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回答(1件)
短調の曲のフォルティッシモの場面で、ショパンに特有の痛みや疼きのようなものが表現しきれていなかったと感じます。あとピアノにも問題があるような気がします。 まずノクターン13番は明らかに良くないです。後半の最高潮に盛り上がるところで左手をかなり抑制しており70%くらいの表現に留まってしまいました。明らかに不完全燃焼気味です。1曲目ということもあってコントロールを意識しすぎていたのかもしれません。 ワルツも複数の楽想の個性が十分に表現できていません。破綻がなくまとまりの良い演奏という評価もできるんですが、予定していた表現の幅よりずいぶん狭くこじんまりとした仕上がりになってしまったのではないでしょうか。 バラード2番も同様で、激しいパートでもまったく破綻がなく、むしろカッチリとした枠に収まった音響になっているので、いま一歩迫力が足りないと感じます。 木枯らしは枠からはみ出させようとしているのがわかる演奏です。後半はかなり左手を強打してわざと濁った倍音を出すなど意欲的な表現が見られました。ただ如何せん右手の表現が甘く、速いパッセージがニ声に聞こえません。木枯らしは多くの出場者が演奏する楽曲なので比較されてしまうと弱いです。この右手の機械的なパッセージを本当に機械的に弾いてしまう癖はバラード2番のコーダでも見られていて少し気になりました。 正直なところYouTubeの動画を見ただけでは自分も落ちた理由がよくわからないです。全体的な演奏の印象はとてもよかったので、上記の問題点も些細なことなんです。またピアノもスタインウェイと比べると表現のレンジの狭さが感じられましたが、会場で聞いてみないとわかりませんね。
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