学士取得
通信大学をめでたく卒業できた。こういうとなんだけど、配られたテキストなんて真面目に読んだことは無い。ただ、科目のトピックスをまとめた小冊子とテスト問題とその回答は暗記する程読んだ。科目修了テストは70点取ればいいので、それで十分である。卒業判定は「可」だったが、それで結構である。
ところで拙僧の取得したのは「福祉マネジメント科」である。自分の所属する科が何であるか気づいたのは4年生になってからだから、ナメているなあ。ちなみに拙僧は専門学校を出ているので3年次編入であった。福祉の仕事ぶりに感心が有ったのだが、失望と結論づいた。皆さんもご存じの通り介護や看護で働く方々の労働環境は厳しい。36歳で介護福祉士の資格を持っている男性が年収360万円というのは、拙僧の初任給よりかなり少ない。拙僧もホームヘルパーの資格を取得する際に、そういう老人ホームにボランティアで参加したが、はっきり言って従業員の良心で成り立っている。通信大学にはスクーリングという、学校に出向いて直接講義を受ける科目が有るのだが、「労働者の良心に依存したビジネスモデルはいずれ破綻する。福祉施設も労働単価やコスト意識を持ち、収益を上げるビジネスモデルを構築する必要があるのではないか。」などという発言は生徒どころか講師の顔も曇らす。特に「福祉サービスも顧客満足度を意識する必要がある。「顧客満足度の高いサービスは相手に対する尊厳の尊重と、愛情である。愛情が顧客満足度に関わるサービスな以上、愛情が利益を生むビジネスモデルを構築するべきである」と力説したら、露骨に教授の顔が曇った。「かつて日本では水と安全はタダであったが、現在では誰でもミネラルウォーターを買うし、ALSOKは儲けている。愛情も金銭的な報酬につなげるべきであろう。」と補足したが、まるで講師(教授)には届かなかった。あいつらは無償の愛の幻想に浸っているのである。まあ、介護士や看護師で実際に苦しい労働を仕入れている方々には共感を得たようなのでいいけど。
福祉は商売になる可能性があるが、労働者が労働に見合った報酬を得ることのできるデザインは一考の価値があるだろう。拙僧も、暇つぶしで福祉施設でボランティアで自転車修理をしているだけでなく、「儲かる福祉」について考えていますよ。
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