さすがに、数学など「問題を解く」系統の科目は、いくら資料がよくできていても、自分の理解のペースにどうしても合わなくて(もう先に進んでよ~、あれ、そこはそんなにあっさりなの?、というように)居眠りしてしまいそうになるのですが、「世界史」のような歴史科目は、人物や資料などの映像があってこそだと実感。
なにはともあれ百聞は一見。2008年分の全放送がインターネットから閲覧可能になっているので、ぜひご覧あれ。
パレスチナの紛争を生み出した元凶など、いまさら聞けないと思っている方にもお薦めです。(パレスチナ問題に関しては、The Economist誌なども歴史を振り返る記事を書いていましたね。「The Arabs and Israel - The hundred years' war」)過去を知らずして、今を理解することは到底できません。NHKのように映像のアーカイブを残す試みは素晴らしいと思います。
映像があるのとないのでは興味の持続の仕方が全然違います。山川の詳説世界史研究などの内容と比べるとテレビで扱われている分量は少ないのですが(資料映像など、本よりも充実している面もありますが)、やはり、これだけの分量の歴史解説を何の刺激もなく読むというのは大変なもので、より詳しく知る前のappetizer(食欲をそそるもの)としてNHK高校講座は十分活用できるのではないでしょうか。
蛇足ですが、進行役の寺田ちひろさんを見るだけでも価値があるかと。テレビ慣れしていない教授陣を、するどいコメントで誘導していく様は、ある意味爽快です。(もちろん台本はあるのでしょうが)
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- 世界史講義録 (高校世界史の授業録。こちらも、読み物としてものすごく面白いです。初回の授業に感動しました)