下ネタという概念が存在しない退屈な世界 3 (ガガガ文庫)
あらすじ
「どうして白いカラスや白いヘビみたいに、白いパンツは神聖視されないのかしらね」「……やめろ」時岡学園に入学し、ペロリストになって初めての夏休み。狸吉たち《SOX》一同は、綾女に連れられて朱門温泉にやってきていた。朱門温泉といえば、第一清麗指定都市が誇る超有名な温泉街。高級旅館で女将をやっている撫子は綾女の後見人らしく、狸吉たちも呑気に二泊三日の旅を満喫するつもりでいたのだが……。特訓と称した強制露出&裸のオツキアイが始まる!? 未曾有のYトークコメディ3発目! 俺たちは……まだまだイける!
レビュー
息をするより自然に下ネタを出しやがるっ!
もう隠語すら無くなってきた下ネタの台風。
口を開けば下ネタ。
油断も隙もなく読者を責め立てる下ネタ。
微に入り細を穿つ細やかな下ネタ。
実に巧妙、実に狡猾。
著者の下ネタストックに限界はないのだろうか。
自らを社会的に抹殺しようとしてるとしか思えない。
愚直なまでの直球勝負しかしてこない著者に痺れる憧れる。
正直ここいらで勢いが減退すると思っていたので嬉しい誤算。
ここまでの力を秘めて居たなんて…。バカじゃないのか本当に。
SOXが温泉地で修行したり、四大テロ組織が襲ってきたりしていた気がする。
でもストーリーはそっちのけで、下ネタのことだけ覚えてればいいかなと思う。
下ネタのことを覚えてれば、話も覚えてるだろう、きっと。
アベノミクス並の上昇相場で下ネタのクオリティ(?)が上がってきた。
調整局面がいつ来るのか不安ではあるが、この作品への投資をやめる事はない。
ここまで下ネタについて熱く語ってる自分に悲しくなってきた。
全く、下ネタは最高だぜっ☆
とある飛空士への誓約 1 (ガガガ文庫)
あらすじ
四千もの島嶼が大瀑布を挟んで存在する「多島海」。ハイデラバード連合共同体、セントヴォルト帝国、秋津連邦、三つの大国が覇権を争うこの海を、七人の少年少女の操縦する大型飛空艇が親善飛行していた。いずれもその突出した才を認められた士官候補生たちだったが、「空の一族」の強襲に、名も知れぬ島への不時着を余儀なくされる。脱出のために協力する七人。しかし、そこには裏切り者が潜んでいた――。空戦ファンタジーの金字塔! 「飛空士」新シリーズ、史上空前の規模でついに始動!! 七人の主人公が織りなす、恋と空戦の物語。
レビュー
新たな恋と空戦の物語、開幕。
飛空士シリーズ最新作。
大事にしすぎて3ヶ月積んでしまった。
異なる国の士官学校生7人が遭遇する突然の空戦と、その中で培われていく友情、そして友情とは異なる感情。
さらに、7人のうちの一人は「空の一族」のスパイ。その彼(彼女)の存在と謎が、良い具合に物語を引き締めてくれる。
濃厚で熱い空戦と、胸を震わせる若者達の感情が惜しげもなく詰め込まれている。
シリーズ初登場となる飛空艇での戦闘シーンは、戦闘機とのそれとはまた違った緊迫感があって良い。
名シリーズになることが断言できる、素晴らしいスタートを切った。
過去シリーズとの時系列は不明。
水素電池スタックではなく燃料式のエンジンを積んでいるので、過去の話なのかもしれない。
7人で交わされた永遠の友情を誓う約束、そして、それが後にどんな意味を持つことになるのか。
恋と空戦の物語も4シリーズ目となるが、これまでとはまた味わいの違う展開となりそうで期待は膨らむばかり。
壮大な物語の始まりではあるが、単体としてみてもそのレベルの高さは一級。
本の世界に吸い込まれていく感覚が味わえる名著。
飛空士シリーズを未読でも、この本からなら入りやすいと思うので是非手にとって見て欲しい。
(願わくばシリーズ未読なら「追憶」から入って貰いたいけど)
下ネタという概念が存在しない退屈な世界 2 (ガガガ文庫)
あらすじ
「ハートマークって、亀頭にそっくりよね」「静かにしてろ」パンツ泥棒の張り込み中に言っていいセリフではない。ペロリスト・華城綾女の起こした"谷津ヶ森のエロ本騒動"は、PMによって性的な言葉を規制された少年少女に多大な影響を与えた。その結果。《群れた布地》というパンツ泥棒の組織が横行することに……!? 暴走に難色を示す綾女とは逆に、《SOX》の新メンバーである女子中学生・鬼頭鼓修理は、彼らを容認し下ネタテロを加速させようとするが――。世界に誇る下ネタラノベ! 調子に乗って出しちゃう2発目!! よろぴゅぴゅっ!
