当日は火曜日の午前中で、うららかないい天気でした。現場にはおじいさんカメラマンが数人といったところで、いつもよりは人が少なかったでしょうか。
武蔵関のカワセミ夫妻はこの日も元気。ここはえさ場があるので、そこを狙っていればこんな写真も比較的撮りやすい環境です。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 5000
露出: 1/3200 秒
絞り: 4.0
焦点距離: 560mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
といっても、いかにも「えさ場で撮りました」では写真としてつまらなく感じるのも事実。とくにメスの方はえさ場以外で獲物を獲りたがるので、そちらの方も頑張って撮影しました。カワセミの視線の先を読んで、次に飛び込む先を予測するのが醍醐味というものです。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 2500
露出: 1/3200 秒
絞り: 4.0
焦点距離: 560mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
そんなカワセミ夫妻ですが、相変わらずのラブラブぶりをみせつけていました。オスはえさ場から小魚をくわえてくると、いそいそとメスの元へ運びます。
左がオス、右のクチバシの下くちびるがちょっと赤いのがメスです。
「はい、どーぞ」
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 1000
露出: 1/3200 秒
絞り: 4.0
焦点距離: 560mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
ところが、一度は小魚を受けとったメスですが、何が気に入らなかったのか受け取りを拒否しました。
「こんなのいらない!」
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 800
露出: 1/3200 秒
絞り: 4.0
焦点距離: 560mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
それでもオスは小魚をくわえたままメスににじり寄ります。
後ずさるメス。
「いらないったら!」
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 800
露出: 1/3200 秒
絞り: 4.0
焦点距離: 560mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
とうとうメスは飛び去ってしまいました。
「しつこいオトコって嫌い!」
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 800
露出: 1/3200 秒
絞り: 4.0
焦点距離: 560mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
しかしその後、どこでどう和解したのか(笑)、仲良く子作りする様子が確認できました。
無粋なことではありますが、撮らせていただきました(笑)。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 1600
露出: 1/4000 秒
絞り: 4.0
焦点距離: 560mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
さらに激写。貴重な生態の記録ですからね(笑)。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 2500
露出: 1/4000 秒
絞り: 4.0
焦点距離: 560mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
さらにさらに。しつこくてすいません(笑)。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 2000
露出: 1/4000 秒
絞り: 4.0
焦点距離: 560mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
ところが、武蔵関公園のカワセミですが、実はもう1羽オスがいることが判明。
もしかしたら、夫妻が和解したのではなくて、小魚をくわえてにじり寄っていたのは間男くんだったのかもしれません。もしくはホントに夫妻の間が決裂して、その隙に間男くんが寝取ってしまった現場だったのか……。
なにやら複雑そうなカワセミの三角関係を目撃してしまった春の武蔵関公園でございました。
年間パスも更新して(3度目かな?)入場。動物園は朝と夕方が動物たちも活発になるのでオススメです。
今回はリスたちにターゲットを絞って、まっすぐリス舎に直行。機材は1DXに70-200、エクステンダーです。
そろそろねぐらから顔を出して、お夕飯の時間です。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 6400
露出: 1/800 秒
絞り: 4.5
焦点距離: 280mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
ストロボを点灯して、日中シンクロも試してみました。リスがびくっとしてしまうのでちょっと可愛そうですが、シャープな絵は得られますね。
ちょっと鼻水出てる?リスも花粉症かな?
