ただひとつの目的のためだけに生きてきた親友から、はからずもその「ただひとつのもの」を奪ってしまったオンナノコ。
親友は自分の存在価値を見失って彼女を恨み、彼女に代わってこの世に無二の価値となる位置へと持ち上げられてしまったオンナノコを巡って動き出す物語。
うーあー……。
それまでいた全ての人から持てはやされるポジションから堕とされてしまってアイデンティティを見失って混乱する様はわかるのですけれどー。
しょせんは与えられたものであったポジションに固執すること、自分が唯一無二の存在であったと思い込むこと等々の姿からは、かつての<流水宮の乙女>である落華へできる同情は無いといいますかー。
謙虚さが足らんっちうか。
そんな彼女に代わって獅子龍神に<乙女>へ選ばれた飛沫もなぁ……。
<乙女>として生きることに全てを捧げてきた幼なじみである落華への忠義?みたいなものはわからないでもないですけれど、だからって隠し通してどうにかなるものでもないと思いますし……。
そもそも、偽りの立場へ落華を追い込むことが彼女のためになるのかどうか。
えー、あー、うーん……。
そういうことを言えるのは部外者だからでしょうねぇ……。
当人にとってはやぱしそこまで理性的に考えられる事柄でも無いと察せられますし……。
でもねぇ……。
そうはわかっていてもふたりの「いざというとき」への想像力の無さにはイラチしてしまうのですよー!(><)
まぁ、それでも天風国の皇太子、瑪瑙のアホさかげんにくらべればどうってことないですか?
あとがきによれば今後も登場するっぽいですけれど、えー???
立場的にも「終わってる」感が強いのですけれど??
とまれ、落華の逆恨みは恐いですけれど、逃げ出した飛沫と彼女を追う龍月との邂逅も楽しみですし、ちょっと楽しみかもです。
でも<乙女>になってしまったら飛沫との距離は離れることが確定なんですよね、龍月は。
遠い存在になってしまって、どうするのかなー。
追いかけはするにしても、そのあたりの選択と葛藤が物語になるのかしらん。
イラストのChiyokoさん、こういう中華風な衣装も良いですねぇ。
飛沫は凛々しいですし、落華はお人形さんのように愛らしいですし。
たのしみ~♪