ジャニーズ事務所、解体 新社名「SMILE-UP.」で再出発へ<会見>@ModelPress2023/10/2より
ジャニーズ事務所が10月2日、新体制についての会見を都内にて実施し、東山紀之社長、ジャニーズアイランドの井ノ原快彦社長、9月30日付でCCOとなった山田将之弁護士、顧問である木目田裕弁護士が出席。新社名「SMILE-UP.(スマイルアップ)」で再出発することを発表した。~中略~
東山は、ジャニーズ事務所でのタレントの育成業務を完全に撤退し、「自分たちで新しく会社を立ち上げ、ファンの皆さんの力をお借りしながら、アップデートしていき向上する。自分たちでジャニーズ事務所を解体し、新しい会社で、ファンの方々と新しい未来を切り開いていく。これが私たちのビジョンです」としたうえで、新社名「SMILE-UP.」を発表。同社では、被害者への補償業務のみを行っていく。~中略~
ジャニーズ事務所は9月7日の会見で、初めてジャニー喜多川氏の性加害があったことを認め謝罪し、藤島ジュリー景子氏の引責辞任、東山の新社長就任を発表。その際には、ジャニーズ事務所の社名を存続することも伝えていた。
その後、9月19日に取締役会を開催したことを報告。「藤島が保有する株式の取り扱い、被害補償の具体的方策、社名変更、所属タレント及び社員の将来など、今後の会社運営に関わる大きな方向性についてあらゆる角度から議論を行い、向かうべき方針を確認いたしました」と説明し、本会見ではその進捗内容を具体的に報告するとしていた。
また10月2日、会見前に公式サイトにて「弊社は、『外部専門家による再発防止特別チーム』(以下「特別チーム」といいます。)からの提言を踏まえ、以下の各項目の再発防止策を講じております」とグループ人権方針の策定やジャニーズJr.の相談係として機能する「ホスピタリティー担当者」の人員増加など、11項目の再発防止策を実行していることを発表した。(modelpress編集部)
さてここ最近性加害問題で揺れていた、ジャニーズ事務所ですが、10月に入って社長交代と新会社立ち上げが行われました。SMAP/TOKIO/V6/嵐と平成の芸能の世界で大きな存在感を見せていたジャニーズ事務所のある意味での落日を見せ付けられているように感じられました。性加害に関してははっきり言ってよく分からない面も多いですし、そこを書いている人達も多いのでここでは書きません。ただその代わりその周りで見えてきた色々から書いて行こうと思います。
スポンサー離れと育成体制~ジャニーズ事務所の落日~
ジャニーズ激震 滝沢秀明副社長が電撃退社 なぜこの時期に 理由は明かさず アイランド新社長は井ノ原@スポニチ2022/11/1
ジャニーズ事務所は31日、滝沢秀明副社長(40)が同日付で退任し、事務所を退社したことを発表した。グループ会社「ジャニーズアイランド」の社長も9月26日付で退任。後任は元V6の井ノ原快彦(46)が務めている。現在第一線で活躍しているSixTONES、Snow Manをデビューさせて成功させた立役者の退任劇だけに、各所に激震が走りそうだ。
キンプリ平野紫耀ら3人脱退&退社「海外での活動をはじめとして、方向が異なる」報告文全文@2022/11/4
さて今後のジャニーズは現状の苦境を脱して平成期の様な活況を取り戻せるかと言われたら、多分難しいと思います。まず大きいのは育成体制が揺らいでいる事、2019年に創業者とも言えるジャニー喜多川氏の死去後、ジャニーズの改革を進め、Snow Manなど今のジャニーズの屋台骨を支えている若手の育成を行ってきた滝沢秀明氏が昨年退社し、その影響からかking&Princeの1部のメンバーも脱退退社しています。2016年のSMAP騒動以降続いていた世代交代、2019年のジャニー喜多川氏の死去、2022年の滝沢氏の退社と大きく揺さぶられる中での今回の騒動ではさすがにと言った感じでしょうか?