レビュー
今のラノベ界の先陣を切っちゃってるかもしれん
下ネタのキレが増している…だと…
なんというか、凄いなこの作品は。
なぜセーフなのか全くわからない伏せ字に、口を開けば下ネタしか吐かない人たち。
もうなんか「この下ネタ中二レベルじゃね?」とか思ってた自分が恥ずかしい。
中二レベルでも良いんだよ。これはもうそういう次元を超えている。
ハートマークって亀頭にそっくりとよね。とか、マジで思ったことも無かった角度で責められると感動すら覚える。
下ネタの使い方に磨きが掛かっていて、もうそれだけで笑える。
まさか1巻を超えるインパクトで下ネタの精度が上がるなんて思っても見なかった。
それなりに長いラノベ生活を送っているが、1巻を明らかに超える(酷い)レベル上昇は経験がなくて吃驚。
パンツを求める変態集団「群れた布地」とSOXの生き残りをかけた死闘。
どこまでいっても単なる変態であることに変わらないのに、なぜこんなにも方向性が変わってしまうのか。
変態とはかくも共存が難しく、奥深い存在であったとは。。。
妹キャラ(残虐系)が出てきたり、アンナ先輩の駄目に加速がかかったり、捨て置けない要素が一杯。
内容について何一つ語っていないんだけど、これは…読んでみれば良いんじゃないか?
こういう突き抜け方はここ最近のラノベでは非常に珍しい。
というか、ガガガ文庫編集部は決死のダイブをしてるとしか思えない。
やはり、どこか一つとてつもない長所があるとラノベって輝くんだなぁと思える作品。
ここに来て私的には2012年代表的ラノベとして急浮上してきた。
こういう突っ走りが今のラノベには必要だと思います。
人類は衰退しました(7)
あらすじ
わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。すでに地球は"妖精さん"のものだったりします。そんな妖精さんと人間との間を取り持つのが、国際公務員の"調停官"であるわたしのお仕事。ですが最近は、クレーム受付担当の様相を呈しておりまして……。「クスノキの里に学校を!」歴史を逆再生するスローガンによってわたしに回ってきた教師役。三人の問題児は、エスカレートする保護者の要求のもとにやりたい放題! 助っ人教師の皆さんの顔面にもパイの嵐で、ついにわたしも暴走!? クスノキの里、潰滅……!!??
レビュー
久方ぶりで妖精さんパワーが落ちている?
約1年半ぶりの刊行。
アニメは(?)好調にシュール一直線。
小説はちょっと出力ダウン?
クスノキの里に作らされた学校における、わたしと生徒とモンペの戦いの記録。
ちょっと前に出てきたヒトモニュメントでまた一騒動。
の二本立て。
ヒトモニュメント騒動はちょっとしたミスリードがあったりするが、全体的にパンチ力が足りない。
妖精さんの出番が圧倒的に少なかった気がする。
シュール不足はそれが原因かな。
もしくはこの作品の特徴に脳みそが慣れて来ちゃったのか。
どうもここ最近のこのシリーズでは同じような「物足りなさ」を感じている気がする。
初期の変則パワーが強烈過ぎたからなあ。
下ネタという概念が存在しない退屈な世界
あらすじ
「お●んぽおおおおおおおおおぉ!!」少女は叫びながら、駅の構内を走り出した。その瞬間、僕はすっころんだ。16年前の「公序良俗健全育成法」成立により、日本から性的な言葉が喪われた時代。憧れの先輩・アンナが生徒会長を務める国内有数の風紀優良校に入学した奥間狸吉は、《雪原の青》と名乗るペロリストに弱みを握られ、下ネタテロ組織「SOX」のメンバーとなってしまった……! そこはプリズン? それとも、ハーレム? 第6回小学館ライトノベル大賞・優秀賞を受賞したノンストップハイテンションYトークコメディ! よろしこしこ!
レビュー
下ネタしか存在してない紙面
「公序良俗健全育成法」によって、エロ本やら下ネタやらが禁止され、下ネタな言葉が下ネタとして機能しなくなった日本。
しかし、そんな日本に性的知識をばらまくペロリスト(下ネタテロリスト)が暗躍していた。
清く正しく生きようとしていた主人公・奥間狸吉はペロリストに弱みを握られ、テロ活動に参加することになってしまうのだが…
第6回小学館ライトノベル大賞・優秀賞。
強烈な題名と表紙のパワーが半端無い。気が付いたらレジに本を置いていた。
女変態仮面が表紙とか、小学館捨て身過ぎ。
中身は期待を裏切ること無い、完全無欠にアウトな下ネタ小説。
もう黒か白かとか悩むまでもない。完璧な真っ黒です。本当にありがとうございました。
エロ本が徳川の財宝みたいな扱いになってたり、性知識を封じられて変な方面に曲がっちゃったJKがいたり、下ネタ好きすぎて我慢できないJKがいたりと、まぁ兎に角カオス。
紙面の8割が下ネタなんじゃないかっていう、このある種の潔さが私の魂を震わせてくれる。
油断するとギャグじゃなくて下ネタが飛んでくるなんて、馬鹿すぎる!!
「エロを求めるエネルギーは誰にも止められない!」ってことを教えて頂いた。
しょうがないよ、エロは全ての根源だもの。
どっかの都の阿呆は条例へのアンチテーゼ的な意図があるのかとを邪推してしまう。
でもそんなこと考えずにただニヤニヤ読めばいい。
下ネタが高度な(??)物から中学生レベルなものまでバラツキが多いのと、ギャグものとしての笑いが弱かったのが少し残念
色々と大人の事情なせめぎ合いがあったんだろう。
ただ、突き抜け具合でいけば今年ナンバーワンレベル。