黄昏色の詠使いIV(4) 踊る世界、イヴの調律
あらすじ
大人は大切なことを忘れている――
アマリリス――その謎の存在が、クルーエルと世界を変える……
再び昏睡状態に陥る、クルーエル。ネイトは何もできない自分を歯がゆく思う。そんな中、謎の存在・アマリリスは、クルーエルは“特別”だと語り出す。世界の謎と、ネイトたちに変化が起きる召喚ファンタジー第4弾!
レビュー
大人は大切なことを忘れている。。。
そんな台詞が心に刺さる年頃になってきた。
そしてこれからもどんどん忘れていくんだろう。
それはそうと、少年少女の甘い青春爆裂。
ネイトとクルルの保健室のやりとりはあまりに青すぎて中毒になりそう。
あと一つ押し切れないクルルと、まだまだ全然初心なネイト。
言葉に出せないだけで気持ちは伝わってるんだろう。
これで言葉にできれば完璧、なんだろうけど出来たら物語が終わってしまいそう。。。
さて、全体感としては様々な要素が入り組んできて話は膨らんでいく。
展開としてはややこしい所は無いが、伏線が張り巡っているおかげで少し解りにくい。
登場人物も新しい伏線も増えたせいで消化しずらい面もある。
とはいえ物語も佳境に入りつつある。
今回植えた種がどんな花になるのか、次巻に期待。
ところで、永遠のライバル同士の爺二人が一番輝いていたように思えるのは私だけか。
ゼロの使い魔13 聖国の世界扉
あらすじ
才人が元の世界へと帰るための方法を探してあげたい。でも、才人に帰ってほしくない。二つの気持ちに戸惑うルイズ。一方、里心がついた才人だったが、ハルケギニアで仲良くなった人たちを見て、心が揺らいでいく。「こっちの世界にいてもいいんじゃないか」と思い始める才人。そんな折、女王アンリエッタより、ロマリアへと来てほしいと連絡がくる。“虚無の担い手”であるルイズとティファニアへ告げるべきことがあるという。それは、“虚無”に関する重要な秘密だというが??。アンリエッタの、ロマリアの意図は何か? ガリア王ジョゼフの思惑は??? 大人気の異世界使い魔ファンタジー、急展開の第13弾!
レビュー
努々油断なされぬよう・・・。
ラスト40Pの急展開。ヤマグチマジックにまたしてもしてやられた。
もはやお家芸と言っても過言ではない終盤での超加速。
ずっと平坦な感じで話が進んでいたところで突然のフルドライブ。
すみません、泣きました。
流れとしては読めていたのに、文面が切なすぎた。
母の切なる想いがノーガードだった心に着弾。
ほろりと涙が流れてしまった。
その部分は何度読み返しても涙が出そうになる。(ちなみに13巻P220~221のシーン)
これほどに想いが伝わってくるのは何故だろうか。
ヤマグチ先生はライトな文章で想いを読者に叩き込んでくる。
そしてこの巻はまさかのエンディングを迎える。
ゼロの使い魔ファンの友人が大騒ぎしていた理由がわかった。
早く読めと急かされていた理由がよくわかった。
これは伝説の○巻の再来じゃないか!(ネタバレ防止のため数字は封印)
くああ、やられた!と悶絶するばかり。
はっきり言って200ページ(250P中)あたりまではイマイチだった。
★でいうところの4がせいぜい。
ところがどうだろう、ラスト40Pの猛ラッシュによって評価はがらりと変貌。
★5つ確定。
ヤマグチ先生の作品は本当に最後まで油断できない。
葉桜が来た夏2 星祭のロンド
あらすじ
身体能力と科学技術に優れ、女性のみで構成される異星人――アポストリ。その評議長の姪、葉桜と共棲することになった南方学は、人間とアポストリの交流フォーラムに出席するため東京を訪れた。
そこで二人は星野友深と名乗る、奇妙な少女と出会う。
素性も事情も話さず、とにかくアポストリ居留区駐在日本大使である学の父に連絡をとって欲しいという彼女には、謎のアポストリハンターや自衛隊からの追っ手がかかっていて――。はたして彼女と正体と逃避行の行方は? 強がりだけど少しドジな星野がかわいい第2弾!
