「素人探偵」のわりに本格よりの推理小説ですなぁ。
見取り図とか出されるとワクワクしてしまいます(笑)。
それでいて推理ミステリ一辺倒でもなく、高校生らしい甘酸っぱい?感情の交錯というあたりはライトノベルに近しいものですし。
「本格推理」+「ライトノベル」というのは、誰にでも創造できるというわけではないと思うので、これはこれでひとつの固定化されたジャンルなのではないかと考えたりして。
青春ミステリっていうのかなー。
でもってわたしの好きなパターンとしては、やぱし「動かない探偵」と「動き回る助手」の組み合わせ。
もちろん後者が主人公。
今作も「助手」役の葉山くんはあちこち動かされながら、「探偵」役の伊神さんに知恵をもらい、やがて真相にたどり着いていく様に引き込まれるっちう。
そーゆー「見えないなにかに向かって動くことを恐れない」姿勢に共感をおぼえるのかな~。
そんな葉山くんと演劇部部長の柳瀬さん。
どーゆー関係なのか気になるわ~。
花束持って見舞いに来た葉山くんに対しての柳瀬さんの言動。
かなり可愛らしくて微笑ましいのですけれど、あれ以上の決定的なシーンは提示されていないのですよねぇ……。
そこに布石を打たないあたりが、この作品の立ち位置が推理小説寄りという証左なのかもですけれどー。
……うーん、惜しいっ!(≧△≦)
花束の中のひとつひとつの花の花言葉の意味を知り、すぐさま行動に移ろうとする柳瀬さんは積極的ですねぇ。
舞い上がっているともいえますが(笑)。
表紙はこのふたりを描くべきだったと思うのですけれど、どうして秋野ちゃんなのかなー。
事件に対してはたしかに柳瀬さんより近しいポジションにいたのかもですけれど、こうして表紙にふたりで描かれるほど近い距離でもないでしょうに。
互いの距離感でいえば、柳瀬さんのほうがずっと近いでしょー?
とまれ、期待の新人さん登場ってことで、これからのご活躍を楽しみにしています。
