:賀東招二(がとう しょうじ)
イラストレーター:四季童子(しき どうじ)
発行日:2012/08/25
あらすじ
西アフリカの小国・マランパ共和国。今回、市之瀬達哉たちD.O.M.S.第三班がAS訓練に赴いたのは、内戦中の軍事独裁国家だった。戦乱で疲弊した国民と、それを顧みない政府や軍部。何が正義で、何が悪なのか。初めて目の当たりにした戦争に、達哉の心は大きく揺さぶられる。だが、思い惑うのは達哉一人だけではなかった。アデリーナ、ユースフ、そしてベルトラン。彼らもまた、図らずもこの国で自分自身の過去、現在と対峙することになる―そして、ついに姿を現す『あの男』とは…!?東奔西走のSFミリタリーアクション、全力吶喊。
レビュー
やっとフルメタらしい動きが見えてきた!
ASでドンパチやって、時折非常識でお馬鹿なドタバタをやって。
これがフルメタの根本。
それがようやく「アナザー」でも体現されてきた。
前半は西アフリカ・マランパ共和国という独裁国家でのクーデターにまつわる話。
後半はクララの父で、マオの元夫であるあの男…クルツが登場する、田舎農場と田舎マフィアの一騒動の話。
本編半分、ふもっふ半分といった具合の構成。
前半では謎の多い機体も登場し、久々に本格的なASバトルが繰り広げられた。
後半では飲んだくれたヘボ親父ながら腕だけは超一流のクルツが無双っぷりを発揮。
どちらでもリーナの格好が可愛い。タンクトップ一枚とか、カウガール姿とか、キュートすぐる。
ASの世代がフルメタ本編より一世代下がっている分、どうしてもASバトルに物足りなさがある。
と思っていたけど、ASの世代差以上に、登場人物の設定的な差が大きかったのかもしれない。
片や兵士として壮絶な人生を歩んできた宗介と、PMCに入社したばかりの高校生である達哉。
秘密の傭兵組織であるミスリルと、元軍人が多いながらもいちPMCに過ぎないD.O.M.C。
どうしてもロボットアクションとして戦うには基盤が違いすぎる。クルツの登場でそれをまざまざと感じた。
でも、その差を埋めるために4巻使ってきて、そして良い感じに物語の舵が切られた。
熱さで本編に近づけることが出来るだろうか。5巻も必見。
青春ラリアット!!(4)
あらすじ
夏休み! だが宮本たちは海の家で勤労に励んでいた。
といってもこいつらが真面目に働いて終わりなわけがない。豪華賞品を目当てに海岸のカップル選手権に出場することに。宮本が魔女と恐れる宮本姉が月島とタッグを組むという超展開に波乱は必至! かくして、甘酸っぱい思い出どころか苦い黒歴史になりそうな、波瀾万丈な夏のアバンチュール編!!
レビュー
夏だ!海だ!漲ってますかコノヤロー!!!
暑苦しいいつもの連中が、893の親分のお手伝いで海の家に出稼ぎ(?)へ。
ただでさえ騒がしい奴らが、夏!海!なシチュエーションで暴れない訳がない。
労働に勤しみながら、サメを退治してみたり、カップル選手権に出場したり。
青春してるなコノヤロー!
腹黒長瀬にとって最凶の敵・宮本姉が登場し、悪魔vs魔女の世にも恐ろしい邂逅が実現。
相性最悪の二人が出会った被害はすべからく宮本へ。嗚呼、悲しきかな姑息亭チキン師匠。。。
夏らしいアバンチュールはあまりなかったものの、宮本・長瀬の二人に一石を投じるような事件が発生。
宮本姉の含みのある発言が結構気になる。
私としてはありえないと思っていた方向に舵が切られていくのだろうか。
無いと思うんだけどなぁ、そっちの方に行くのは。
都子ちゃんが未だしっかりと登場していないが、そろそろ出てくるのだろうか。
宮本側の恋愛問題にも食い込んで色々やらかして欲しい。
安定的に面白いシリーズになってきた。次も早く出て欲しい。
のうりん4
あらすじ
婚活、就活、進学・・・・・・うじうじ悩むな、小僧ども。
「農家へ行け! 」
Q.
士(つかさ)姉さん、こんにちは。ぼくはアイドル好きの高校生です。
どうすればアイドルと結婚できるんでしょう?(K・H 岐阜県)
A.
農家へ行け。
オマイは一刻も早く現実を見るべきじゃ。夏休みを利用して農村へ戻れ。
戻ってアイドルのことなど忘れて、幼馴染みと結婚しろ。そして子供を作れ。
十人くらい作れ。家庭を持って妻や子供のために必死に働けば、
そのうちアイドルのことなんてどうでもよぉなる。
つべこべ言わずにさっさと帰って来い! !
――耕作と農、遂に結婚! ? 林檎はどうなっちゃうの! ?