レビュー
これは素晴らしいツンデレ本だ。
私は新たなツンデレ教本を手に入れた!
と思わず興奮してしまう程に葉桜が素晴らしい。
なにこの絵に描いたようなツンデレ。
一巻でこんなに葉桜が学を好きになる要素ってあったっけ?
思わず訝しんでしまう程に葉桜が学ラブになっていてびっくり。
正直続きが出たことに驚いたが、この2巻で色々と伏線を張ってきた。
話を広げてきたということはシリーズ化したということだろうか。
だとするなら今後も新たなツンデレ姫・葉桜の勇姿が拝めるという点で大歓迎。
謎に包まれたアポストリ・星祭がメインの話で、彼女は「強がりで生意気ですこしドジ」とまで推されている。
確かに星祭も可愛かった、でもなぜだろう葉桜の引き立て役みたいにしか見えないのは・・・。
でもね、星祭の最後の一言はいけないと思う。あれは・・・凶器だ。
女ターミネーター襲来!
学、葉桜、星祭の逃避行の結末やいかに?!
ってのが一番ざっくりとした2巻の内容。
様々な設定が飛び出して話は大きく膨らんだが、正直それどころじゃない(ぉ
こんなにキャラが立ってくるとは思わなかった。
これはうれしい誤算。
ロミオの災難
あらすじ
ある日突然、あなたの心が見知らぬ誰かの感情に支配されてしまったら……。
そこにいるだけで空気が華やぐような綺麗な少女、雛田香奈実。
彼女に一目惚れした僕が演劇部に入部して数ヵ月、文化祭公演の台本を選ぶ時期がやってきた。
現役の演劇部部員は僕と雛田を含め、一年生の五人きり。
僕たち五人にはそれぞれ想い人がいたりいなかったりしたのだけれど、部室で見つけた、ぼろぼろの 『ロミオとジュリエット』 の台本を使うことに決めたとき、五人の心に奇妙な変化が起こり始め……。
これは、「好き」 と言えない高校生の揺れる思いを描く、ちょっと怖い物語。
レビュー
怖くは無い。正直な少年少女の気持ちが出てる本。
来楽零先生の「哀しみキメラ」終了後の初作品。
すったもんだがあった過去の演劇部員の台本に宿る怨念(?)あてられて、おかしな騒動を頻発させつつ進む恋物語。
そう、これは真面目な恋物語。
好きな子が自分を好きと思わされているのか、はたまた思ってくれているのか、一連の騒動の中で思い悩む主人公。
「恋心」を無理矢理体感させられた、自分は恋愛が出来ないと思っている超絶美少女。
取り憑かれた想いと自分の想いのベクトルが同じで、だからこそ悩む少女。
(あと二人メインキャラがいるけど紹介は割愛)
それぞれのキャラクターのそれぞれの想いが伝わってくる。
台本の怨念に当てられ、自分の気持ちを曲げられても、自分の気持ちを一生懸命貫こうとする彼らは格好よかった。
怨念に振り回されるシーンは笑いありシリアスありでバランスも申し分なし。
タイトルにある「ロミオ」もうまく話の中核を成していて、モチーフとしての使い方もうまい。
物語全体としても山と谷がしっかりできてて、後半の盛り上がりからエピローグにかけては時を忘れて一気に読んでしまった。
哀しみキメラシリーズは暗い話だったが、これは綺麗に話がまとまった明るい話。
なんだかホラー面が強調されてる紹介文だったが、正確には
「「好き」 と言えない高校生の揺れる思いを描く物語」でいいと思う。
はっきりいって面白かった。
来楽先生はやっぱり腕がある。
オイレンシュピーゲル弐 FRAGILE!!/壊れもの注意!!
