機種: GR
ISO: 200
露出: 1.3 秒
絞り: 7.1
焦点距離: 18.3mm
フラッシュを使用: いいえ
何ヶ月ぶりの更新でしょうか(笑)。
しかし何もなかったかのように記事を始めますよ。
案の定と言いますか、EOS 7D Mark IIを発売日ゲットいたしました。
(ほとんど出番のなくなっていた5D Mark IIIはドナドナです)
なかなか撮影に行く時間が取れないんですが、何度かフィールドで使ってみて、自分なりの所見が固まってまいりましたのでご報告したいと思います。
機種: GR
ISO: 200
露出: 1.6 秒
絞り: 7.1
焦点距離: 18.3mm
フラッシュを使用: いいえ
思えば俺がKiss X3を卒業して、最初に手にした本格的一眼が先代の7Dでした。
当時はまだ野鳥の撮影は始めてなかったんですが、7Dが大変よくできたカメラだということはわかりました。結局高感度画質の不満とフルサイズへの憧れから手放すことになったんですが、替わって入手した5D Mark IIではそちらの方が発売の古いカメラだということもあり、画質以外の使い勝手は7Dの方がはるかに上で、いささか複雑な思いをしたものです。
さて、そんな昔話は置いて、新しいMark IIです。
先代の7Dも、「画質はまあまあだけど動きものにはバッチリでしょ?」というカメラでしたが、今回も良くも悪くもキープコンセプト、といったところ。
ただ今回のCanonは、そのコンセプトをかなり徹底して磨き上げてきたところがエライと思います。AF性能、連射性能はAPS-C機というくくりを超えて、フラッグシップを除いた全ての一眼の中でトップなんじゃないでしょうか。少なくとも俺の印象では、AFの食いつきは5D Mark IIIより一段…二段くらい上です。
飛ぶ鳥を撮影した印象では、1DXとほぼ遜色ないくらいの素晴らしさだと思います。実際、詳しいことはわかりませんがAF技術では1DXにない新しいものを惜しみなくつぎ込んでいるそうですしね。
機種: Canon EOS 7D Mark II
ISO: 500
露出: 1/1250 秒
絞り: 2.8
焦点距離: 400mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM
機種: Canon EOS 7D Mark II
ISO: 1000
露出: 1/2000 秒
絞り: 5.0
焦点距離: 400mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM
では、画質以外は1DXと変わらないかというと、そうはいかないのがやはり値段なりなところ。
上の2枚のアオサギの写真、朝の逆光の中ということで、いつものように「スポット測光」で撮っていたんですが、次の瞬間にたぶん水面に反射した太陽の光がまともにレンズに入ってしまったんでしょうね。いきなり全体が白飛びしてしまいました。
その状態のRAWファイルをDPPで開いたところをキャプチャーしたのが下の画像です。
連射している中でいきなりこうなってしまうんですから、びっくりしました。1DXではこんなことはまずありません。
ちなみにAFフレームを表示した状態でお見せしたのは、フォーカスポイントがちゃんと狙ったところ(アオサギの目)に来ているという証明です。変なところにフォーカスが合ってしまったのが原因で白飛びしてしまったわけではないことがおわかりいただけると思います。
たぶんこの測光システムの精度とかは、Mark IIの数少ない弱点のひとつなんじゃないかと思います。このあたりは、コストの問題で致し方ないところで……というか1DXが凄すぎるんです。こういうところまで完璧を期すると、そりゃあ1DX並のお値段になってしまうということなんでしょう。逆に言うと、1DXがあのお値段であることの理由にもなるかと。
でも、上の写真でもLightroomで現像(現時点では、Macが7D Mark IIのCamera RAWに対応してないため、DPPでtiffファイルに変換してから、Lightroomでjpegに現像してます)してみると、白飛びして見えるところも階調が残っていたので、なんとか修正することができました。
機種: Canon EOS 7D Mark II
ISO: 6400
露出: 1/2000 秒
絞り: 5.0
焦点距離: 400mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM
こういった動体もそうですが、俺自身が7D Mark IIに最も期待していたのは、やはりAPS-Cならではの望遠効果です。野鳥などを撮影していると、遠くにいる小鳥が少しでも大きく見えるAPS-Cの望遠効果はやはり欲しくなります。画質などはもしかしたらフルサイズからトリミングしたほうが上かもしれませんが、どうしてもファイルサイズが小さくなってしまうし、撮影してるときのシャッターチャンスやピント精度の見極めといった「見え方」の部分で、被写体が大きく見えるに越したことはないからです。
最長400mmのレンズを600mmに買い替えるのに一体いくらかかるか……それにしてもたかが200mmしか違いません。画質と性能さえ伴えば、見た目が1.6倍になるAPS-Cの望遠効果は、被写体が遠ければ遠いほど効いてくるわけです。
というわけで、Mark IIで小鳥たちを狙った写真をご覧ください。
機種: Canon EOS 7D Mark II
ISO: 2000