農村の光と影を描き出す第4巻! 読めば絶対田舎へ行きたくなる! !
レビュー
「どっこらセッ●ス」byアラフォー
最低の下ネタと、最高の爆笑ネタが織りなす農業ラブ(?)コメディー第四弾。
どんなに警戒してても圧倒的な破壊力の前には防御なんて無意味と思い知らされた。
吹き出すのを全く止めることかなわず。
農の激太りメールに端を発して、故郷では妊娠→結納→結婚式という一連のおめでたい行事が進行。
里帰りした耕作と農に襲いかかる親戚達のお祝いの嵐。
後に引けなくなった二人の行く末は何処に。。。
封印指定レベルの下ネタと、パク…オマージュネタと、可愛い幼女と、憎しみに飲み込まれたアラフォーが縦横無尽に駆けめぐる。
所々取材やらに裏打ちされたド田舎ネタ、農家の実情話などの真面目パートがあるものの、直後に全てを台無しにする笑いの渦が発生。
docomoしか電波が通じないとか、リアル過ぎて苦笑い。
GA文庫のオマージュネタ使用頻度の高さは異常。
ニャル子さんでも思ったが、まったくGA文庫の懐の深さというかリスク許容度には頭が下がる。
そして一つ一つのネタの出所がとっても・・・
「Yes, Maniac!(イエス、メニアック!)」
もう参照先が幅広すぎて、オタクならオタクほど笑える仕様がうれしい。
文章だけでなく、文体や挿絵をフルに活用して笑わせてくる。普通の小説には絶対に出来ない技のオンパレード。
最後のオチの6ページの使い方には感動すら覚えた。なんて斬新。そして危険(読者的に)。
現代のラノベの「笑い」を背負った超名作である。
「ホントバカすぎる!」と心の底から思える突っ走りぶりに涙が出そう。
ここに笑いの神が舞い降りているため、今年初の★6つを付けたい。
クロクロクロック1/6
あらすじ
6丁の拳銃を巡る、6人の運命の行方は……?
(1)黒田雪路 ── 二十代前半の青年。殺し屋。拳銃の持ち主。依頼を受けて、女性陶芸家の暗殺を企み中。 (2)岩谷カナ ── 大学六年生(誤植ではない)。駄目人間。拳銃の持ち主。働くために外出中。 (3)首藤祐貴 ── 高校三年生。気になっていた片想いの相手の跡を追いかけ中。 (4)時本美鈴 ── 小学六年生。顔立ちが整った少女。拳銃の持ち主。『嫌いな人』 ランキングの六位を殺そうと街を徘徊中。 (5)緑川円子 ── 陶芸家。頭には常にタオルな妙齢の女性。年齢不詳な、金髪青スーツな弟子と、個展会場に向かい中。 (6)花咲太郎 ── ロリコンな 「閃かない探偵」。依頼され、なくしてしまった拳銃を捜索中。 6丁の拳銃を巡って、6人の運命が、今転がり始める。
レビュー
入間人間による6丁の拳銃を巡る偶像劇。
自らの意思、偶然、それぞれの事情で拳銃を手に入れた老若男女(老はいないけど)6人の不可思議な運命を描いた偶像劇。
殺し屋、陶芸家、駄目人間、小学生、高校生、ロリコン探偵。
全く境遇が違う6人が、どういうわけか「拳銃」という非日常で繋がり、おかしな運命を回していく。
入間人間作品のスピンオフも入り交じったファンには一層嬉しい仕様の一冊。
といっても「花咲太郎」は読んだこと無いので私にはスピンオフしてることしかわからなかったが。
偶像劇らしく、それぞれの視点で物語が進みながらも、読者がニヤリとできるタイミングですれ違う登場人物達。
それぞれの思惑も、複雑な人間関係も、欲望も、まだまだ表面的なところの少ししか明らかになっていない。
6人全員が拳銃を所持しているわけでもなく、なんだか「良くわからない」部分が大半を占める。
それでも偶像劇としてのクオリティの高さは間違いなく高い。
タイトルが1/6となっているとおり、シリーズとして6巻まで出るらしい。
ということは序盤も序盤の本作。それでもなんだか不思議なこの作品世界にどっぷりはまってしまった。
この巻では、一発の発砲で登場人物達の運命が激しく回転しはじめた。
この回転が次巻以降どのように作用して、登場人物達を狂わせていくのだろうか。
「アラタなるセカイ」の発売に先駆けて、入間ワールドがまた一つ開けるシリーズが出てきたと思える。
トカゲの王の続きはこの際どうでも良いので、このシリーズに注力して頂きたい。
楽園島からの脱出II
あらすじ
偽りのエデンの園で行われる《脱出ゲーム》。その結末は── !?
