「結果が出ていないのは、努力が足りないから」は本当か?
「結果が出ていないのは、努力が足りないから」は本当か?
「仕事は、結果がすべて。」
会社組織でサラリーマンをしているとつくづく感じることです。
- 売上
- 収益
- 集客
このような定量的に数値化することのできる指標の達成は、仕事においても最もわかりやすい結果です。
そして、結果を出すことで、他の部分に多少の落ち度があっても許されてしまう、正直者が馬鹿を見るような謎の側面もあります。
では、誰もが平等にそのような結果を出せるか?と言われると、絶対にそのようなことはないと思います。
会社には、確実に結果を出しやすいポジションとそうでないポジションがあります。
表舞台に立つ営業のような役割では、比較的それはやりやすく。
逆に、後方支援のような部署においては、その難易度は飛躍的に上がります。
僕自身の経験を振り返っても、その実感は非常に強いです。
特に、営業担当から裏方の部署に配属になった時に、全く結果が出せず、上司から「結果が出ていないのは、お前の努力が足りないからだ。」と日々言われ続けたことは、とても悔しく苦い記憶として残っています。
自分として仕事自体は、営業担当として一定の評価をされていた時と変わらないくらいの努力量や精度で行っている自負がありました。
だからこそ、上司の言う「努力不足」という言葉がどうにも腹落ちしませんでした。
確かに一定の「努力不足」はあるかもしれません。しかし、もっと別の部分にそのように言われてしまう原因があるような気がしていました。
上司から「努力不足」だと思われるパターン
1.「努力もしてないし、結果も出ていない」
2.「努力はしているが、結果が出ていないので、認識されていない」
3.「努力をしていて、結果も出ているが、認識されていない」
1.「努力もしてないし、結果も出ていない」
自分で努力ができていないと自覚ができている場合は、一番対策が簡単です。
今できていないことを何でも良いので、取り組んでみる。
これだけで、周囲からの印象は大きく変わります。
しかし、そもそもこのパターンに陥ってしまうのは、よほど仕事に対してモチベーションが下がっているか、仕事以外の部分に自分のリソースが割かれてしまっている状況などが考えられます。
残念ながら、当時の僕はこのパターンには当てはまりませんでした。
2.「努力はしているが、結果が出ていないので、認識されていない」
僕の場合は、このパターンが当てはまっていたと言えます。
その理由は、「努力の方向性」が間違っていた故に、努力を努力として認識してもらうことができていなかったと言えます。
具体的にどんなことが間違っていたかというと、それは自分の中で重視しているものと、上司が重視していることのズレでした。
営業時代はとにかくスピード重視で、7~8割の出来でどんどん行動していく。というスタンスを最重要視していました。そして、それが評価にもつながっていました。
しかし、後方部門においては、早さよりも正確さや内容の深さの方が重視されていたのです。
それに気づかないまま、仕上がりは早いけれど正確さに欠け、内容も浅い資料は、全く評価されず、「考える」という努力をしていない。というレッテルを貼られてしまったのです。
3.「努力をしていて、結果も出ているが、認識されていない」
その後、努力の方向性を切り替えたことで、ある程度のレベルまで資料の精度を上げることができるようになりました。
しかし、それでも上司の評価は思うように上がりませんでした。
その理由は、今考えると明確で、資料はつくって終わりではない。ということを意識できてなかったのです。
その資料の内容が、現場においてどう生かされ、最終的にどんな数字につながったのか?が本当に大切なことになります。
それが、まさに後方部門にとっての「結果」なのです。
現場の第一線にいる時と比べ、その結果に至るまでのプロセスは非常に長く、効果を測定するにも根気が要ります。
しかし、当時部署内で非常に高い評価を受けていた先輩は、それがとても上手でした。
「自分の提案した内容で、現場のメンバーからこんなコメントが寄せられている。」
「結果的にこんな成果が数字上も上がっている。」
このような発言は、アピールにも聞こえましたが、実際にそこまで入り込んで測定を行っているという点は見習うべきだと感じました。
まとめ
上司から「努力不足」だと思われるパターンには3パターン存在する。
1.「努力もしてないし、結果も出ていない」
→今できていないことを何でも良いので、取り組んでみる。
2.「努力はしているが、結果が出ていないので、認識されていない」
→努力の方向性を変えてみる。
3.「努力をしていて、結果も出ているが、認識されていない」
→自分の努力を見える化する。
上司に評価されることが決してすべてではありません。
しかし、働く上で適切な評価を受けことができないのは、悲しいことです。
安定したメンタルで、ライフワークバランスを整える為のベースの考え方として、上司の評価を得ることは、最低限必要なことだと思っています。