写真:初市の主役(?)
新年早々ある意味で連発で行って参りました。今回は前回高崎市のお隣前橋市の初市まつりです。
前橋初市まつり@前橋商工会議所より
前橋の年の初めを飾る1月9日の「初市まつり」、だるまや縁起物など多くの露店が並び、例年夜遅くまで多くの人で賑わいます。初市まつりは、六斎市として毎月4と9の日に開かれた日用雑貨や生糸の市が起源といわれています。厩橋(現在の前橋)城主、酒井重忠候の時代(1600年代初め)から続く伝統ある行事で、別名だるま市とも呼ばれます。まつりは本町の八幡宮境内で午前10時からの神事と市民の皆さんから持ち込まれた古いだるまを燃やす「お焚き上げ」で幕を上げます。10時半ころ八幡宮から「市神様」の渡御行列が出発、木遣りや神輿、天狗や大獅子などの行列が中心商店街を練り歩き、東和銀行本店前(憩いの広場)の仮宮まで行進します。国道50号の本町通りは完全交通規制され、中心商店街全体に市が広がり、だるまや招き猫、さまざまな縁起物、また植木などの露店6百店あまりが出て、縁起物を買い求める人達でごった返します。買い手の値切る声と露天商との威勢のいいやりとりが深夜まで絶えません。
前橋初市まつり @永井雄一郎公式blog
1月9日(金) 前橋初市まつり@弁天通青年会長しゅんこうの日記
前橋初市まつり2015@グッドぐんま 2
写真:懐かしの国鉄115系
さてまずは会場の前橋に向かいます。前橋に行くには高崎駅から両毛線に乗るのですが、ここで見たのは懐かしの所謂国鉄系電車115系、昭和の時代からこの地域で生き抜いてきた電車です。この地域では冬場列車停車中に外からの寒風を防ぐのに半自動ドアと言う形式(到着後乗客が何らかの操作をしてドアを開ける)をとっているのですが現代風のボタン式でなく昔ながらの引き戸式なのが懐かしさを引き立てます。
写真:正月9日前橋初市まつりの看板が誇らしげに
そして懐かしさに浸りながら前橋駅に到着します。前橋駅では誇らしげに初市まつりの看板が掲げられています。初市まつり、7月の七夕まつり、10月の前橋まつりとともに前橋3大祭りと呼ばれるほどのイベントでJRも力を入れているのかもしれません。
前橋3大祭り@前橋商工会議所
写真:昨年の大河ドラマ「花燃ゆ」の関連して県庁に設けられた大河ドラマ館と街なか回遊バス
さて駅で目立ったのは上の写真にあるように県庁に設けられた昨年の大河ドラマ「花燃ゆ」を記念して設けられた大河ドラマ館の広告とまちなか回遊バス、群馬県にとっては過去5年で「八重の桜(主人公の夫が群馬出身)」、昨年の「花燃ゆ(後半戦の舞台)」、今年の「真田丸(沼田が主人公の兄信之の領土だったり、他勢力との争いで重要な存在になる)」と3回メインとは言えませんが主要な舞台になっているのですが、この「花燃ゆ」は初代県令(今の県知事)が準主役になるという事(ただし街なか回遊バスは前橋市の運行)で気合が入ったようです。
どちらも今月31日までとの事で興味あるかたは急いでどうぞ。尚大河ドラマ館の入場料は当日500円、街なか回遊バスは1乗車150円で前橋駅~県庁の前橋中心部を巡れます。
「初代県令・素彦と文 ぐんま花燃ゆ大河ドラマ館」@群馬県庁
街なか回遊バス@前橋まるごとガイド
ぐんま花燃ゆ大河ドラマ館が1/10オープンしました@前橋日記
花燃ゆ大河ドラマ館レポ@ぐんまの片隅で大河を応援するブログ
写真:アクセスに利用したマイバス南循環と損保JAPAN前橋ビル前臨時バス停の様子、お祭り無料バス
さて駅前でもたもたしているのも何ですからお祭りの会場に向かいましょう。利用するのは前橋市のコミュニティバスマイバスの南循環、前橋駅や市の南側にあるSCケヤキウォーク、市民文化会館等と中心市街地・市役所・県庁などを結ぶ循環線です。うれしいのは1乗車100円、1日乗車券310円と言う安さと日中20分毎と言う本数の多さです。