女子だけが持つ機器 「ブリッツ」 の効力をいち早く理解し、ゲームの主導権を握った沖田。だが、彼のペアを軽視する行動は他の女子との軋轢を招いてしまう。利用する者とされる者、男子と女子の力関係が表面化した中で続行される脱出ゲーム。その流れに反発する女子グループの台頭などゲームはさらなる混迷を見せる一方で、いまだ見えぬ“脱出”の条件……。果たして勝利を掴むのは? 脱出ゲームはクライマックスへ!
レビュー
移りゆく主導権。参加者の悪意がぶつかり合うゲームの行方は?
一巻は辛めにレビューしたが、この話に繋がっているなら全然許せる。
二巻の土橋ワールドはいつも以上にキレが良かった。
脱出ゲームは時にえげつなく、時にえげつなく参加者を追いつめていく。
えげつないを二回書いているが、書き間違えじゃない。
読んでるうちに人間不信になりそうな参加者同士の駆け引きと対立構造。
特に今回は男女の対立図が鮮明で、故にとっても女の子の行動がエグかった。
男は単純でプライドが高くて、女は感情的で、でも計算高くて。
男の目線から読むと近寄ってくる女共への嫌悪感が凄いことになる。
実際にこんなことになったら鈴木みたいなことになるんだろうという冷静な自己分析もありながら…
女って怖えぇよう。そして男ってバカだよなぁ。
誰も彼も正義なんて持ってない。
自分の感情、欲望に即してゲームに参加してるから和解なんて見込めない。
人間同士のドロドロなぶつかり合いが激しくて、読んでて良い気持ちにはならない。
でも引き込まれるし面白い。ここ最近の土橋作品には無かったトゲがある。
ゲームのパワーバランスが崩れ、勢力再編が起こり、戦争となる。
その変遷を息をつかせぬ勢いで書ききったニ巻。
一巻の停滞っぷりは一体なんだったんだろうか。
脱出ゲームはこれでクリアしたが、このゲームを仕込んだ黒幕達は未だ明らかにされず。
次巻以降どうやって繋げていくのかは気になるが、これまでのように尻切れトンボにならないように祈りたい。
扉の外と同じ雰囲気を感じるので、ちょっと心配。
さくら荘のペットな彼女7.5
あらすじ
カタブツ生徒会長と音楽科のクールビューティーはうはうの馴れ初めを描く中編 『生徒会長のはうはうな彼女』。
風邪を引いたましろは、いつも以上に扇情的! 空太は理性と戦いながらましろの面倒を見ることになる。ある意味日常!? 『風邪を引いたペットな彼女』。
電撃文庫MAGAZINEに掲載された2つの物語に加え、七海の空太への想いを描いた書き下ろし短編 『青山七海のもっと乙女なスプリング』 を収録。
変態と天才と凡人が織りなす青春学園ラブコメ、短編集第2弾登場です!
レビュー
二冊目の短編集は甘~い恋バナの詰め合わせ
生徒会長とはうはうの馴れ初めから卒業までを描いたお話、ましろが風邪を引いて下ネタがいつも以上に飛び交うお話、七海の乙女心が全開のお話の三編を収録。
一冊の半分を占める生徒会長とはうはうのお話は青春濃度最高潮。
「世界は今、輝いている!」と思えるあの瞬間、あの時の高揚した気持ちがもの凄く懐かしい。
自分にもちょっとだけそんな青春があったなぁと思ってたら涙が出そうになった…
生徒会長とはうはうが、さくら荘の連中を差し置いてこんなに熱い恋をしていたなんて意外。
ましろが風邪を引いた話は、良い意味でいつも通りのさくら荘のペットな彼女。
七海のお話は、7巻のヒキからするとちょっと物足りないけど、七海がどれだけ空太が好きかが良くわかる。
まったくもって空太は罪深い男だな。
短編集という建て付け上、本編の進行には関係無く恋愛特化な内容が多かった。
笑い成分はちょっと控えめだったけど、こういう甘酸っぱいお話ばかりなのもたまには良い。
もはや自己生成出来ない青春栄養素の最高の補給源と言える。
インテリビレッジの座敷童
あらすじ
ここは 『インテリビレッジ』。『田舎』 という概念が高級ブランド化した地域。表面上は寂れた景色を演出、しかしその裏では科学技術の粋を集め、最先端の田舎というちょっと妙なハイテク感満載の土地だった。田園風景と最新鋭テクノロジーのコラボエリア。それが 『インテリビレッジ』 だ。
ここは、あまりに 『田舎』 演出が完璧すぎて、“妖怪”すら呼び寄せた。棲みやすい 『環境』 を求めてやってきた彼らは、当然俺ン家にも居る。3D用ゴーグルとワイヤレスコントローラで優雅にゲームをやってる巨乳の座敷童が……。ただ、妖怪と暮らす平穏なここにも、落とし穴があった。妖怪の持つ特性を利用したシステム 『パッケージ』。その片鱗に、俺は偶然触れちまったんだ。
レビュー
巨乳座敷童とウハウハライフ(嘘です
巨乳の座敷童ってそれ童じゃねーし。というツッコミはおいといて。