あらすじ
「平和の歌を歌いますよー♪」。あらゆるテロや犯罪が多発し『ロケットの街』とまで渾名される国際都市ミリオポリス。「黒犬」「紅犬」「白犬」と呼ばれる警察組織MPBの<ケルベルス>が治安を守るこの都市に、ロシアの原子炉衛星<アンタレス>が墜落した。7つのテログループが暗躍する、この事件を収拾するため壊れかけの<ケルベルス>遊撃小隊が、超警戒態勢の街を駆け抜ける――!クールでキュートでグロテスクな“死に至る悪ふざけ”(オレインシュピーゲル)第2弾!
レビュー
スプライトシュピーゲルとセットで読もう。
(当シリーズについてはスプライトシュピーゲルⅡのレビューも参照してもらいたい。)
シュピーゲルプロジェクト第二弾。
スプライトシュピーゲルと同じテロ事件に、違う側面から関わったケルベルス部隊の少女達の物語。
こちらの3人は一時的にチームを分断され、それぞれの戦場で戦うことになる。
それぞれの戦場でそれぞれがチームのメンバーの不可欠性を実感する。
スプライトの3人とは全く違った形で強固に結ばれている絆の形が印象的。
スプライトの3人はネジが緩んでふわふわしたイメージ。
オイレンの3人はネジがぶっ飛んでとんがったイメージ。
同じような立場の少女達の物語なのに、その醸し出す雰囲気は全く違う。
同じ著者が同時期に刊行してるとは思えない。
これは凄いことだと思う。
スプライトを読んだあとにこちらを読んだわけだが、物語の広がりが尋常じゃない。
スプライトの視点ではわからない事象が明らかになり、逆にオイレンを読むだけではわからない事象にも理解が及ぶ。
どんどん物語が繋がっていく快感。
それでもわからない事がたくさんあるもどかしさ。
オイレン・スプライトシリーズの相互補完性は完璧でないが、それ故により魅力的だと言える。
オイレンとスプライトの両方を読んでも事件の全容は見えない。
そこに想像力を働かせて「(読者の)第三の視点を見いだすのも良し」とは著者の言。
楽しみ方が幾重にもあるお買い得シリーズである。
スプライトシュピーゲルⅡ(2) Seven Angel Coming
あらすじ
人は有史以来、常に天を目指した。「お洋服いっぱい買うから」雛/ヒビナ。「オレ絶対有名になるから」乙/ツバメ。「行って参りますわ」凰/アゲハ。都市を守るため、三人の少女は翼をもって空に羽ばたく――。近未来都市ウィーン――ミリオポリスに建造された超巨大タワー、<ヴィェナ・タワー>。それは、人の命を削って創られたものだった。その横をかすめて、火の玉が墜ちる。落ちた星――ロシアの原子炉衛生アンタレスは、災厄の始まりでしかなかった。動きはじめる七つのテログループ。ようやく攻勢のテロ組織として、整いつつあったMSSに、いや三人の少女に最大の試練が訪れる。天と地の間に生きる少女たちの物語。
レビュー
オイレンシュピーゲルとセットで読もう。
シュピーゲルプロジェクト第二弾。
シリーズ2作目はページ増量の長編。
近未来ウィーン・ミリオポリスの空を3人の妖精達が飛び回る。
ミリオポリスを襲うとんでもないテロに立ち向かう妖精達の物語。
敵に翻弄され、撃墜され、傷つきながらも戦う妖精達は美しい。
独特の文体がバイオリズムに合わなかったのか、読了までに時間がかかった。
つまり、どうも読みにくかった。
1巻では感じなかった現象。
普通の本を調子よく読めてる時はシュピーゲルシリーズは危険かもしれない。
良くも悪くも起爆剤。でも中身が面白くないわけでは決してない。
物語の緻密な構成は健在。
次々に起こるテロ、それに翻弄されるアゲハ達の窮状に手に汗握った。
