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プロフィール

ラノベドランカー

Author:ラノベドランカー
ラノベ大好きな中毒者。
ラノベ積本の海が引き潮気味になり、溺死の危機から脱出。
ブログ開設6年が過ぎました。
何事も継続は力なり。

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殿様気分でHAPPY!④(4)

2007-08-31

殿様気分でHAPPY!4

電撃文庫
著作名:殿様気分でHAPPY!④(4)

著者名:杉原智則(すぎはら とものり)
イラストレーター:玲衣(れい)
発行日:2005/03/25


あらすじ
煩悩ファンタジー、ついに完結!

“城”としての機能がようやく回復した天津学園。
その知らせを聞き、喜び勇んで戻ってきた浅生一馬だが、彼を待ち構えていたのはなんと“失脚”だった!?
殿様から一気に雑用係に没落した一馬はなんとか復権を目指して頑張るが、人望のなさはいかんともしがたく……。
一方謎の組織“方舟”の陰謀は着々と進行していて――。
果たして煩悩は世界を救えるのか? 最後の最後までそんな話で締め括ります!

レビュー
完結!
結局この作品は何に分類されるんだろう。

帯のキャッチフレーズを追ってみると興味深いことが判明した。
一巻:煩悩コメディー登場!
二巻:煩悩コメディー第二弾!
三巻:煩悩コメディー第三弾!
四巻:煩悩ファンタジー完結!

あれ('A`)?
なんかコメディーって文字が消えた…。

というわけで、最終巻のレビュー。帯の通りコメディー分は絶滅寸前にまで追いやられてしまっている。
つまりコメディーと思って読んだら色々ガッカリする、ということ。

でも三巻まで読んで来た人ならなんとなく空気は読める、「これはコメディーには戻れない」と。
案の定だった、ギャグを削ってのファンタジーフルバースト。

頭蓋骨のホーリーグレイルで(暗黒)ファンタジーの実力は存分に証明してきた杉原先生。
何か吹っ切れたんじゃないかというくらいの比率の変化、構成の変化が起きている。
話は暗いし重いし驚愕の事実が発覚するしどうにもならないくらいピンチだしラスボス(みたいなの)出てくるしetcetc、でも面白い。
「まだそんなネタを隠していたのか」と言うような急展開に唖然。
あんなバカやりながらもちゃんとネタを仕込んでいる強かさ恐るべし。

でもこれまでコメディーとして書いてきた責任感からか、それなりの場面でちゃんとコメディーは入れている。
申し訳程度の馬鹿ネタだがそれが一馬の「らしさ」を上手く引き出していた。

ガツンと盛り上げてきた燃えるクライマックスに穏やかなエンディング。私的に好みな終わり方だった。
三巻からの路線変更があったがシリーズとしての評価は高い。
ラストはちょっとページ数の都合が垣間見えてる気もしないけども…。

結論は杉原先生はコメディよりファンタジー書いた方が10倍面白い、ということ。


評価
★★★★☆
(4.5)

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レジンキャストミルク 2

2007-08-28

レジンキャストミルク2
電撃文庫
著作名:レジンキャストミルク 2

著者名:藤原祐(ふじわら ゆう)
イラストレーター:椋本夏夜(くらもと かや)
発行日:2006/01/25


あらすじ
壊れかけの日常を、両腕に抱き締めて――。

晶と硝子が “無限回廊” の侵蝕を退けて1ヵ月。
晶は幼なじみの芹菜たちと、硝子はクラスメイトの少女たちと、それぞれ平穏な日常を送っていた。
しかし、晶の親友である柿原里緒の元へ突然 “無限回廊” がその姿を現し、第二の侵蝕は再び晶を非日常へと駆り立てる。

“目覚まし時計” 速見殊子、“アンノウン” 佐伯ネアをも巻き込み、事態は思わぬ方向へ!
ほのぼの×ダークな新感覚学園アクションノベル、シリーズ・第2弾!