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 400
露出: 1/800 秒
絞り: 4.5
焦点距離: 280mm
フラッシュを使用: はい
EF70-200mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
かいかい……(笑)
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 1600
露出: 1/640 秒
絞り: 4.5
焦点距離: 135mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
一瞬の静止を狙って。この時間のリスは活発なので、動きを読んでシャッターチャンスを狙うのはけっこう大変です。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 3200
露出: 1/640 秒
絞り: 4.5
焦点距離: 255mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
またまた日中シンクロで。堅いクルミの実を齧るコリコリといい音があちこちで響いておりました。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 400
露出: 1/1000 秒
絞り: 5.0
焦点距離: 280mm
フラッシュを使用: はい
EF70-200mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
井の頭動物園のリス舎には、リスだけじゃなくてひっそりとこんなヤツもいます。
野外で見つけたらおっとなりますが、ここでは脇役、のアカハラくん。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 3200
露出: 1/640 秒
絞り: 4.5
焦点距離: 280mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
リス舎は4時半で閉まります。警備員のおじさんに追い立てられるようにリス舎を後にすると、アムールヤマネコを見に行きました。日中はほとんど寝てるヤマネコも、ようやくお目覚めのようでこの大あくびです。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 5000
露出: 1/800 秒
絞り: 5.0
焦点距離: 280mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
アムールヤマネコをもう1枚。イエネコよりひとまわり大きいくらいの小さな猛獣ですが、耳が丸いのが特徴的で可愛いですね。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 8000
露出: 1/800 秒
絞り: 5.0
焦点距離: 170mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
ヤマネコの向かいにいるのはフェネック。こちらも夜行性なのでみんな起き出してきていて、とても賑やかでした。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 800
露出: 1/800 秒
絞り: 5.0
焦点距離: 280mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
夕飯を食いながら、意味もなくケンカしておりました。けっこう気が荒いんです。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 2000
露出: 1/800 秒
絞り: 5.0
焦点距離: 280mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
このとき食べてたのはニボシかな?リスもニボシを与えられてることがありますね。
ちなみに当然ながら、フェネックやヤマネコのように檻の向こうにいる動物の場合は、ストロボは使えません。檻が光っちゃうからね。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 1250
露出: 1/800 秒
絞り: 4.0
焦点距離: 200mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
帰り道の井の頭公園で声をかけて撮らせてもらった、キレイな柴くん。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 1250
露出: 1/800 秒
絞り: 4.0
焦点距離: 105mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
そしてポメラニアン。丸刈りカットが伸びちゃったみたいなカンジですね。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 2000
露出: 1/800 秒
絞り: 4.0
焦点距離: 135mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
最後は珍しくカラスなどを。西日が当たってキレイでした。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 320
露出: 1/800 秒
絞り: 4.0
焦点距離: 280mm
フラッシュを使用: いいえ
EF70-200mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF1.4×III
というわけで、昨日の井の頭でございました。来週くらいには桜も咲きそうで、そうするとまた井の頭も混雑しそうですね。
花粉症が始まってしまったりしてついブログの更新をサボりがちだったんですが、何日か分をまとめてみましょう。
そういえば、1DXをキヤノンに出したのは、知床の撮影のときに、撮影モードボタンが効かなくなるという現象が現れたからだったんですが、どうやら氷点下での挙動はキヤノンの保証外のようで……。なんぼ『苛酷な環境でも正しく動作する、プロ機の誇り(1DXカタログより)』といっても、限界はあるようです(笑)。
でも、ネイチャーフォトの世界では、氷点下のフィールド撮影なんてざらにあると思うんですが、そういう現象を「保証外なんで」のひと言で片づけられちゃうのはちょっといかがなものかと思いますねえ。まあ、実際に応待してくれた窓口の人の表情が申し訳なさそうだったので、彼らも社命で仕方なくそう言ってたんだと思いますけどね。
キヤノンのエライ人、そこらへんの対応マニュアルも含めて、もうちょっと何とかしてください。極地に行ったわけじゃないんですから、知床の寒さくらいで誤動作しちゃうってとこは重く受けとめていただきたい。
撮影モードが切り替えられないってのは、けっこう致命的ですよ。物理ダイヤルを廃した1D系だからこそ、ボタンの信頼性は操作性のキモだと思うんですが……。『プロ機の誇り』が泣くってモンです。
あ、ちなみに、苦言ばかりじゃナンですから、感心したところも言っておきましょう。
氷点下の撮影ではバッテリーがあっという間に減っていく、とはよく言われますが、1DXのバッテリーはほとんど普段と変わりないカンジで、特にバッテリーの減りが速いとは思いませんでした。これは北海道の撮影を通じてずっとそういうカンジで、ひとつの撮影が終って宿に帰るまでの間、バッテリー交換をする必要はありませんでした。これは素晴らしいポイントですね。
というわけで、文句を言いつつやっぱり素晴らしい1DX。メンテナンスから戻って元気に働いてくれてます。ヨンニッパにはLENS COAT社のデジタル迷彩カバーを付けてます。
機種: E-M5
ISO: 200
露出: 1/200 秒
絞り: 4.5
焦点距離: 25mm
フラッシュを使用: いいえ
LEICA DG SUMMILUX 25mm/F1.4