このシリーズはスプライトシュピーゲル(SS)でしか語られないこと、オイレンシュピーゲル(OS)でしか語られないことがはっきり分かれている。
今回の事件が終わったあとでも、それぞれ(SSとOS)の人物達は断片的な情報しか得れていない。
「シリーズ全てを見渡せる存在はただ一つ。読者だけなのである」
とは著者の言葉。
シリーズを俯瞰するためには両方読んで、尚かつ想像力を働かせる必要がある。
そんなギミックがある本は現在のラノベでは類を見ない。
シュピーゲルの世界は奥が深い。
キノの旅XI(11)the Beautiful World
あらすじ
ある春の日。 山からの冷たい雪解け水が、森の緑に活力を与え始める頃――。
朝の日を背に受けて、キノとエルメスは、とある国を見下ろす山の上にいました。
あとは道を下っていくと、そこにある森に囲まれた広い城壁の中へと、城門へとたどり着く場所でしたが、「こりゃ入れないね、キノ」 エルメスとキノは、そこから動こうとしません。
見えるのは、国内のあちこちで上がっている火の手でした。
たくさんの家が燃えています。 風に乗って、薄く煙が、そして人間の悲鳴が聞こえました。
キノがスコープで覗くと、人々が殺し合っているのがよく見えました。
狭い国内で、たくさんの人がたくさんの人を、殴ったり切ったり、時に撃ったりしながら、朝のお日様と蒼い空の下で、延々と殺し合っています……。(『お花畑の国』)
レビュー
素晴らしい安定感。
11巻になってもテイストはそのまま。
超短編から長編気味の話まで様々。
今回の話で気に入ったのは長編では「戦う人達の話」、短編では「カメラの国・a、b」。
「戦う人達の話」はキノが用心棒として雇われるというこれまでにも何度かあった話。
何度あってもこの系統の話は面白い。
キノの当事者でありながらどこか第三者的な視点と、キノ以外の人物の主観的な視点のギャップが良いのだと思う。
さらに今回は締めが反則。
次の世代へと繋がっていくキノの名前は、「キノの旅」というタイトルにもう一つの意味を見た。
11巻の最後の話の「カメラの国」もたった4ページながらとても晴れ晴れとした気分になれる。
ここまで端的で心に残る話は最近無かった。
様々な国を巡る旅の詰め合わせ。
あなたもキノと旅をしてみては如何だろうか。
しにがみのバラッド。10
あらすじ
モモが伝える優しさは、あなたの孤独にきっと届く……。
白い少女を待っていたのは、赫い血の色の空。
鈍色に光るのは、その空に浮かぶ存在が手にした巨大な鎌。
自分によく似た漆黒の死神――。
そして、はじまる。
はじまりの終わり。 終わりのはじまり。
死神モモと仕え魔ダニエルが紡ぐ、せつなくやさしい物語……。
レビュー
なんと言ったら良いのだろうか。
シリーズのコンセプトがよくわからなくなってきた。
決してつまらないわけじゃない。
むしろハセガワ先生の軽妙だけど浮ついてない文章は好きだ。
ただ、「しにがみ」が絡んでこない。
「死」が響いてこない。
やさしい物語ではあるけど、せつないという程に心揺さぶられなかった。
9巻での感想と同じようになってしまうが、取り立てて語ることが難しい。
くせのない澄んだスープを飲んだ時のように、舌に乗った時は美味しくても記憶に焼き付かない。
最近は頓にそんな状態が続いている当シリーズ。
そろそろネタ切れなのだろうか。
アンとの決戦(?)も佳境に入ってきそうだし、今度どうなっていくのか気になるところ。
レジンキャストミルク5
あらすじ
マスター…… 『好き』 って、何なのでしょう?