レビュー
ほのぼの×ダーク?な第二弾

二巻にして安心して楽しめるシリーズとなった。
ほのぼの分はあまり多く無いが、緊迫感のあるシーンの描写はやはり秀逸。

この物語をより楽しむためには実軸(ランナ)と虚軸(キャスト)の理解があると良い。
いつも感想中」さんのところに詳しい記事があるのでご参照して頂きたい。
この概念を知っているのといないのでは細かいところで理解に差が出る。

二巻になって名前だけ出ていた二人の虚軸・速見殊子、佐伯ネアも登場。
どちらもかなり強烈なキャラ。
これから重要な役割を担っていくことは間違いないだろう。

晶の日常を浸食するように襲い来る“無限回廊”。
ほのぼのしてる間も惜しいと言わんばかりにお決まりののダーク路線に突入。
誰が襲われるかわからない緊張感が良い。

「分裂病」の必殺技が格好良すぎだったり、“目覚まし時計”や“アンノウン”の設定が無駄に難解だったりと、藤原先生の魅力は全く衰えていない。

ところで、このシリーズは他の作品に比べ挿絵が非常に多い。
椋本先生の絵は白黒でも質感が出るし、見事に作品の雰囲気に適合している。
話の制作にも携わっているから挿絵も書きやすいし入れやすいのだろうか。

割合的には圧倒的に少ないが、所々で恋愛やまったりとした話を挟み込んできている。
一巻よりもしっくりとはまるようになってきているので、ほのぼの×ダークが実現するのもそう遠くはないのかもしれない。



評価
★★★★☆
(4.5)


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F エフ Ⅱ

2007-08-22

F エフⅡ
電撃文庫
著作名:F エフ Ⅱ

著者名:坂入慎一(さかいり しんいち)
イラストレーター:凪良(nagi)(なぎ)
発行日:2006/02/25


あらすじ
未だに畏怖をこめて語られる少女がいる── 喜々津静夜。
その少女こそ3年前の闘争の元凶であり、国内勢力すべてに壊滅的打撃を与えた黒幕であった。
今は亡き静夜の力を信奉する者たちがいる。
その異形の存在たちは、自らを導いてくれる王を必要としていた。

そして、静夜復活の儀式に心乱される少女がいる── 喜々津砂夜。
2人は双子の姉妹だった。
互いにいるだけで完結できる、かけがえのない存在だったが……。
両者の譲れぬ願いは、やがて凄惨な闘いを巻き起こして──!?

レビュー
一巻から引き続き生と死に面白い切り口で挑む異能アクション。

物事を裏側から捉えた発言の数々に、著者の目の付け所の違いが伺える。
必ずしもプラスな言い回しばかりではないが、だからこそ面白いし、考えさせてくれる。
「生きること」、その逆として「死ぬということ」とはどういう事か、書かれている内容の一つ一つが興味深い。

重くて暗い話ではあるのだが、気分が沈んでいる時に読む方が適している本であると思う。
辛い時、その辛さを違う面から眺める視点を与えてくれる。
余裕が無くなって視野が狭くなっているときこそ、この本の一見変わった視野を自分に取り入れるのも一興。

要素としては一巻よりもアクション分が増加している。
何やら強大な敵が現れて、これまで最強だった輩がボロ雑巾のように扱われたり、
おかしな共同戦線が張られたりとアクションものとしてより面白みが増した。
話を膨らましたのは良いが、続巻が出ていないのが気になる…
もう絶望的かもしれないが三巻の登場を首を長くして待つことにする。


評価
★★★★☆
(4.5)


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F エフ

2007-08-20

F エフ
電撃文庫
著作名:F エフ

著者名:坂入慎一(さかいり しんいち)
イラストレーター:凪良(nagi)(なぎ)
発行日:2005/09/25


あらすじ
歪で異常で狂っていて…… 不条理を抱える少年少女の物語。

死を尊び、ゆえに死の対極に位置する美しき少女・砂夜。
死に無関心、ゆえに死の至近に位置する少女・ユルリ。
誘蛾灯に導かれる蟲のように、ふたりのまわりは不条理に満ちている。
いたずらに死への道程を遠回りする才能を持つ者、死を恐れる才能を持つ者は、
逆に日常の恐怖を浮上させ、死をまわりに振りまく──。
彼らはすべて、自分の想いに誠実で、それでいて歪んでいて、どこか悲しい。
ふたりの少女が “それら” に出会うとき、気まぐれな運命の歯車は軋りだす……。
これは異常なのに狂っている── 「F」reakな物語。

レビュー
生と死に独特の視点で切り込んだ物語。

様々な「死」と、それに関わることになる少女のストーリー。
どっしりと重めの雰囲気がテーマとマッチしている。
著者の「生」と「死」に関する視点が面白い。

出てくる人物の誰もがどこか歪んでいる。故にこの物語はとても歪。
死に対する様々なとらえ方が表明されているが、どれも頭から否定できるような軽々しいものではない。
道徳という観念をとっぱらって生死を考えた時、こういう捉え方も出てくるのは想像に難くない。
興味深い。

