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ラノベドランカー

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猫耳父さん

2009-10-27

猫耳父さん
電撃文庫
著作名:猫耳父さん

著者名:松原真琴(まつばら まこと)
イラストレーター:大岩賢次(おおいわ けんじ)
発行日:2009/06/10


あらすじ
猫耳が生えちゃった…のは、わたしじゃなくてお父さん!?

日村ななこ14歳。漫画家の父と2人暮らし。愛猫のネーが亡くなった翌日、猫耳と尻尾が生えてきました……、わたしじゃなくてお父さんに!?
なんとか父の猫耳の秘密を隠そうと画策する日村親子。そのおかげで、開き気味だった父と娘の距離がちょっとだけ縮まったりも……? そんな中、娘のななこが学校へ行ったきり行方不明になってしまう。ななこの身に起こった事件とは!? 男を見せるか、猫耳父さん!
これぞ究極の獣耳!? 松原真琴&大岩賢次で贈る、父と娘の抱腹絶倒ちょっぴり涙なハイテンションコメディ!

レビュー
これはネタモノ本じゃない、純で心和むホームドラマだ。

いい歳こいたオヤジに猫耳・・・。初見はどうみてもネタ本。
しかし、繰り返しとなるがこの本はネタ本じゃない。
人情溢れるホームドラマなのだ。

ちなみに主人公は美少女、のお父さん。
溺愛していた愛猫の最期の力で何故か猫耳と尻尾が生えてしまったアラフォーの父。
涙もろくて、自分に自信が無くて、それでも男手ひとつで娘を育ててきて、そんな娘と最近距離が開きがちなことを悩んでいる父。

そんな父が多少鬱陶しくはあるが、根本では嫌いではない娘。

そんなちょっとギクシャクしている父娘に訪れた大騒動。父さんに猫耳。
ありえないような(猫耳)事件を契機に、ドタバタしながらも次第に父娘の距離は縮まっていく。

基本的にはコメディタッチなのだが、時折挟まれるシリアスな部分がとても深く心に刺さる。
このコメディとシリアスの使い分けが非常にうまい。

猫耳というトンデモ要素が混じってこそいるが、これは歴とした感動モノ。
猫耳なければ一般レーベルとして刊行されても違和感は無い。

何度もうるっとさせられた。
こんなお父さん・・・最高だよ!

ページ数は少ないが読み応えは抜群。
思わぬ掘り出し物だった。

感動したければ是非この本を読んでほしい。


評価
★★★★★☆
(5.5)

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