田舎が高級ブランド化した「インテリビレッジ」に住まう陣内忍と、その家に憑いてる座敷童のお話。
とか思いきや、この座敷童は殆ど何もせず、妖怪の特性を利用して特殊効果を発生させる「パッケージ」にまつわるドタバタのお話。
禁書目録でも、ヘヴィーオブジェクトとも違う、妖怪と科学の合体。
ギャグパートがこれまでの作品より多くて新鮮な読み応え。
重いパートに入るとそこはしっかり鎌池作品なので二度おいしい。
いつもながら良くこんなネタ考えつくなぁと感心する。
最初の事件で出てきた雪女ちゃんが可愛い。ハァハァ。
次の事件で出てきたすねこすりが可愛い。ハァハァ。
しれっと出てきた猫又が可愛い。ハァハァ。
キャラがとっても立ってるのも面白さの理由か。
全体的にノリノリな進行なので分厚いけど読みやすい。
次巻に繋がるネタも仕込まれてることだし、新シリーズとして期待したい。
朧月夜 ヒカルが地球にいたころ……(4)
あらすじ
突然葵【あおい】から「彼氏になってください」と頼まれてしまった是光【これみつ】。そのせいで帆夏【ほのか】ともギクシャクしているところに、さらに"ヒカルの愛人"を名乗る少女、月夜子【つやこ】が現れる。「わたしがヒカルの大事な花を散らさないように、見張っていてくれる?」という言葉に、是光は、彼女の主催する日舞研に仮入部するが……。次々とむしり散らされる学園の花。やがて、葵の身にも危険が迫る。謎めいた言動をする月夜子の本意は? そして彼女が恐れる"蜘蛛"とは――? 大好評第4巻!!
レビュー
艶やかに咲く、か弱い紅桜の物語
シリーズ4作目のモチーフは朧月夜。
今回のヒロインはヒカルの愛人を名乗る先輩・月夜子(つやこ)。
葵とも、朝衣ともタイプの違う「大人」の女性。
私を見張っていて、という言葉と、蜘蛛を異常に畏れる行動。
謎に包まれた月夜子の不思議な魅力にひきこまれて、まさに魅了されてしまった。
妖艶でどこか掴み所がなくて、儚くすぐに散ってしまう、枝垂れ桜のような女性が月夜子。
「最も美しく誇り高い、紅の枝垂れ桜」という表現が本当にぴったり。
怖いくらい綺麗で近寄りがたいんだけど、とっても弱い部分を持ち合わせている。
これにクラッとこない野郎は居ないだろう。
しかし決してツンデレなんていう言葉で括ってはいけない。そんな安易に表現して良いものじゃない。
葵からの「彼氏になってください」なんていう衝撃発言からスタートしたのに、気が付けば完全に月夜子の独壇場。
それくらいに月夜子が魅力的で、ジゴロの才能を開花させつつある是光との相性が良かった。
個人的には帆夏ちゃんに頑張ってもらいたいけど、この「先輩」相手じゃ色々と仕方ない。
野村先生の筆力がいかんなく発揮された超良作。
もの凄く好みの一冊だった。
シリーズの中でも最高の作品。
若紫 ヒカルが地球にいたころ……(3)
あらすじ
「お兄ちゃんが、ヒカルのお友達……なの?」
ヒカルの次の”心残り”は何と、九歳・小学四年生の美少女だった!! ドン引きする是光だったが、見かけによらずしたたかな少女、紫織子には弱みを握ら れ、ヒカルにも頼み込まれて、しぶしぶ彼女の面倒を見ることにするが……。案の定ロリコンと誤解され、葵や帆夏にも白い目で見られて散々なことに。さらに 紫織子は、大金を稼ぐため、大物を狙った”雀狩り”を企んでいて――!?
レビュー
傷心な是光の次の相手は小学生?!
ヒカルの第三(?)の女は小学生。
まぎれもない美少女な見た目とは裏腹に、その腹の中身は結構黒くて…。
3巻目は「若紫」をモチーフにしたお話。
若紫といえばおそらく日本最古のロリであり、すなわち原初のロリっ娘といっても過言では…げふんげふふん。
そんな美少女・しーこに犬扱いされ振り回される是光。
是光が気になって仕方がない帆夏や、かの事件以来距離が近い葵との関係も必見。
葵の上、夕顔と是光の彼女的立ち位置の女性達から、妹的女性へのアプローチ。
勝手が違いながらも、困った奴を放っておけない是光の優しさ、強さも垣間見える。ホント彼は大きな男だと思う。
そんなロリ少女の事件は結構意外な展開に発展。
若紫ことしーこの今後も気になる終わり方になった。
終幕直前では青春の訪れなのか嵐の前触れなのかわからない衝撃発言もあり、次巻も見逃せないヒキとなっている。
なれる!SE7 目からウロコの? 客先常駐術
あらすじ
毎度おなじみの社長の強権発動により取引先のオフィスに常駐勤務となった工兵と立華。
常駐先は国内最大手のIT企業で、なんと藤崎の古巣だという。大企業なので、さぞかし豪華な業務環境に違いない……、と勇み立つ工兵だったが、待ち受けていたのはプロジェクトルームと呼ばれる、理不尽かつ不自由極まりない場所だった!
