ジムニーといえば、いまやライバル不在の軽自動車規格の本格クロスカントリービークル。現行モデルは1998年の軽自動車規格変更時にデビューしたもので、ブラッシュアップを続けながら製造されている長寿モデルでもあります。

そして、雪が降ると、クルマ好きが急に欲しがるモデルでもあるのでした。

JB23

そんなジムニーですが、個人的に一番触れたことがあるのは1990年代前半に作られていたJA11型。いわゆる660cc規格に変更されたことに合わせて、550ccモデルの全長を伸ばし、エンジン排気量を大きくしたモデル。

エンジンは、F6A型SOHC 6バルブターボで、粘りのあるトルク感と、完全マニュアルでプリミティブな四駆システムの相性もよく、いろいろ楽しめたという思い出あり。

さらに、パノラミックルーフといって、ルーフの後ろ側に窓のついたグレードもあったことも記憶に残りますが、このJA11型はバン(商用)であったのが、もっとも印象深いところ。

つまり4ナンバー。リアシートは狭く、実質的には二人乗りですが、ジムニーの用途を考えるとノープロブレム。むしろ、周りの軽自動車は乗用5ナンバーが主流になっていく中で、あえて4ナンバーであることがジムニーの個性という風にも印象づけられたのであったのです。
JA11
 

そして、2015年4月1日以降、軽自動車税は増税されることが閣議決定されております。乗用・自家用、乗用・営業用、商用・自家用、商用・営業用という4種類の軽自動車税すべてが上昇するわけですが、乗用・自家用が1.5倍になるほかは、約1.25倍の上昇にとどまっていることで、第一印象では商用・自家用の旨味が増したという感触あり。

現行・軽自動車税
乗用・自家用 7200円
商用・自家用 4000円(乗用に対して約55%)


変更後・軽自動車税
乗用・自家用 10800円
商用・自家用 5000円(乗用に対して約46%)
 

かつてはパジェロミニ、テリオスキッドといったライバルもいたジムニーですが、いまや孤高の存在。こうなると乗用である必要もなく、3ドアしか用意しないのであれば、2015年の税制改正に合わせて、ふたたび4ナンバーとなることでユーザー負担を軽くする方向へシフトするのではないか、いや「してほしい」などと思ってしまうのでありました。法規を把握しているわけではありませんが、商用にするともろもろゆるくなる部分もあって、基本設計をいじらずに延命しやすくなるような予感もありますが……さて、どうなりますでしょうか。