九州 大黒屋@筋湯温泉 その1~カルメン的三角関係~ 筋湯温泉 大黒屋 06 /30 2013 黄昏時の、成田空港。くま「関東圏に、あまり行きたい所が無くて」くま「今回も、九州なんです」わたし「……大丈夫ですか」くま「何がですか!」これは、あれか。ミカエラという恋人がありながら、カルメン(魔性の女・九州)にぞっこんになり、道を踏み外す、ドン・ホセのパターンか。ジェットスター航空。雨脚が強く、30分遅れの出航。地上がどんなに荒れていても、空の上は、雲の御殿。
御宿 泉水@九重湯坪温泉郷 その2~怒涛の17品撮り忘れあり~ 湯坪温泉 御宿 泉水 06 /16 2013 はたして、九州のおもてなしは、品数が必須なのだろうか。夕飯は、18時指定。満席だそうで、かなり慌しい。ますのお刺身食前酒季節の一口飯前菜三品ちなみに、一口飯はうっすらと紫色。くま「綺麗ですね、何でしょう」わたし「紫蘇かな?」女将が一言。「ブルーベリーです」ふたり、驚愕。酢の物 山のものてんぷらわたし「これ」くま「何ですか」わたし「朝顔の葉に似てる」くま、ニヤリと笑う。彩りどうふ焼肉ますの汁物山芋の蒸し物茶碗蒸しの様でいて、しっかりと山芋。かなりお腹にたまる。山女魚塩焼き里芋鶏そぼろあんかけ芋率高し。豚の角煮この辺りでかなり苦しい。椀物御飯 香の物葛。何故か出てきた。味が無い。くま、一口食べて箸を置く。福餅揚げたお餅を、出汁で頂く。美味。抹茶地元の人達が多く、和気藹々とした雰囲気。好みの分かれる所。朝ごはん。飛行機の関係で、ぱぱぱっと完食。向かいの蔵で、珈琲のサービスもあるのだが、断念。九州の旅、おしまい!
御宿 泉水@九重 湯坪温泉郷 その1 湯坪温泉 御宿 泉水 06 /15 2013 御宿 泉水。母屋のお食事処とは別に、道路を挟んで、客室は全て別棟。長屋作りの玄関。なんか生えてる。窓の向こうに、露天風呂。源泉掛け流しのお湯は、かなり熱め。共同浴場。全部で五つあり、鍵をかけて、好きな時間に貸切できる。湯坪温泉は、民宿がひっそりと寄り添っているような、小さな温泉地。聞き慣れない、地元の言葉が飛び交う。くま「ここは、殆どがリピーターみたいです」宣伝も、ほぼしていないとの事。納得。
山荘 天水@天ヶ瀬温泉 その2~泊りじゃないよ、立ち寄りだよ~ 天ヶ瀬温泉 山荘 天水 06 /13 2013 満腹後、まずは露天風呂へ。滝観庵。外来入浴者も入れる、露天風呂。お湯は無色だが、微かに硫黄の匂いがする。わたしの他に、誰もいない。ぼんやりしている耳元に、静寂を縫って、滝の音。桜滝。小さな札に、『砕け散ること花の如く 流下すること簾の如し』と、控えめに書かれていた。五つある貸切風呂の一つ、きり湯。やや熱めのお湯。天水は、主だった特徴には欠けるが、スタッフの対応、お宿の雰囲気、お料理に至るまで、全てが行き届いていて、こうありたい、という一貫した姿勢を感じた。これから時間を重ねて、他は及ばない、独特の空気を、纏う様になるかもしれない。
山荘 天水@天ヶ瀬温泉 その1 天ヶ瀬温泉 山荘 天水 06 /11 2013 山荘 天水。岩をあしらった玄関門。鬱蒼とした広大な敷地を、しばらく歩く。わたし「広いね」くま「たしか一万坪です」わたし「わー」隠れ住みたい。くま「ここは、二年かけて庭を造ってから、建物を建てたそうです」何とも豪快な話。昼会席。お品書きが無かったので、ややうろ覚え。八寸。艶やかさに、驚愕。くま「ちょっと雰囲気が違いますね」わたし「今までとね」何というか、洗練されている。椀物ふわりとした海老しんじょと、冬瓜。部屋の明かりが映りこんで、何やらロマンチック。お造り器を眺めているだけで、うっとり。ローストビーフと揚げ牛蒡ドレッシングは、グレービーソースと、玉葱をベースにした二種類。穴子 餅米焼物海老 烏賊 ホタテ烏賊のわたをベースにした出汁につけて頂く。くま「これは、お酒が欲しくなりますね」トマト鍋。温かいトマトは初めてだが、さっぱりとして、食べやすい。御飯 留め椀 香の物水菓子グレープフルーツのジュレ窓の外は、強烈な日差し。黒に縁取られた、鮮やかな緑。