いつもと勝手が違う環境で工兵と立華は苦境に立たされるが、そこで工兵が見出した一手とは!?
レビュー
世の中下には下がある?新たな地獄への扉が開かれた・・・
今度の地獄は「客先常駐」案件。
それも大企業にこき使われる側のまさに奴隷的立ち位置。
これまでよりブラック度が2割増しとなっている。嗚呼黒い、黒すぎる。
読んでるだけで胃が荒れるブラックを超える泥沼ヘドロのような労働環境。
まごう事なきブラック企業である自社がマシと思える他社での常駐とは、なんて恐ろしい。
そして目からウロコは出ません。目から涙しか出てきません。
セキュリティの名目のもと権限が雁字搦めで非効率、社内手続きに二週間、全くもって不毛な派閥争い、赤字プロジェクトの撤退戦。
大企業病を発症している最大手に足軽レベルの歩兵として放り込まれたIT土方の熾烈な戦いが泣ける。
大企業に居たので、どこも変わらない大企業病の症状というのはあるもんだなぁと変な感心をしてみたり。
最後には工兵達が置かれていた立場も明らかにされて、ああ汚い大人の世界は嫌だ嫌だ、となること必須。
こんなんなら働いたら負けだ、と思えてしまう。
でも、事実は小説よりも奇なりを地でいくこのシリーズ。
実際こういう労働環境なんていくらでもあるのだろう。
こんな環境で働いてる人の忍耐力は私の想像を絶するけど。
私は色々バカらしくなって前職辞めてるので、気が狂うまで踏ん張るとか正直ありえない。
どん底まで落ちていった工兵達がどうやってリカバリーするのか、最後まで読まなきゃ寝れなくなる。
ブラックだけどグイグイ引き込まれて読み進めてしまう不思議。
一体どれだけブラックネタがあるんだろう…本巻は次に続く終わり方をしているのが珍しい。
怖いけど早く次が読みたい。
はたらく魔王さま! 5
あらすじ
修理の終わった魔王城(築60年・六畳一間のアパート)がまさかの地デジ対応に! テレビなど贅沢品と思っていた魔王だが、ついに薄型テレビ購入に踏み切る。家電に詳しくない魔王たちは、恵美の会社の同僚・梨香を誘い、大型電気店に向かうことに。なぜだか異世界の聖職者・鈴乃もそれに便乗し、魔王一行の“お買い物ツアー”がスタートする。
そんな中、魔王に恋する女子高生・千穂に危機が迫っていた──!
フリーター魔王さまが繰り広げる庶民派ファンタジー、第5弾登場です。
レビュー
魔王城、地デジ化します
あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
『改修が終わっていたら、アパートが地デジ対応になっていた。しかも○HK代は家賃に込みだ。』
よし、ならば地デジ化だ。
ということで、地デジ対応テレビを買いに行くことにした魔王一家&勇者達。
仲良く新宿のヨド○シカメラでテレビを買いに行きましたとさ。
やたら細かい予算設定に魔王城の財政状況が伺える・・・
近くのはな○うどんの値段と品質に感激したり、値段交渉に感心したり、すっかり日本文化に取り込まれてしまった魔王達が笑える。
表紙はうどん啜ってる鈴乃だし。
前の職場が近くにありすぎて切なくなりながら読んでたっつーの!色々厳しい場所柄でございました。
実のところ、関西人の視点での「値切り」についての観点が新鮮だった。
生粋の関東人であるところの私は「値切り」が苦手&下品であると思っていたので、この考え方は新しかった。
所変わればなんとやら、ですな。勉強にもなってしまった。
バリバリ英語が話せたり、時折見せる懐の深さに思わず真奥さんに惚れてしまいそうになる場面も。。。
いや、真奥さんってホントに出来た人(?)だと思うわけです、はい。
ところどころで私を究極まで癒してくれるアラス・ラムスちゃんの回復力は今回も全開。
なんだろう、この子の可愛さが最強過ぎて他のどのヒロインも霞んで見える。
アラス・ラムスちゃんが出る限りこのシリーズを読むことを止めることは絶対にしません。
さりげなく物語が核心へ迫っていた気もするなぁ。
繋ぎ的な内容なんだけど、とてもインパクトが強くて面白かった。
このシリーズの安定感半端無い。
カナクのキセキ4
あらすじ
