陸自誤射は照準数値を誤伝達 隊員19人処分

陸上自衛隊饗庭野演習場に隣接する国道303号近くに迫撃砲弾が着弾し、左後部窓ガラスが粉々に割れたワゴン車(手前左)と砲弾が着弾した付近(樹木の奥)を調べる陸自隊員=滋賀県高島市の国道303号で2018年11月14日、塚原和俊撮影
陸上自衛隊饗庭野演習場に隣接する国道303号近くに迫撃砲弾が着弾し、左後部窓ガラスが粉々に割れたワゴン車(手前左)と砲弾が着弾した付近(樹木の奥)を調べる陸自隊員=滋賀県高島市の国道303号で2018年11月14日、塚原和俊撮影

 陸上自衛隊饗庭野(あいばの)演習場(滋賀県高島市)から発射された迫撃砲弾が隣接する国道近くに落ち、乗用車が破損した事故で、陸自は18日、射撃部隊の分隊長の思い違いで誤った方位の数値を照準器に入力するよう隊員に伝えたことが原因とする調査結果を公表した。射撃を指揮する上級の指揮官や周囲の隊員による安全確認も不十分で、砲弾を3発撃つまで誤りに気づけなかった。

 陸自は同日、現場の射撃指揮官だった1尉を停職8日の懲戒処分にするなどミスに関与した隊員19人を処分した。今後は照準などの点検要領を徹底し、照準目盛りに方位の限界を示す印を付けるなどの対策を実施する。同型の迫撃砲の訓練は当面、中止を続ける。

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