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2022-08

徳洲会新理事長にパワハラドクター

 FACTAの今月号に徳洲会の記事を書きました。

 日本最大の民間医療機関「徳洲会グループ」で注目のトップ交代があった。さる6月25日のことだ。退任する安富祖久明理事長の後任を決めるため、医療法人徳洲会の理事長選挙が実施された。理事長選は全国に展開する徳洲会病院の院長である理事をはじめ、徳洲会本部の事務局や看護・介護の責任者たち96の投票によって決まる。大阪府の岸和田徳洲会病院の総長である東上晨一と神奈川県の湘南鎌倉総合病院院長の篠崎伸明という二人の副理事長が立候補し、その票を争った。
 ともに1954年6月生まれの68歳だ。東上は和歌山県立医科大学を卒業し、90年に徳洲会の心臓血管外科部長となった。一方の篠崎は千葉大学医学部時代から茅ヶ崎徳洲会総合病院の研修医となり、大学卒業後外科医として徳洲会のエリートコースを歩んできた。徳洲会におけるキャリアは、篠崎のほうが10年以上長い。副理事長に就任したのも篠崎が先で、理事長選は篠崎有利か、少なくとも激戦が予想された。が、結果は東上の圧勝に終わる。白票1、棄権2を除く投票総数93票のうち、東上が69票を獲得し、篠崎はわずか24票に沈んだ。
 ところが徳洲会グループのホームページでいくら探しても、理事長選の詳細は何も書いていない。
(以下略)

 日本の医療機関はコロナ対応で必死の半面、14兆円のコロナ補助金バブルに沸いているところも少なくありません。

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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)、「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)、「ならずもの井上雅博伝 ヤフーを作った男」(講談社)、「鬼才 伝説の編集人齋藤十一」など。最新刊「バブルの王様森下安道 日本を操った地下金融」(小学館)、「国商 最後のフィクサー葛西敬之」(講談社)

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