2学期に入り、城島晶のクラスに双子の少女が転校してくる。
晶に急接近してくる彼女たちを見て、硝子と森町芹菜はそれぞれの想いを募らせていくが……。
物語はいよいよ佳境へ!
晶たちの日常を脅かしていた 【無限回廊】 の真の目的がついに明らかになる!
レビュー
藤原先生作品らしい展開になってきた。
ほのぼの<<ダークなバランスになってはいるが違和感なし。
もともと重めの話になることは予想済み。
ルナティック・ムーンのような言葉遊びは無くなってるけど、雰囲気がかなり似てきた。
序盤からきな臭さ全開だし。
晶の油断からまた事件に巻き込まれてしまった可愛そうな人が出た。
どうも毎回猛省して後悔してる割には詰めが甘い。
そうじゃなきゃ面白くならないかもしれんが。。。
無限回廊も晶を相当いじり倒してるし、彼のM気質は本物。
周りが濃すぎるのかもしれない。
この話で役者が揃い、決戦も間近といったステージに。
硝子こと「全一」の秘めた力も明らかに。
藤原先生のバトル系の話の盛り上げ方は秀逸。
燃える展開が繰り広げられる。
物語を終盤に持ち込むための準備の一冊。
6巻以降は本格的に物語が動いてきそう。
生徒会の日常 碧陽学園生徒会黙示録1
あらすじ
碧陽学園生徒会副会長、杉崎鍵にはもうひとつの顔がある。過去にドラゴンマガジンに収録された短編に加え、杉崎の女、金、闇の仕事があばかれる衝撃の書き下ろし作! 「またジャ○か」なんて言わないで!
レビュー
これなら巻を重ねてもタイトルに困らない。
富士見ファンタジアお得意の短編集。
あれ・・・このシリーズ本編からして短編集じゃないか?
短編集って本編シリアスな作品が殆どだけど、これって本編もギャグだけじゃないか?
つまり、本編と内容は殆ど同じ。
・・・存在意義がわからん。
でも、その辺は著者の葵先生も感づいていらっしゃるようで(あとがき参照)。
どうやら番外編らしい。
確かに生徒会室の外でのエピソードばかり。
そうか、本編は生徒会室、短編集は外というくくりか。
いつもの杉崎視点じゃないこともあり、シリーズ中ではやはり異色ではある。
ちょっとギャグの切れもイマイチ、だったように感じる。
短編集よりギャグが走ってる本編もどうかと思うが。
中目黒ネタも長い。それほどBLには深く切り込まなくても・・・(個人的希望)。
良かったのは妹ネタ。(注:私は決してシスコンではない)
短い中にもいろんなエッセンスが詰まっており大変結構なお手前。
既刊シリーズがあまりに切れすぎていたので★は4つとしてしまった。
でも爆発力はあるので、努々油断なされぬよう。
【漫画】エスプリト1
あらすじ
まだ解明されていない部分がいっぱいある世界。
世界中に点在する島=ホームを発見・調査・探索するプロフェッショナル、「航務員」になるため、
みお=ルナカンタが大冒険する、本格バトルファンタジー漫画。
紹介
月刊コミックブレイドで連載中の漫画「エスプリト」の第一巻。
ええ、漫画です。間違ってもラノベではない。
このブログ始まって以来の、ラノベ以外の作品のご紹介。
「ライトノベル読もうぜ!」なのに・・・。
著者である筒井大志先生とは個人的な親交があり、今回宣伝させて頂いている次第。
実際本屋にずらーっと並んでるのを見ると凄く感激してしまった。
別に自分の本でも何でも無いのだけれど。
友人が夢を叶えて大々的にデビューするということは、結構衝撃的な出来事だったりする。
