サクラダリセット CAT,GHOST and REVOLUTION SUNDAY
角川スニーカー文庫
著作名:サクラダリセット CAT,GHOST and REVOLUTION SUNDAY
著者名:河野裕(こうの ゆたか)
イラストレーター:椎名優(しいな ゆう)
発行日:2009/06/01
あらすじ
乙一絶賛!!
「超好みの小説でした。ほんとにスゴイです」
※担当編集者へのメールから抜粋
この小説を買うことの正当な理由。
↓
この作家は、そう遠くない未来、確実に人気作家になっている。
↓
本好きの人々は彼の本を読みあさり、やがてかならず、このデビュー作を手にする。
↓
その時になって読むのと、今、この本を買って読むのとでは、消費する時間の量はまったく等しい。
↓
だから、今のうちに読んで、未来にそなえるべき。
「リセット」たった一言。それだけで、世界は、三日分死ぬ――。能力者が集う街、咲良田。浅井ケイは、記憶を保持する能力をもった高校一年生。春埼美空は、「リセット」――世界を三日分巻き戻す能力をもっており、ケイの指示で発動する。高校の「奉仕クラブ」に所属する彼らは、ある日「死んだ猫を生き返らせてほしい」という依頼を受けるのだが……。リセット後の世界で「現実」に立ち向かう、少年と少女の物語。
レビュー
過剰な先入観を持たず、頭をリセットしてから読むべし。
乙一先生絶賛&イラストが椎名先生という理由で購入。
まず、正直な感想。
乙一先生絶賛しすぎ。期待が大きすぎたおかげで多少肩すかし。
私は乙一先生を尊敬してやまない。
だからこそ、先生の大絶賛=超名作という期待感→作品とのギャップが発生してしまった。
偉大な先人の褒め言葉がプラスに働くばかりではないと知った。
本編は、世界を三日間「リセット」出来る春埼美空と、リセット後の世界でも以前の世界の記憶を保持できる浅井ケイの物語。
リセット=これまでの世界を殺すという考え方は個人的に新鮮だった。
リセット前の記憶をただ一人正確に保持し続けるケイの心境は如何ほどのものか。
タイムリープと「リセット」の概念の違いに思いを馳せても面白いかもしれない。
終始低体温なケイと春埼のおかげか、山場がそれほど盛り上がった感じがしなかったのが残念。
最終的なオチの部分も個人的には納得しかねるというかよくわからなかったというか・・・。
今回の最大のわたし的失敗は、乙一先生絶賛=乙一先生の作風に似てると思いこんだこと。
常にすとんと落ちるトリック的な書きぶりで読者を驚かせる乙一先生と同じ展開が待ってると勘違いした。
だから、冒頭で書いたとおり過剰な先入観を持たずにこの作品に当たってもらいたい。
そうすれば私とは全く違う感想が生まれてくるはず。
正直勿体なかったと思えるし、正確にレビュー出来ているかもわからない。
だけど評価は思ったままの点数で。
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