(ううう、ユーリエ、ゆーりえぇ…)アレンシア全土から流れ込んでくる黒夢に意識を刈り取られそうになるたび、カナクは最愛の人を想い、ひたすらに耐えた。あとどれだけ黒夢を集めれば、ユーリエのもとに飛べるのか?その傍らには、ユーリエの心を継いだ夢魔が傳いている。「魔王さま、今は焦らずに黒夢を集めることに専念して下さい」苦しむ若き魔王を、リーゼは言葉少なに見守った。一方、オリヴィアは各国の王と連携を取り、銀獣人の少年ライカを影砲士へと鍛え始める。そしてカナクと世界の両方を救いたいネウは、手がかりを求めてミスティカの大図書館を目指したが―。
レビュー
世界は魔王討伐に動き出す
引き続きカナクを救う手だてを求めて旅を続けるネウ達一行。
一行は知識の集う大図書館があるミスティカに向かう。
一方で世界では夢魔の被害が広がり、各国が疲弊、国王会議が開かれて魔王討伐軍を派遣することに。
カナクを救いたいネウの頑張りを嘲笑うように、世界がカナクを討伐するために動いていく。
カナクも黒夢の扱い方を習得しつつあり、魔王としての力を上げていく。
戦いの時が刻一刻と近づいてくる。
カナクを助けたいネウ、最愛の息子と戦わなければいけないオリヴィア、魔王となってもユーリエに逢いたいカナク。
三者がそれぞれに苦悩し、自らの目的に向かって進んでいく。
4巻では決着に向けて世界が大きく動いた。
場を整えるためのつなぎ色が強い一冊。
だけれど噴火寸前の火山のような盛り上がり方を見せているので、5巻ではそれはそれは凄いことになるのだろうと確信できる。
「カナクのキセキ」とは何なのか。
早く次が読みたい終わり方。
子ひつじは迷わない 騒ぐひつじが5ひき
あらすじ
“ひつじ”ならぬ“しつじ”喫茶で文化祭を盛り上げる「迷わない子ひつじの会」。会長の執事服姿やら佐々原のメイド服やらに浮かれる“なるたま”こと成田真一郎(なるたまいちろう)だったが、伝説の必殺剣の正体、『々人事件』なる奇妙な小説の謎など、隣部屋の“毒舌ツンダラ名探偵”仙波を巻き込んでのお悩み相談も相変わらず大忙し! ワケあり女子たちに翻弄されまくる“なるたま”のおせっかいぶりに、佐々原がついに覚醒する――って、何に!?
レビュー
文化祭で迷える子ひつじが悩みやら、謎やらを運んでくる
やっとわかったこのシリーズの違和感。
話のオチが難しすぎて、オチとして成り立っていない。
これに尽きる。
私の教養が無いと言われればそれまでなんだけれど…
難解なギミックに裏打ちされた謎解き。
ミステリーには必要な要素かもしれないが、この作品の場合、謎の提示までのラノベ的ノリとオチの重さとが釣り合って無い。
読者としてそこまでしっかりと構成された謎解きを求めてない、というのもあるかもしれないが。。。
そのギャップが埋まらないから、小難しいオチに共感できず、記憶にも残らない。
びっくりしたのは過去のお悩み相談の事例を殆ど覚えていなかったことか…
やたらとサブキャラが登場していたけど、誰一人として覚えていないことに驚愕した。
私の記憶力の問題もあるけど、各キャラがそれほど立っていない&出番が少ないのも原因だと思う。
今回の「々人事件」のネタについては、全く意味がわからなかった。
深遠と難解はまた違う。もはや意味不明のレベル。
読者が頭を捻ってなんとか出来る水準を超えてしまった謎が出てくる推理小説に面白みは無い。
それはもはやファンタジー。本作は推理小説じゃ無い、と言われるかもしれないけど。
頭をガッツリ捻りたい方には良いかもしれないけど、それならラノベに拘る必要なんてない。
肌の合わなさをしっかり認識できた。
大賞作として追いかけてきたけど、私はここまで。
会長がデレて来たり、佐々原が落ちかけていたり、これから気になるファクターはあるんだけれどね。。。
アクセル・ワールド11 -超硬の狼-
あらすじ
ブレイン・バースト内を暗躍する謎の組織≪加速研究会≫。その総本山≪東京ミッドタウン・タワー≫の頂に鎮座する、≪大天使メタトロン≫。完全無敵の神獣(レジェンド)級エネミーによって守護されている≪加速研究会≫を打倒するため、七王会議が開かれた。
そこで導き出された秘策とは、シルバー・クロウの新アビリティ≪理論鏡面≫獲得作戦だった。