特に漫画家というのは夢の世界の住人に近いものだし。
もとより画力が非常に高い方で、新人とは思えないクオリティーのバトル漫画に仕上がっている。
連載開始から3ヶ月目にして一巻目発売という、月刊誌にあるまじきペースにびっくり。
笑いあり、バトルあり、そして時折シリアスあり。
どちらかというと王道系のバトルファンタジー漫画。
変な癖がないので誰でも楽しめる作品だと思う。
買って損することはまず無し。というか是非買ってください。(宣伝なのでw)
秋葉原に行ってみたら、新人の本とは思えない販促っぷりに驚いた。
この販促用の色紙書きやおまけ1ページ漫画で右腕が無くなるかと思ったというプチエピソードなんかも。
なにやら特設ページまであるようなので、一度ご参照頂ければ。
ブレイドにも注目新人として取り上げられていると友人として嬉しいもの。
追伸:
メロンブックスで買うと公式同人誌みたいなおまけ本が付いてくきます。
早い者勝ちだろうから、欲しければ早めにどうぞ。
さすがに客観的評価ができないので★は付けません。
電波的な彼女
あらすじ
見知らぬ少女から誓われた忠誠……
ケンカ上等の不良少年・柔沢ジュウは、突然見知らぬ少女に忠誠を誓われた。電波系の彼女・堕花雨の奇妙な言動にジュウは戸惑う。さらにクラスの人気者・如月美夜を加え、ジュウは振り回される一方。ある時、連続通り魔殺人の現場に居合わせたジュウは、雨が怪しいと疑い始める。
レビュー
片山作品独自の雰囲気はデビュー作から健在。
「紅」のコンビが贈る、片山先生のデビュー作。
発売が2004年9月と約4年半も前の作品らしい。
発売当時からこのタイトルは知ってはいた。でも買わなかった。
韓国映画の「猟奇的な彼女」とタイトルがもろかぶりで、パクリとしか思えなかったから。
「あーはいはい、狙ってるタイトルだねぇ」と一蹴した記憶が未だにある。
それから4年。「紅」を読んで気持ちが変わった。
紅の原点(?)となった作品を読みたい。
紅と世界観の繋がった作品を読みたい。
それが手に取った理由。
紅香さんの○○が主人公なんて・・・設定だけで熱い。
さて、レビュー。
電波少女・堕花雨に突然忠誠を誓われた柔沢ジュウの心情の変化の表現が絶妙。
拒絶の念しかなかったジュウの心の中に、段々と雨の居場所が出来てくる過程の描き方が上手い。
不可思議電波娘の雨の目的も、何もかもが謎だけど憎めない。むしろ好感が持てる。
さらに前髪上げたら美人だったというベタな属性も持ってるのがGOOD!
そんな不良×電波に猟奇殺人が加わりしっかりサスペンスをしている。
山あり谷ありな息が付けない展開が続く。
ジュウも多少強いけどただの一般人なところが良い。超展開が無いから、話がしっかりまとまる。
ラストシーンとか思わずニヤケてしまった。
「紅」とは毛色が多少違うけれども、根っこの部分で片山先生らしい部分が繋がっている。
これは読んで貰えば解ると思う。
文にするとしんどそうなので、「どういうこと?」と思った人は読んで頂きたい。
中身はあるのに重く感じない。ラノベの鑑な作品。
ベン・トー2 ザンギ弁当295円
あらすじ
弁当50%OFF!!そこに僕らは青春を賭けた。
半額弁当争奪戦の世界を知り、HP同好会での活動を続ける佐藤洋。ある日、佐藤の元に同い年の従姉・著莪あやめが訪ねてきた。
彼女も「湖の麗人」の二つ名を持つハンターであり、槍水仙との対決のためにやってきていたが、その背後には壮大な陰謀が渦巻いていた!
