
夕食は半個室でいただく。


八寸を食べながら、
わたし「お風呂、誰もいなかったよ」
くま「僕も。ここに泊まる人は、温泉好きの人とは、ちょっと違うと思います」
曰く、星野リゾートは、温泉に特化した旧態依然の旅館とは異なる、らしい。
くま「星野リゾートの功名は」
わたし「ふむ」
くま「温泉に興味がなかった人達を、取り込んだ事ですね」
わたし「ほほう」
くま「ただ、物凄い勢いで買収を続けているので、そこが心配ですね」
温泉を愛するくまの心配は尽きない。

土瓶蒸し。
銀杏に秋を感じる。


お造りと蓋物。
茄子と鶏そぼろの蒸し物に、トマト味噌。
鶏そぼろというよりも、テリーヌの食感に近い。
しかしなぜトマト味噌なのか。

ふたりの間で物議をかもした、台の物。
金目鯛とニューサマーオレンジの、柑香蒸し。
この二つを敢えて一緒にする感覚が、是か否かで云々。
結論は、
否。
食に関しては、わりと保守的なふたり。
このあと、白飯と止め椀、香の物と続く。

デザートは五つの中から選択でき、わたしは水菓子を選ぶ。

くまは栗あんみつりんご風味。
餡子が入ってないのを物凄く嘆いていた。
全体的にスタッフの対応がとても良く、お茶なども器ごとこまめに取り替えてくれた。
遅めのチェックイン、夕食に対応できて、
チェックアウトは翌日昼の12時。
この辺りが、いわゆる日本旅館にはできないサービス。
新しい形態として定着するかどうか、興味深い。