このマイバス本来は前橋の街なかをトランジットモールで走るのですが、この日をはじめとする大イベントの際は前橋市内で大規模な交通規制に巻き込まれ右の写真の損保JAPAN前橋ビル前バス停に迂回しますので注意が必要です。
またグリーンドーム前橋駐車場からお祭り会場を結ぶ無料バスも出ているので車で来られる方はグリーンドーム前橋の駐車場を使うのが便利と言えます。
マイバス(北・南・西・東循環)のご案内@前橋市
前橋初市まつり交通規制のお知らせ@前橋まるごとガイド
写真:お焚き上げの会場前橋八幡宮
さて街なかについたのでこの初市まつりのメインイベントの一つお焚き上げの会場である前橋八幡宮に移動します。この前橋八幡宮、戦国時代武田信玄と激闘を繰り広げた上州長野氏によって平安時代に建てられたものだそうです。
前橋八幡宮@玄松子の記録
写真:天狗と御神輿
さてお多義上げに向かおうとすると天狗と御神輿が迎えます。槍を持った天狗はなんだかんだでインパクト満点です。そしてこの八幡宮のルーツは戦国時代剣聖と言われた上泉伊勢守を従え武田信玄と激闘を広げた上州長野氏でありそう考えると何とも強そうな感じがします。
写真:お焚き上げの様子
そしてお焚き上げに向かいます。決して広くはない八幡宮の広場に積み上げられたダルマたちに火がかけられます。願い事をかなえ両目を開いた状態で燃やされるのは達磨の本懐を果たしたという事でその煙にはご利益があるので、その煙を浴びるべく多くの人が構えているのが印象的でした。
私も煙を浴びたので良い事があると信じて頑張っていきましょう。
写真:市神様の御渡行列
続いて市神様の御渡行列と言うパレードが街中を練り歩きます。このパレードはダルマの供養と言う大仕事を終えた八幡宮の神様が街なかの仮宮へ移動する行列です。先導は消防音楽隊のブラスバンドと消防団と思しき若い衆です。
写真:市神様の御渡行列2
続いて天狗様に引き連れられ神官たちが笙などを吹きつつ、そしてその後ろには山本前橋市長をはじめとした前橋のお偉いさんが続きます。
写真:市神様の御渡行列3
最後に御神輿やちんどん屋さんなどにぎやかな一行が続きます。獅子舞まであるのはなかなか愛嬌を感じます。個人的には獅子舞に頭でもかじってもらいたいところですが自重します。
写真:屋台街
さて続いて屋台を通りつつ仮宮に向かいます。前橋の3大祭りではアクセスのバスが迂回している事からも分かるようにメインストリートから車を排除して大規模な屋台街が出現し、普段は人通りの少ない街なかも大賑わいとなります。
写真:名物達磨販売の屋台
高崎市民にとって少林山が多分そうであるようにこの初市まつりは前橋市民がだるまを買う場と言え、多くの屋台が軒を連ね多くの市民が行きかいます・・・。と言うよりも今年に関しては間違いなくこちらの方が少林山より大規模でかつ業者は同じ高崎の業者と考えると達磨屋さんにもう少し地元で頑張ってくださいと思わざるを得ません。
写真:東和銀行本店前に設けられた仮宮
そうこうしているうちに仮宮に到着しました。こちらも達磨と人でごった返しています。
写真:ご神体となっている御神輿と獅子頭
仮宮を参拝していきます。ご神体は御神輿と獅子頭、インパクト満点ですがこんな彼らもきちんと手続きを得て街なかに出てきた八幡様の代理という事で前橋の人達は礼儀正しく参拝し、商人たちはお酒などの供物を奉納し、運営側は奉納された供物をきちんと見えるように配置していくのでした。
また奉納されたお酒は無料でふるまわれていました。
そしてご神体ではないですが傍には天狗様がきちんと槍を持って守護されていました。また隣にはご神体にこそなっていませんが巨大な福だるまが陳列されまわりでは老若男女問わず撮影にいそしんでいました。
写真:賑わう屋台街と元気プラザ21