露出: 1/1000 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 800mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER2x III
(ちょっとだけトリミングしてます)
機種: Canon EOS 7D Mark II
ISO: 4000
露出: 1/1000 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 800mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER2x III
(ちょっとだけトリミングしてます)
機種: Canon EOS 7D Mark II
ISO: 3200
露出: 1/800 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 800mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER2x III
(ちょっとだけトリミングしてます)
機種: Canon EOS 7D Mark II
ISO: 2000
露出: 1/1000 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 800mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER2x III
(ちょっとだけトリミングしてます)
機種: Canon EOS 7D Mark II
ISO: 320
露出: 1/800 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 800mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER2x III
(4割程度トリミングしてます)
こういった、シジュウカラやエナガ、コゲラなどの小鳥たちを撮影するのに、やはりAPS-Cの望遠効果は大きいものがあります。いままで400mmに2倍エクステンダーを付けて800mmが最長だったのが、APS-Cだと1280mm相当ですから!
大げさでなく、自分のシステムが生まれ変わったような感動をおぼえます。
正直、画質はやはり1DXにはかないません。でも必要充分です。不満に思うようなことはないと思いますよ。
実は購入当初、ヨンニッパにエクステンダーを付けたシステムだとどうもフォーカスが眠いような気がして、どうしよう、こりゃダメかも……とちょっと気分が暗くなりかけました(笑)。
しかし、初めてフォーカスのマイクロアジャストメントを試してみたところ、なんとかジャスピンに合わせることができたみたいです。Mark IIのマイクロアジャストメントは、レンズごとと一括を選ぶことができて、しかもエクステンダーごとの設定も保存できるんですね。ヨンニッパ+1.4エクステンダーと、ヨンニッパ+2.0エクステンダーでそれぞれアジャストメントを設定することができました。一度設定して保存すれば、レンズを装着すると自動的に反映されるので安心です。
まあ、俺のヨンニッパももう3年酷使してますから、いろいろガタも来てます。こういった調整も今後は必要になってくるのかもしれません。いずれにしても、カメラのせいじゃなくて本当によかったです(笑)。
そうそう、心配していた高感度画質ですが、いまのところISO3200くらいまでだったら問題なく使えるようです。多少のノイズも織り込み済みと割り切るなら、6400でも俺だったら使います。
機種: Canon EOS 7D Mark II
ISO: 2000
露出: 1/1000 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 800mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER2x III
というわけで、7D Mark IIのインプレッションとしては、ほぼ期待通りといったところで俺は満足です。期待以上だったのはシャッターですね。シャッター音がかなり小さくて、ミラーレスより静かなくらいです。ミラーの上下をいままではバネ仕掛けだったところをモーター駆動にしたというのが大きいかもしれません。ミラーショックもほとんどないくらい小さくて、シャッターまわりの改良は素晴らしいと思います。サイレントモードがいらないくらいです。
さらに強化された防塵防滴構造も心強いし、そのせいか手にしたときの剛性感も一段と上がっているような気がします。
あ、ひとつマイナスポイントがあるならば、バッテリーの持ちですね。Mark IIに装備されたGPSシステムは、電源オフでもトラッキングのために生きてるようで、待機電源をかなり使うようです。数日放置して使おうと思ったら半分以上あったはずのバッテリーがほとんど無くなっていたことがあります。
そのためにいちいちGPSをオフにするのも面倒だし、バッテリーの扱いには気をつける必要がありますね。保存するときは本体からバッテリーを抜いておくしかないですね。
このあたりは、ファームアップで改良してくれることを望みます。
バッテリーグリップはBGプレゼントキャンペーンの到着待ちですが、5D Mark IIIのときにがっかりしたので、あまり期待していません(笑)。常時装着することにはなると思いますが、かなり割り切って使う必要があるでしょうね。