華坊@七滝温泉 その3~ほんの少し、でも確かに違う~ 上黒川 七滝温泉@華坊 06 /09 2013 夜明け。渓流沿いを歩いてみる。九州は、大地から受ける印象が、違う。感覚的なものかもしれないし、実際的なものかもしれない。伊豆へ行って、植物に違和感を覚えるのと同じ感覚で、九州では、大地そのものの理が、本州とは大きく違っている印象を受けた。朝ごはん。バランスよく、丁寧につくられたものを、朝からいただける、幸せ。貸切の家族風呂。全部で四つあり、窓から渓流が見える。露天風呂。お風呂は全て、かけ流し。ナトリウム塩化物泉。ほのかな濁りと、わずかなとろみ。熱めのお湯で、芯から温まる。チェックアウト後、車を走らせる。くま「面白い滝があるんです」鍋ヶ滝。裏見の滝、といって滝の裏側に周る事ができる。CMなどにも使われたらしい。内部は、かなり侵食されており、ちょっとした洞窟。数多の雫が、水面を叩く。日の光を浴びて輝く、水の向こう側の、特別な緑。
華坊@七滝温泉 その2~九州のおもてなしは品数たくさん~ 上黒川 七滝温泉@華坊 06 /06 2013 お料理は全て、食事処の個室で頂く。くま「九州のお宿は、食事の品数が多いんです」とは聞いていたが。自家製の梅酒から始まり、先付 季節の和え物向付 野菜盛り前菜 山菜の盛り合わせお造り 清流のお魚酒菜 馬刺し、地鶏のたたきくま、鶏の美味しさに感激。わたしは、どちらかといえば、火を通したお肉が好み。鍋物 肥後牛陶板焼きお吸物 四季の香りすまし汁温物 七滝粥温泉で炊いているのかもしれない。蒸物 茶碗蒸し銀杏やかまぼこ、鶏肉も隠れていて、ボリュームがある。焼物 川魚の塩焼き新鮮で、身が柔らかい。お魚好きの、くま絶賛。揚物 山菜天麩羅抹茶塩で頂く。ご飯 玄米御飯 止椀 赤出し汁香の物デザート パンナコッタ チーズケーキ珈琲お料理はどれも、優しい味付け。ひとつひとつ、丁寧に作られている印象を受けた。量が多くても、すんなりと食べられる。
華坊@七滝温泉 その1~地味に戦いが待っていた~ 上黒川 七滝温泉@華坊 06 /04 2013 お宿 華坊。5,000坪の敷地の中に、離れのお部屋が10室。こじんまりとした受付。ひたすら階段を下り、今回のお部屋、川沿いの「かわせみの宿」に向かう。「かわせみの宿」外観。室内は非常に広く、清潔感もあるのだが、川沿いのせいか、湿気が気になる。窓を開けると、くま「わー開けない方が良いですこれ」虫がたくさん。くま「しかも大きいです」仕方なく、窓を閉め切り備え付けの除湿機を最大で稼動。寝室も、やはり湿気が気になり、エアコンの除湿を最大で稼動。お手洗いの芳香剤の香りも強く、滞在中は、常に文明の利器に頼っていた。一息つく。部屋付きの露天風呂。わたし「わー」くま「虫がー」まずは、地味にタモで虫を掬う。アルカリ性単純温泉の、うっすらとした濁り湯。川のせせらぎの他は、何も聞こえず。山間の、人里離れたお宿。という表現がぴったり。
とうとう九州@別府 上人が浜温泉~うにパスタis風味絶佳~ 上人ヶ浜温泉 潮騒の宿 晴海 06 /01 2013 猛暑を避け、潮騒の宿 晴海のBAN-YAで昼食。くま「ランチをすると、お風呂にも入れるんです」ほほう。まずは蒸し野菜。甘めのお味噌でいただく。うにクリームパスタセット。結論から言う。今まで食べたクリームパスタの中で、一番美味。コクがあるのに、後味が軽い。素材だけの味。わたし「…美味しい」海老に至っては、丸ごと食べられる。くま「ああ、ホテルで食べた中華のソフトシェルが遠ざかる…」甲殻類的な何か確かに。お風呂は源泉かけ流し。水平線を眺めながら、湯に浸かる。お湯は無色透明、やや塩分を含んでいたが、さらりとしている。ホテルの内装はリゾート風。再び車を走らせる。由布岳。なんとものどかな風景に、遠くへ来たのだ、と実感する。