SMAP騒動の語るもの
ジャニーズの深刻な「スポンサー離れ」 原因は東山紀之新社長の就任記者会見にあった 影響はCMだけでなく「番組」に及ぶ恐れも2023/9/25
ジャニーズ事務所の所属タレントをテレビなどのCMに起用する企業が、ここにきて次々に契約見送りを打ち出している。創業者で2019年に死去したジャニー喜多川氏による性加害が社会問題化し始めたのは3月。ただ、大半の企業はその後も静観し続けていた。共同通信が7~8月、国内主要企業114社に景気動向を尋ねるアンケートを実施し、その中でジャニーズに関する設問も入れたが、その時点では正面から答えない消極姿勢が目立っていた。
旧ジャニーズ出演、日テレ番組「都立公園で森づくり」 都に苦情@朝日新聞2023/10/19
またスポンサー離れの兆候が見えているのも痛手です。有力タレントにとってCM等に支障が出る中、キンプリのメンバーの様に脱退と言う話も出てきそうです。そう考えると更に立て直しは難しくなっていくでしょう。
TOKIOとひらパー兄さんに見る地名のあるローカルの存在
岡田准一さん「超ひらパー兄さん」続投…京阪HD「これまで続いてきた関係を大切にしたい」@読売新聞2023/10/4
京阪ホールディングス(HD)は4日、運営する遊園地「ひらかたパーク」(大阪府枚方市)のイメージキャラクターを務める俳優の岡田准一さん(42)の起用を継続する意向を明らかにした。
きっと義昭公からも枚方の荘園を所領として拝受したのでしょう
ジャニーズ事務所の性加害問題を受け、岡田さんは11月30日で同事務所を退所すると発表している。京阪HDは「これまで続いてきた岡田さんとの関係を大切にしていきたい」として、今後も広告契約を続けることに前向きな考えを示した。
そんな逆風の中でも早い段階でもジャニーズタレントとの関係の継続を宣言した企業などもあります。まずは今年の大河で織田信長役を熱演した岡田准一さんの起用継続の意向を明らかにしたのはひらかたパークを運営する京阪ホールディングス、岡田准一さんは2013年以降「ひらパー兄さん」と言うキャラクターで沿線の遊園地ひらかたパークを盛り上げ、ニコニコ動画などの動画サイトでも多くの動画が作られる等多くの地域で親しまれてきました。
ジャニーズ事務所における性加害問題に関し、TOKIOとの連携について、福島県の考え方は以下のとおりですので、お知らせします。 @2023/9/15
大前提として、いかなる性加害も絶対に許されるものではない。 性加害は、被害者の尊厳を踏みにじる極めて悪質な行為であり、決して許されない行為である。~中略~
TOKIOの皆さんは、震災前からDASH村の活動などで本県と深いつながりがあり、震災と原発事故後、私たちが風評被害などで最も悩み、苦しんでいた時も、福島に寄り添い続け、福島県民を勇気づけていただいた。
そして、「第二のふるさと福島のために何かできないか」と、長年にわたり、県産農林水産物のPR等に協力いただくなど、福島を全力で応援し続けていただいていることに心から感謝している。
本県の復興はこれからも長く苦しい戦いが続く。TOKIOの皆さんには、今後も変わらず福島県を応援していただきたいと考えている。
またTV番組「鉄腕DASH」を中心にTOKIOとの関りが多かった福島県も早い段階での連携継続の意思を表明しています。TOKIOと福島の関りの深さは言うまでもないですがTOKIOとひらパー兄さんが語るのは「福島」「ひらかたパーク」と言う地名のあるローカルの存在、企業は社会全体の空気を読むからこういった逆風時はあっさりと縁を切るもののローカルな地域を味方に付け、良い関係をきづけば、その地域は逆風の時でも支えてくれるという事ではないでしょうか?
TVアニメ『女神のカフェテラス』第4話「桜まつり!」WEB予告より
そして多くの作り手、演じ手はそれに気づいているのかもしれません。上は今年4月~6月に放映された「女神のカフェテラス」と言うアニメの次回予告、「桜まつり」と言うお祭りが舞台になる回なのですがある程度年のいった方ならここ最近のアニメでこういったお祭りが出て来るものが増えたと思う方も多いと思われる方も多いのではないでしょうか?