庶民派シリアスギャグアクション、大騒乱の第2弾。
レビュー
文字通りに庶民派+シリアス+ギャグ+アクションを混ぜ合わせたらこうなった。
アサウラ先生はギャグ路線の方が絶対輝いている。
半額弁当に命をかける狼達のサーガ第二弾。
大きな陰謀やら、狼としての誇りやらと大まじめに色々やってるが、根底は半額弁当の奪い合い。
この全ての根底となる事象と話のスケールとのギャップが酷すぎて笑える。
よく考えるともの凄くシュールな話なんだが、それも笑いのネタでしかない。
「半額弁当に青春賭けちゃっていいのかお前ら?!w」とツッコミを入れてしまう人はベン・トー読者としては二流以下。
そんなことを疑問に思ってはいけない。考えるんじゃない、感じるんだ。狼たちの魂(soul)を。
とか言いつつ、死闘で半額弁当奪い合うくらいなら3割引弁当で満足する豚な私。。。
1巻のようなパロネタでの笑いより、この作品オリジナルな笑いが増えてきた気がする。
油断すると吹いてしまうので注意。
なにより今回の見所は佐藤の幼馴染み・著莪あやめ。
表紙を飾っている麗しき見目とは裏腹にサバサバとした性格が最高。
こんな羨ましい幼馴染みがあってなるものか!と佐藤に嫉妬(むしろ憎悪)の念が絶えなかった。
惚れたぜ・・・。
魅力は槍水先輩の比じゃない。(2巻現在)
この近すぎて逆に距離が離れてしまっている二人の関係がたまらない。
私的にはあやめな一冊だった。
満足満足。
新年ご挨拶&2008年12月購入本
電撃文庫
・断章のグリムIX なでしこ・下
・俺の妹がこんなに可愛いわけがない(2)
・アカイロ/ロマンス 2 少女の恋、少女の病
・さよならピアノソナタ4
・世界平和は一家団欒のあとに(6) 星弓さんちの非日常
・リセット・ワールド3 僕らが創るべき未来
MF文庫J
・プリンセス・ビター・マイ・スウィート
GA文庫
・EX!7
ガガガ文庫
・人類は衰退しました4
富士見ファンタジア文庫
・黄昏色の詠使いVIII 百億の星にリリスは祈り
スーパーダッシュ文庫
・パーフェクト・ブラッド 5 海風と魔女の小交響曲
ファミ通文庫
・“文学少女”と恋する挿話集【エピソード】1
・鬼切り夜鳥子【ヌエコ】4 聖邪が街にやってくる!!
コバルト文庫
・マリア様がみてる ハロー グッバイ
2008年最後の月は14冊の購入数。
全て既刊シリーズ。避けきれるものではない。そして積本は減らず。
さて、遅ればせながら新年あけましておめでとうございます。
2009年も当ブログをごひいきにしていただけたら恐悦至極に存じます。
なんだか先月の24日以降音沙汰が無い状態に陥ってしまってました。
別にクリスマスで何かあったわけではありません。むしろ何もなさ過ぎて涙が出そうでした。
年の瀬の繁忙期→年末に風邪をこじらせた→強制寝正月突入 というコンボが発動したのです。
お正月にやろうと思っていた諸々の事柄ももちろん手つかずで、なかなかに素敵な新年の滑り出しと相成りました。
お正月は箱根駅伝とお笑い番組を布団の中から見ていたことしか記憶にない。
・・・ある意味幸せなお正月か。。。
風邪の治りが非常に遅く、早くも肉体の衰えを感じる今日この頃です。
嗚呼っ!新年初投稿だというのにどんどん暗い方向に話が進んでいる!
思えば去年は「変」が今年の漢字に選ばれる程、世の中が「変」わった一年でした。
ですが、当ブログは特に変わることなく安定(?)飛行を維持。
良い意味でも悪い意味でも変わらなかった印象が自分でしています。
2009年はもっと色々と変えて、見やすく、面白いブログに出来るよう改良を加えていけたらと考えています。
それでは、本年もよろしくお願い致します。
カレンダー&アーカイブ
<感動>最強ラノベ
<爆笑>最強ラノベ
<独特の世界>最強ラノベ
リンク(ラノベ感想系)