メタトロンの放つ絶対即死極太レーザーにも耐えるアビリティを習得する命を受けたクロウだが、≪心意技≫がイマジネーションによって生み出されるのに対して、≪アビリティ≫は行動をトリガーに発現する。そのため、今までのハルユキの強いイメージだけでは、≪理論鏡面≫アビリティは習得できない。
いっこうに糸口が見えないハルユキに対し、≪アーダー・メイデン≫こと四埜宮謡が哀しい過去を語り始め──。
レビュー
シルバークロウにミッション発令!物語は新たなステージに突入。
災禍の鎧の大騒動が収束したところで新たな問題が発生。
東京ミッドタウン・タワーに配置された絶対無敵エネミー<大天使メタトロン>の存在だ。
ISSキットの秘密が隠されているタワーへの侵入を果たすためには、メタトロンの打倒は必須。
打倒のために必要なアビリティ≪理論鏡面≫を手に入れるため、シルバークロウは特訓を開始するが…
メタルカラーに発現するという≪理論鏡面≫というアビリティと、それに関連した謡の秘密。
加速研究会に関連するのか、ニュービーながら最硬を誇るバーストリンカーの登場。
熱い展開へのネタ出しは見事というほかない。
11巻目となっても全然勢いが衰えない本シリーズ。
まだまだ明らかになっていない伏線も一杯あるし、どんどん突き進んでいって貰いたい。
新章の滑り出しもとっても好調。
ノーゲーム・ノーライフ1 ゲーマー兄妹がファンタジー世界を征服するそうです
あらすじ
ニートでヒキコモリ、だがネット上では都市伝説とまで囁かれる天才ゲーマー兄妹・空と白。世界を「クソゲー」と呼ぶそんな二人は、ある日“神”を名乗る少年に異世界へと召喚される。そこは神により戦争が禁じられ、“全てがゲームで決まる”世界だった――そう、国境線さえも。他種族に追い詰められ、最後の都市を残すのみの『人類種』。空と白、二人のダメ人間兄妹は、異世界では『人類の救世主』となりえるのか?――“さぁ、ゲームをはじめよう”。
レビュー
引き籠もり兄妹が世界を救う!
ニートでコミュ障で超絶駄目人間だけど、ゲームだけは最強無敗。
そんな現実世界に全く適合できていない残念なゲーマー兄妹・空(そら)と白(しろ)。
二人揃って『 』(くうはく)という最強ゲーマーをしていた二人は、ゲームが全てを支配する異世界に突然飛ばされた。
ゲームでは絶対に負けない=異世界で最強な二人は、とりあえず「人類の王様」になるためにゲームに臨むことにした。
著者とイラストレーターが同じという珍しい作品。
「いつか天魔の黒ウサギ」等のイラストレーターである榎宮祐さんが執筆した作品とのこと。
ヒキコモリの割にはやたら饒舌な空と、完全無欠の頭脳をもつ白。
空白は二人で一人。ちょっと離れると真の駄目人間として覚醒する…。
基本的に駄目人間のはずなんだけど、殆ど強気なシーンばかり。
バレなければイカサマもOKという前提のルールで、イカサマとブラフと知略が飛び交うゲームは面白い。
だけどこの巻での最大の山場である国王選定のチェスは私には肌に合わなかった。
というか、このチェスはイカサマ部分が大きくなりすぎてゲームとしての体を成していない。
直前にミニッツを読んでしまったから尚更その感が強く、痛々しさばかりが際だってしまった。
最初のじゃんけんくらいアクセントを加えてくれれば良かったのに…。
ちょっとこの兄妹の出来が良すぎて、無双な展開ばかりだったのもイマイチ。
エロ担当(?)のステフは良かった。彼女は良かったよ、うん。
無双モードにならなけりゃこの兄妹も良い味なんだ。
設定とかキャラは好みなんだけど、一冊の本として見ると今ひとつ。
最近この手のノリが駄目になってきてる気がする。
もう若くはない証拠かしら…
ミニッツ2 ~神の幸運、天使の不運~
あらすじ
『相手の心を読む』 ミニッツ能力者・相上櫻の前に難敵が現れた。『常に勝負に勝つ』 という神のような少年・守垣内明芳。彼に理解不能の敗北を喫してしまった櫻は、学園でも 『ドジっ娘天使』 として人気の守垣内芽明 ── 明芳の妹と共闘関係を結ぶという奇策にでる。彼女は兄の傲慢な振る舞いを戒めるべく、櫻に兄を負かしてほしいと懇願してきたのだった。
創作遊戯研究会メンバーも巻き込み、櫻と明芳はゲーム 『ワルツの十四番』 で対決する。運命を従える 『神』 と、心を読む 『策士』。白熱の心理戦の行方は──。
レビュー
新たなゲームで挑む相手は神?