参拝も終わったので初市でにぎわう街なかを歩きます。そして見えてきたのは元気プラザ21、元は西武百貨店で撤退後複合施設になったとの事です。
写真:新春うまいもの市とTONTON汁
そしてその元気プラザでは「新春 うまいもの市」なるイベントが前橋市のコミュニティFM M-WAVEのスタジオをバックに行われていました。中華料理屋の李玖が提供しているTONTON汁を頂きました。
この日は比較的暖かったとは言え寒い中歩き回った後の熱い豚汁はとてもおいしかったです。
新春うまいもの市@前橋商工会議所
前橋プラザ元気21施設案内@前橋市
前橋CITY FM M-WAVE
中華料理 李玖@ぐるなび
まえばしTONTON汁@TONTONのまち前橋
写真:芸術系複合施設のアーツ前橋と刃物の屋台
さて進んでいきます。すると美術館(?)らしきものと刃物の屋台が見えてきました。
美術館らしきものはアーツ前橋と言う施設で、この日は展覧会をやっていたそうです。そして刃物の屋台はやはり初市=初売り的なニュアンスもあるのかなとふと思いました。
アーツ前橋
写真:パーラーモモヤとモモヤのお宝
さて本格的にお昼ご飯を食べようと思い、街なかを歩きます。目的地はパーラーモモヤ、前橋の街なかでも個人的におすすめのお店の一つです。到着するとやはりこの賑わいの中行列ができていました。
行列のリストに名前を記入すると前橋まちなか博物館なる看板と御釜が見えてきました。どうやら街なか博物館と言う企画を行っていてパーラーモモヤとしては創業当初使っていたお釜を出したそうです。
パーラー・レストラン モモヤ
前橋まちなか博物館
写真:前橋名物トンカツうどん
さて1時間近く待ってやっと入って頼んだのはトンカツうどん、個人的には前橋に住んでいたころよく食べていたメニューです。メンが手打ち風でおいしくカツもめんつゆとよくマッチし中々の美味でした。前橋にお越しの際はぜひどうぞ!!
さて何故こんなメニューが前橋にあるかと言うと前橋市は合併に合併を重ね赤城山周辺の町村まで合併した結果、日本でも上位20くらいに入る農業生産高の高い、特に豚関係ではトップ10に連ねる都市になってしまった結果豚肉料理でまちおこしをしようと努力を始めたのですがその初期にこのメニューが出てきたようです。
と書くととんでも名物メニューのようですが10年以上たって定番メニュー化したようです。
ちなみに今前橋では豚肉メニューNo.1を決めるべくT-1グランプリなるものを行っているので興味のある方はそちらもどうぞ
T-1グランプリ
写真:年数回とは言えものすごい人の流れ
さて腹も朽ちたので再び初市まつりを巡ります。しかしものすごい人出です。
写真:ずわい天を食す
そして屋台でずわい天成るものが売られていたのが気になったので購入、傍の広場でたべようとすると・・・
写真:田楽座
田楽座なる看板を持った獅子舞の被り物をした若者が闊歩しいなせな法被を着たおねぇさんが笛を吹き始めました。田楽座は長野県伊那市に本拠を持つ歌舞劇団で今度前橋で講演することになったそうなのでPRに来たそうです。
写真:獅子舞と南京玉簾
演目は正月らしく獅子舞と南京玉簾、獅子舞では頭を差し出す人が多く同じことを考えている人が多いなと妙な関心をしてしまい、南京玉簾は本格的(?)なのは初めてなので器用な芸に感心することしきりでした。
ちなみにずわい天はほぐしたズワイガニの身を串に巻いて挙げたもので天つゆをかけて食べたのですがおいしかったです。
写真:田楽座の公演が行われたtokku広場
さて今回の初市まつりいかがだったでしょうか?個人的にはもう少し前橋の街の魅力を紹介できればと思ったのですがなかなかままならなかったのが残念です。
とは言え久々の前橋まつりの賑わいは中々なものでした。これで前橋の街や初市などのお祭りに興味をもたれたらぜひ訪れてみてください。