浮世離れしている風貌と振る舞いの砂夜。ちょっと変わってるだけで一見すると普通の少女であるユルリ。
しかし内面では砂夜は非常に人間的で、ユルリは異常に死に疎く何かが破綻してしまっている。
振る舞いと中身が噛み合っていない二人の少女が良い対比となって歪みを加速させる。

砂夜の持つ特異性と性格とのアンバランスさが彼女の危うさを演出している。

表現上少々しつこい繰り返しを感じたりするが、テイストとしては良好。

「死」への視点設定の仕方が私的には新鮮で、興味深く読み進めることが出来た。
ライトノベルとして重すぎない程度にまとめられている点も評価できる。


評価
★★★★☆
(4.5)


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二四〇九階の彼女

2007-08-17

二四〇九階の彼女
電撃文庫
著作名:二四○九階の彼女

著者名:西村悠(にしむら ゆう)
イラストレーター:高階@聖人(たかしな@まさと)
発行日:2006/10/25


あらすじ
優しく残酷な、神様と世界のお話。

無数の階層が連なる 【塔】 のかたちをした世界。
各階層を管理する神の代行機械・アントロポシュカは、人間が幸せに暮らせる世界を作るという命題を与えられていた。
だが、永い時間を経て、多くに狂いを生じていて……。
そんな中、少年は 【塔】 を降り始める。
かつて “彼女” と交わした、ただ1つの約束を果すために……。

レビュー
これは、大当たりだ。

無数の階層からなる【塔】の世界。
そこは人類を幸せにするための神たる機械・アントロポシュカによって管理されている。
どの階層でも必ず別の世界に行くための【鍵】と【門】が用意されている。
アントロポシュカは階層に一つ【鍵】を作るという掟に縛られているから。

各階層毎に全く異なる世界が存在している【塔】だが、
共通することはアントロポシュカが人を幸せにしようとして構築してきた世界であること。

人を幸せにするために人に憎しみや恐怖を与える神、幸せな人間像を追いかけて狂ってしまった神、人の幸せとは何かを知るために人を観察する神、どれもアントロポシュカと呼ばれる神で、それぞれが構築した世界が確かにある。

その世界を巡る一人の少年の物語・サドリ。相棒は人工生命を搭載したカエル。(実は意外な秘密が…)

カエルは冷静沈着、尊大な態度で個性的なキャラだが、サドリは至って普通の少年。
それぞれの世界で嘆き、哀しみ、望郷の念にとらわれ、でも前に進む健気な少年。

サドリに強烈な個性が無いから、逆にそれぞれの世界を上手く映し出している。

この本を読んで「キノの旅」を思い出した。カエル≒エルメス。
ただキノと違うのは、キノは一つの国に長居しない、干渉もしない。通りすがりの旅人を貫く。
サドリは一つ一つの世界の住人に幸せになって欲しいと切に願い、涙を流す。それぞれの世界で心を費やす。
淡々と旅をするキノと、悩みながら苦しみながらも旅を続けるサドリ。
好対照な二人だと思える。

一冊を通して、カエルの台詞で何度も心を打たれた。
私に波長が合っている作品なのかもしれない。しんみり系の話では月の盾以来の大ヒット。
キノの旅とは全く違ったベクトルの面白さがある。

「絶望は、望みを絶たなければ訪れない」
「・・・だから泣くな」
そうだ、頑張れサドリ。



評価
★★★★★☆
(5.5)


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2007年7月購入本

2007-08-15


電撃文庫
・断章のグリムV 赤ずきん・上
・とある魔術の禁書目録SS
・空ノ鐘の響く惑星で 外伝 -tea party's story-
・なつき☆フルスイング!2 真夏の夜のケツバット
・ひなた橋のゴーストペイン
・神無き世界の英雄伝
・海をみあげて