聖地巡礼が定着した昨今、最近は地域が積極的にイベントを行うなどコンテンツを活性化に取り込むケースが増えた結果、お祭りに限らず舞台の地域を丹念に描く作品が増えたのは注目したいところです。
電車とバスでGo!その11~女神のカフェテラスの聖地三浦海岸を少し歩く~ 電車とバスで行ってみたその5:デジタルみさきまぐろきっぷで巡る女神のカフェテラス聖地巡礼スタンプラリーin三浦 20230629
今のボクがそうです。大学の給与はトントン、商業誌の原稿料はアシ代で赤。
— はぁとふる倍国土 (@keiichisennsei) October 17, 2018
同人誌だけが黒字なので、実質ボクの生活はコミケが支えています。
実際漫画などの世界ではもともとコミケと言う文化があっただけに、出版社と言う会社を相対化している部分があります。今後は芸能の世界でもこういった名前のあるローカルを大切にしようという動きがより強くなっていくのではと思われます。
YOASOBIに象徴されるコンテンツが前面に出る時代
YOASOBI 全世界的ヒットを果たした『アイドル』と次の一手@日経クロストレンド2023/8/31より
2023年4月12日に配信リリースしたYOASOBIの『アイドル』が世界を席巻している。TVアニメ『【推しの子】』オープニング主題歌として誕生した『アイドル』は、同作品の原作者・赤坂アカによる書き下ろし小説『45510』をもとに制作された。作中に登場する“完璧で最強のアイドル”アイをテーマに、ラップ、エレクトロサウンドのサビ、耳に残るメロディーが畳み掛けるように押し寄せ、その中毒性の高さはアニメ放送開始直後から話題に。オリコン、Billboardの両チャートにおいて史上最速でストリーミング再生回数1億回を突破。ミュージックビデオも自身最速となる36日間で1億再生に到達すると、遂には米Billboardの北米を除くグローバル・チャート「Global Excl.U.S.」で日本語楽曲初の1位を記録した。
さてもう1つ感じるのは人間ではなくコンテンツが前面に出る時代になってくると言う事でしょうか?今回のジャニーズでは性加害の問題なのですが、人間はトラブルを起こすと考えると人間以外、コンテンツを前面に出すというのは増えていくのではないでしょうか?上の引用は今年世界的に大ヒットして話題になったYOASOBIのアイドルですが、おっさんが興味深いと思ったのは確かにアニメ「推しの子」の主題歌だったとはいえ、MVが「推しの子」のキャラクターを前面に出した楽曲と言うよりもアニメのPVの様になっている点でした。
平成のタイアップヒットと言えば
「アイドル」はアニメとのタイアップでヒットしたと言えますが平成のタイアップと言えばドラマ・CMとのタイアップで大ヒットするケースが多かったです。上は平成期のドラマタイアップの代表的存在とも言えるCHAGE&ASKAの「SAY YES」のMV、ドラマの出演者はいなく、演者であるCHAGE&ASKAが前面に出ています。平成期はこの様な形で、演奏しているアーティストが前面に出る事が多かったです。どちらが良いかは判断を任せますが、少なくともYOASOBIのパターンはありだと思います。ある意味で「推しの子」と言うコンテンツの1部ではあってもその「推しの子」のキャラクターが出る事でMVが良いものに仕上がっている訳ですから。
そして今後はCHAGE&ASKAの様にアーティスト個人を前面に出すパターンはリスクが大きさを考えると減っていくのではないかと思います。逆に言えば個人を表に出さないという事でコンテンツを前面に出すケースが増えるのではないでしょうか?
記者会見で目立つ女性記者に見るマスメディアの衰退
東京新聞の望月衣塑子記者が東山紀之新社長に対して約10分以上質問【ジャニーズ事務所会見】@中日スポーツ2023/9/7より
創業者の故ジャニー喜多川元社長による性加害問題を巡り、ジャニーズ事務所が7日に開いた記者会見で、東京新聞の望月衣塑子記者が東山紀之新社長に対して約10分以上質問した。
東山は会見で、自身の性加害疑惑について「僕はしたことがないです」などと否定を続けた。これに望月記者が、東山から性被害を受けたとする元Jr.の書籍を挙げて「自身のセクハラやパワハラの話になると、元Jr.の本について中身も読まずになぜ分かるのかなと思う」と指摘した。
さて今回の騒動で話題になった件として東京新聞の望月衣塑子記者の件があります。個人的には質問そのものは積極的にすべきで望月記者が悪いとは思いませんが、何となく思うのは「記者会見でしか目立たない」望月記者のような存在を見るとマスメディアの衰退を見せ付けている様な気がします。望月記者の勤める東京新聞の親会社である中日スポーツの記事を読むと印象的なのは「元Jr.の本について中身も読まずになぜ分かるのかなと思う」と言うくだり、正直な所、自ら取材で質問の話を掘り起こしていないようでどうなのだろうかと感じます。本来なら記者会見で質問して情報を掘り起こすのでなく、事前の取材で記事を作って有利な状況を作ってから記者会見で答え合わせをする形だと思いますが、こういった当たり前の取材で得た情報で追い詰めるのが出来ていないと言うのはメディアの衰退と言う他ないのではと思います。
まとめ~マスメディアが衰退し、ローカルとコンテンツが前面に出る時代~
如何だったでしょうか?まとめるなら令和の時代中央の大メディアや芸能の業界が衰退し、地名のあるローカルやコンテンツが前面に出る時代になっていくのではと感じます。
まずは素晴らしい芸を見せてくれるタレントの方がそんな時代でその能力を生かして活躍できる事を祈念して筆をおきたいと思います。