大阪都構想「人気投票」の結末
正確に数えたわけではないが、10倍くらいの差があったように感じた。大阪都構想の住民投票前日の5月16日におこなわれた自民党と大阪維新の会の立会演説会。集まった聴衆は歴然とした差があった。
まず午後2時から大阪・難波の高島屋前で始まった車上演説に、自民党の反対派議員がズラリと並んだ。昨年12月の衆院選大阪11区で当選した佐藤ゆかりが司会を務め、大阪府連会長の竹本直一や堺市長の竹山修身、さらに京都府連会長の西田昌司まで駆けつけ、
「橋下徹に引導を渡しましょう」(西田)
と高らかに声を上げた。その後、横浜や福岡などの政令市の市議団が入れ替わり立ち替わり車上に立ち、演説はおよそ1時間続いた。集まった聴衆の数は、ざっと200人くらいだっただろうか。
かたや維新の会の演説は、その5時間後の午後7時にスタート。ガラス張りの街宣車の上に立ったのは、代表の橋下徹大阪市長と幹事長の松井一郎大阪府知事の二人だけだ。にもかかわらず、集まった聴衆はおよそ2000人。(以下略)
つまるところ、橋下徹さんたちは住民投票をなかば人気投票に持ち込めた。しかし、そこでも敗れたということでは。