富士見ファンタジア文庫
・黄昏色の詠使いIII アマデウスの詩、謳え敗者の王
・スプライトシュピーゲルII Seven Angels Coming

富士見ミステリー文庫
・堕天使の旋律は飽くなき 夜想譚グリモアリスII

その他
・Fate/Zero ③「散りゆく者たち」
・ヒトクイマジカル

異常なまでに蒸し暑い今日この頃、如何お過ごしでしょうか。
我が家はクーラーが一台故障しちょっとした惨事が展開中…。

気が付いたら八月も中旬っていうのはどういうことなのだろう。
一日一日が希薄になりつつある。気を引き締めないと。

さて、先月の購入数は12冊。
ちょうど買う本が無かったのもあるが、ピーク時に比べると1/3程度。
これくらいが身分相応な気がする。

積み過ぎはやっぱり良くない。うん。
更新の日数にバラツキが出てますが、なるべく一定になるよう頑張りますのでよろしくです。

それでは今回はこの辺で。



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私の愛馬は凶悪です

2007-08-12

私の愛馬は凶悪です
ファミ通文庫
著作名:私の愛馬は凶悪です

著者名:新井輝(あらい てる)
イラストレーター:緋鍵龍彦(ひかぎ たつひこ)
発行日:2007/04/11


あらすじ
私、高岡霧理は女たらしと噂高い射水君に説教したら、思いがけない複雑な事情とかあって、怒った自分が単純だったと思い知る事に。というか弟も気づけば彼女がいるし、妹なんてもう経験済み!? それじゃ常識知らずなのは私なの? 恋にえっ○にとクラクラ揺れる霧理たちの青春模様開幕。

レビュー
どこかで聞いたことのあるフレーズだ…

何処かのゲテモノガンダムに乗っるとち狂い気味兄弟の兄貴の方が、こんな台詞を言っていたような。
そんな思いがあってタイトル買い。

読み終えて初めて知ったんですがROOM NO.1301シリーズの著者の方だったようで…。

独特の空気を醸すラブコメ。
やたらと○っちとかせっ○すって単語を乱発しているように思えて少しうんざり。
(迷惑トラックバック避けの為に○で隠してます。)
続きもモノであることにびっくり。

霧理さんが流されているようにしか思えず、弟の方の恋を思わず応援していたり。

一般的なラブストーリーの様相を見せていないのと、「愛馬」たる位里の凶悪(天然?)さが感情移入を遅らせる。
こんな位里くんに世話を焼き続ける霧理さんは母性本能の化身かと思えるほど。

そんな彼にほだされてか、霧理が位里に明らかに引かれていく様はそれでもなんだか良い感じ。

出てくるキャラがみんな少しずれているので展開が読みにくいというのが良い点か。
一巻のラストはゴタゴタして終わっている。何もかもが未完。
今回で色々霧理と位里の関係をからませてきたので、次でどう展開or収束させてくるのかは楽しみではある。


評価
★★★☆
(3.5)

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十三番目のアリス

2007-08-07

十三番目のアリス
電撃文庫
著作名:十三番目のアリス

著者名:伏見つかさ(ふしみ つかさ)
イラストレーター:シコルスキー
発行日:2006/08/25


あらすじ
プライドが高くて、ちょっぴり優しいお嬢様は好きですか?

九条院アリスは、みずから 「令嬢の心得」 を定め、理想的なお嬢様を目指す少女。
15歳の誕生日を間近に控えたある日、アリスの前に彼女を 「十三番目(サーティーンス)」 と呼ぶ謎の少女が現われる。
平穏な学園生活を謳歌していたアリスに隠された秘密とは――!?

レビュー
ツンデレはいい、渇いた心を癒してくれる。

ベタなツンデレ少女が繰り広げるは銃弾やら衝撃波やらが飛び交うハイパーアクション。
アクションものだとは思っていなかったので、その展開に少し吃驚。

ゴスロリ着込んだお嬢様自身がアクションするっていうのはあまり見たことない展開。
平穏な生活を描写する前半、雲行きが怪しくなる中盤、決戦たる終盤と展開がきちんと整理されているので物語を追いやすい。
つまり、全体的にベタ。
こういう典型的ライトノベルな構成も最近では珍しい。

癖がない電撃的な作品ですらすらと読みやすい。但しこの部分のここが印象的、と言った具合の部分的インパクトが弱い。

どうやら著者は今作がデビュー作の新人さんらしい。
あと一歩足りないオリジナリティーやアクションシーンの描写も新人さんなら仕方ないかと思える。
ただ、第一作目なのにきちんとまとまった作品であると思う。ラノベ作家としての下地となる実力はある。
こぢんまりと収まらず大きく花開いて欲しい。

今後の成長に大いに期待。


評価
★★★★
(4)


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絶望系 閉じられた世界

2007-08-05

絶望系閉じられた世界
電撃文庫
著作名:絶望系 閉じられた世界

著者名:谷川流(たにがわ ながる)
イラストレーター:むにょ
発行日:2005/04/25


あらすじ
高校生・杵築が体験する異常で不条理な七日間――。

この世には、うんざりすることが多すぎる。
たとえば、八月なのにやたらに涼しいとか。
呼んだ覚えのない者たちが突然部屋にやってきたりとか。
その連中が何を言っても出て行こうとしないこととか。
あるいは、幼い頃から知っている馴染みの少女が連続殺人犯だったりとか。

鬼才・谷川流が贈るブラックな実験作、解禁!