遥との勝負に勝って盤石のはずだった生徒会選挙。
蓋を開けてみたら、生徒会長には誰とも知られていなかった新参者・守垣内明芳が当選していた。
彼の生徒会長当選には不自然な点が多く、櫻は選挙のやり直しを行うべく暗躍を始める。
「常に勝負に勝つ」という神の如き能力を持つ守垣内明芳に、絶対に負けられない勝負を挑む櫻。
用いるゲームは創遊研が創った「ワルツの十四番」。
知略と能力が飛び交う白熱の戦いの決着は…
「ワルツの十四番」というゲームは戦略性、精度が高く、これにミニッツ能力が加わった心理戦がとても熱い。
櫻の勝負に持ち込むまでの用意周到さや、肝心なところでの涙もろさが物語に起伏を与えてくれる。
息もつかせぬ緊迫の展開を見せる「ワルツの十四番」での勝負は必見。
生徒会長の席の行方は意外というか、やっぱりというか。それは読んでのお楽しみ。
ミニッツ能力の秘密の糸口も少し明かされた。
今後は能力に関する話も出てくるだろうし、楽しめるポイントはまだまだある。
ゲームとミニッツ能力と心理的騙し合いのバランスが見事な作品。
今回は「ワルツの十四番」の出来が良かったこともあって一段と読み応えがあった。
勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。3
あらすじ
勇者試験直前に魔王が倒されてしまい、勇者になれなかった少年ラウル、父親である魔王が倒されて居場所がなくなった魔王の娘フィノ、そしてラウルの勇者予備校時代のライバル・アイリの三人は、王都にあるマジックショップで、なぜか一緒に働いていた。そんなある日、店長の提案で三人はミスコンに出場することになって―。「…ミスコンって、女の子が出るコンテストですよね?」「ええ。もちろんそうですよー」「俺っ、男なんですけどっ!?」勇者の卵と魔王の卵が織りなす、ハイテンション労働コメディ。
レビュー
今度はミスコンだそうですよ
とあるマジックアイテムをゲットするため、店員総動員でミスコンに出場することに。
店長が開発したトンデモアイテムのおかげで、ラウルが出場することに…っておいおい。
なんというか店長の忘我な振る舞いが豪気すぎ。
残念なことにラウルが男として見られてないのか。
ラウルin店長がツンデレオールAを責めるシーンは(オールAに)萌えた。
そんなミスコン絡みでおかしな事件も勃発するものの、これまでの小売×ファンタジーな独特のカラーが見えず。
どうも夏と水着のサービスシーンばかりが目立つ。
ただのキャッキャウフフになってしまっては正直面白くない。
読み口の軽さは良かったけれど、あまり中身が詰まっているとは言えず。
ちょっと辛めのレビューとなったが、次巻の内容に期待したい。
勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。2
あらすじ
勇者試験の直前に魔王が倒されてしまい、勇者になれなかった少年ラウルと、父親である魔王が倒されて、居場所がなくなった魔王の娘フィノ。二人は王都にあるマジックショップで、なぜか一緒に働く日々を送っていた。そんなある日、業界最大手である『アマダ・マジック』が近所にオープンし、ラウルたちのお店は閑古鳥状態に。偵察のために敵地に乗り込んだラウルだったが、そこではかつてのライバルだった少女がレジを打っていて―。「『オールA』っ!どうしてお前がこんなとこに!?」「こ、これはっ、そのっ…せ、潜入警備よっ!潜入警備っ!」勇者の卵と魔王の卵が織りなす、ハイテンション労働コメディ。
レビュー
ご近所さんに同業種最大手が進出してきたそうな
姉さん事件です。
すぐ近くにヤ○ダ電機が出来ました!お客さんみんなあっちに行っちゃいます!
という致命的状況に追い込まれた弱小小売店の涙ぐましい努力の一冊。
しれっと偵察にでかけたり、珍妙な売り方を模索してボツになったり、趣味と実益を兼ねた特典を用意してみたり。
相変わらず緊迫感が無くて世知辛い小売業×ファンタジー物語。
前回殆ど出番の無かった「オールA」ことアイリとラウルのエピソードやら、アイリとフィノのエロい絡みやら、ファンタジー色が強くないのはこれまで通り。
なんかお隣さんが怪しげな商品を売っていて、それで一波乱起きるけれど、これもおまけっぽい印象。
実は物語のヤマ的な部分なのだろうけどどうも無理矢理作った感が拭えない。
まったりぬくぬく小売業をして頂けるだけで面白いんだけど。
「カノジョ」のことをわかってないのに、ドンピシャの行動をしてくるのフィノには萌えざるを得なかった。
最近は癖のあるヒロインが跋扈していて安心して萌えられない中、フィノの存在は癒しに他ならない。
一巻がおもしろいと思える人には安心して薦められる内容。
安定感は十分に感じられる2巻になっていた。