上の写真は、3月3日に善福寺公園で撮影したときのものです。この日はストロボを使っての日中シンクロ撮影にチャレンジしてみました。バッチリハマると日中シンクロはかなり威力を発揮しますね。こんなカンジです。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 400
露出: 1/2000 秒
絞り: 3.2
焦点距離: 400mm
フラッシュを使用: はい
EF400mmF2.8L IS II USM
羽毛1枚1枚の解像感は、ストロボ撮影ならではです。自然さは失われますが、その分精細な画像を得られます。
ちなみに野鳥撮影で日中シンクロをするときは、ストロボのシンクロモードを ”ハイスピードシンクロ ” に設定する必要があります。通常のスローシンクロモードだと、SSが1/200で止まってしまいますからね。
でもやはり、本当はできる限り自然光で撮りたいですね。下の写真などは自然光だからこそ雰囲気の出た写真だと思います。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 500
露出: 1/2000 秒
絞り: 2.8
焦点距離: 400mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM
3月7日には群馬に引っ越してしまったぶんちゃんにも会いに行きました。久しぶりに会ったぶんちゃんは、まったくブランクを感じさせない無邪気さで迎えてくれました。
体格も変らず、やっぱりやせっぽちで小さかったです(笑)。
機種: E-M5
ISO: 200
露出: 1/200 秒
絞り: 2.5
焦点距離: 25mm
フラッシュを使用: いいえ
LEICA DG SUMMILUX 25mm/F1.4
赤ちゃんのころからお気に入りの、緑色のワニのおもちゃを自分で持って来て、投げて投げて、のアピール。
機種: E-M5
ISO: 200
露出: 1/320 秒
絞り: 1.8
焦点距離: 25mm
フラッシュを使用: いいえ
LEICA DG SUMMILUX 25mm/F1.4
ママの膝の上でご機嫌なぶんちゃん。
機種: E-M5
ISO: 200
露出: 1/4000 秒
絞り: 1.8
焦点距離: 25mm
フラッシュを使用: いいえ
LEICA DG SUMMILUX 25mm/F1.4
3月9日には、武蔵関公園に初めて行ってみました。ここでは、カワセミの巣箱を公園の方で作って保護しているということで、カワセミ撮影のメッカなんだそうです。土曜日の朝でしたが、近所のおじさんたちから遠征で来ているカメラマンまで、20人くらいの人が撮影に来てました。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 12800
露出: 1/3200 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 800mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III
池の中洲に巣箱があるので、カワセミまでの距離がちょっと遠いのが難点ですが、その分安定してカワセミの姿を観察できる環境です。
ここにはひと組のつがいがいました。求愛行動や交尾の様子もこの日はみられたようで、もうちょっとしたら子育ての様子も見られるはずです。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 3200
露出: 1/1600 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 800mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III
えさ場も巣箱のすぐ前にあるので、シャッターチャンスは狙いやすいフィールドと言えます。これは既に狩りに成功した後の様子ですが。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 4000
露出: 1/2500 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 800mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III
こんなカンジでテイクオフして……。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 2500
露出: 1/2500 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 800mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III
水の中から飛び出す様子も、ここなら頑張れば狙えます。このときは狩りに失敗したようですね。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 3200
露出: 1/2500 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 800mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III
これも水の中から飛び出した直後ですね。木陰なのでISO感度が上りきっちゃってます。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 12800
露出: 1/2500 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 800mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III
身繕いにも余念がありません。これはクチバシの色が真っ黒なので雄でしょうか。
機種: Canon EOS-1D X
ISO: 12800
露出: 1/2500 秒
絞り: 5.6
焦点距離: 800mm
フラッシュを使用: いいえ
EF400mmF2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III
というわけで、ここ数日の間に撮影した写真をまとめてご紹介、でした。
それにしても今年の花粉はひどいですね〜天気のいい日ほど花粉がひどいので、撮影意欲がそがれちゃいますね……。
機種: GR DIGITAL 3
ISO: 1600
露出: 1/42 秒
絞り: 8.0
焦点距離: 6mm
フラッシュを使用: いいえ
たまには先輩プロの書いた本で勉強しよう、ということで今回読んでみたのは、キヤノンの広告写真で有名な動物写真家、前川貴行氏の著作『動物を撮る!』です。雷鳥社の『写真の学校』シリーズの動物写真編ですね。
コンテンツは以下の通り。
1 動物を撮る
撮影前の心構え
2 動物撮影の基礎知識
機材とアクセサリーの準備
撮影の準備
被写体を選ぶ
3 身近な動物を撮る
ペットを上手に撮る
動物園で撮る
4 フィールド撮影にチャレンジ
フィールド撮影への準備
野鳥を撮る
野生動物を撮る
夜間撮影のテクニック
もちろんざっとではありますが、動物写真を撮るための準備から実践まで、入門編としては過不足ない内容です。もちろん、前川氏による素晴らしい動物写真も随所にちりばめられています。
被写体を考えて、機材を選んで、ペットから始めて、動物園に通って、フィールドの装備を揃えて、野鳥を撮って、野生動物にチャレンジして……とまさに俺自身がこの3年で通ってきた道筋そのまんまなところが、妙に安心したりして(笑)。まあ、必然的にそうなっていくんですけどね。
個人的には、フィールド撮影のための装備について、けっこう詳しく解説してくれているのがとても参考になりました。そして今後の目標として、里山の「夜間撮影」にチャレンジするという新たな課題も見つかりました。
動物撮影をどうステップアップしていくか、その大まかな道筋を解説する書として、とても良心的な書籍だと思います。前川氏の淡々としつつも目線の低い文章にも好感。
写真機材についてのもうひとつ突っ込んだ(マニアックな)チャプターがあったらなお読みごたえがあったと思います。
興味のある方はご一読をお勧めします。