レビュー
谷川流らしさ溢れ出す珠玉の一品。

非常に谷川流らしいイイ具合にトチ狂った内容。
ハルヒや学校を出よう!等でもちらほら出てくるよくわからない電波的なやりとりを凝縮して一冊にしたような内容。

浴衣姿のたぶん天使。
ゲームしかしてない悪魔(仮)。
脱ぎ惜しみしない自称死神。
世界に絶望しつくした幼なじみの少女。

おかしなキャラクター達を使って谷川流哲学が全開で語られる。
やはりこの人の視点は普通の人とは違うのだな、としみじみ思う。
ラノベ作家の中でも飛び抜けて奇妙な視点で物語を作ってくる。

それぞれのキャラ達の個性が強すぎてバチバチぶつかっているが、誰が食いつぶされると言うことなくしっかり役割をこなしている。
この登場人物を全て使い切る技量は特筆すべき点だと思える。それも一癖も二癖もあるアクの強いキャラ達をだ。


世界が狂っているのか、自分が狂っているのか。
深い絶望にとらわれ、狂気に彩られた行動が示す意味とは?

真面目に読み込めば世界の見方を反転させられるかもしれない。
この世は絶望に満たされた閉じられた世界である、と。
私はそんな境地には全然たどり着けなかったわけだが…

「電波」で何の脈絡もない話をつなぎ合わせてるだけのように見えるのに、「絶望」はなんだか伝わってくる。
どうやって話を考えてるんだろうと、著者の脳内を覗いてみたくなる。
とにかく不可思議な本だった。
谷川世界に免疫のある方だったらそれなりに読める。でも免疫が無いと…


評価
★★★★
(4)

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リヴァースキス

2007-08-03

リヴァースキス
電撃文庫
著作名:リヴァースキス

著者名:佐野しなの(さの しなの)
イラストレーター:Fuzzy
発行日:2007/06/25


あらすじ
ある朝、目覚めると俺は美少女になっていた。そして俺の体は、見知らぬ男に乗っ取られていた!? トモヨシと名乗るその男は交通事故にあい死亡。しかし、この世に残した未練のため、成仏できず俺の体を乗っ取ったというのだ。じゃあ、こいつの願いをかなえ、無事成仏させてやれば問題解決、と思いきや……こいつの願いは好きな女の子とキスすることで、しかもこいつは俺(美少女版)に一目惚れ!! おまけ俺の親友もこれまた俺(美少女版)に一目惚れしたりして……。

レビュー
第7回 「電撃hp」 短編小説賞<大賞>受賞作、だそうな。

題名、あらすじからしてコテコテの男女逆転モノかと予想しつつ読んだ一冊。

あながち間違いではなかった。
よくある逆転モノの亜種といったところ。

ラノベらしい軽快なノリと冴え渡るツッコミが特徴。
ツッコミが随分と切れてるこの点は評価できる、かな。

好みの問題が大いにあるんだろう、私には軽すぎて受け付けられなかった。
出てくる人物が皆エキセントリック。
ラブコメにもなりきってるとは到底思えない。

途中からトモヨシの正体についてずっと思考を巡らしていたが…(ネタバレになるので割愛)
(ちなみにAlles ist im Wandelさんと同じ回答に至った)

キスしようとすると吐き気がする、という設定ももう少し練れなかったものかと思えた。
やたらと出してくる母さん。最後にその使い方は無いだろう。
軽快さは申し分ないんだけど、軽すぎて何も残らなかった。
話が完結するのかと思いきや微妙に後腐れある終わり方。
兎に角、不完全燃焼。

この本の前に読んだ本が非常に濃厚な伝記モノだったのがそう感じてしまう理由な気もしなくもないのだが…。
ギャップで魅力が解らないのか、素で私には合わない作品なのか。
それ位に悩んでしまった。全体的に好きになれなかった。

高評価を付けていらっしゃるサイトさんが多いので、やっぱり好みなんだろうけど私的には久々に引いてしまったハズレくじ。
最後の見開きのイラストも体つきが何かおかしいし…

希に見る辛口評価になっていますが、こういう感想もあるということで一つ。



評価
★★☆
(2.5)


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