リオ・パラ閉会式
私はNHKの中継を録画して見たのですが、東京スタジオのゲストとして気仙沼出身の佐藤真海(まみ)さんが出演していたのでびっくり。真海さんは、走り幅跳びでパラリンピックに3回出場し、東京大会招致にあたってはプレゼンターをつとめました。久しぶりのテレビ登場と思いますので、その映像スナップを。(クリックで拡大)
真海さんは2014年9月に結婚し、昨年4月に男の子のお母さんとなりました。番組での紹介は、〈アスリートの谷真海さん、旧姓佐藤真海さんです〉、画面での氏名表記は〈谷真海(旧姓 佐藤)〉となっていました。
閉会式では、2020東京大会への引き継ぎ式〈フラッグハンドオーバー セレモニー〉が行われました。コンセプトは〈POSITIVE SWITCH〉です。公式サイトには〈障がいがあることは、新しい可能性をもつことでもあるんだ。そう言える東京を目指して〉というサブコピーが記してありました。演出の佐々木宏さんは〈ひとつの障害がむしろ、新しい人生のポジティブな変革のきっかけになる。そんなテーマを、東京大会は打ち出していきたい〉と語っています。
東京PRのパフォーマンス冒頭、日本初の〈義足モデル〉と呼ばれるGIMICO(ギミコ)さんが、舌を出して登場したのには驚きました。かなり〈パンク〉です。真海さんが〈GIMICOとは友達なんです。クールに決めてびっくりした。かっこよかった〉と語っていました。
リオ2016パラリンピック/フラッグハンドオーバー セレモニーTokyo2020より
時代は変わったな、というか、時代を変えていく、というか。私は4年前のロンドン大会を前にしての〈パラリンピック選手写真展〉を思い出しました。地下鉄「表参道」駅コンコースでの展示には佐藤真海さんの写真もありました。10年前にはこのような写真展はなかったと思う。4年前ぐらいにやっと実現したという感じでしょう。そして、真海さんに対してもそうですが、写真にうつる女性に対して使われた代表的な言葉が〈凛(りん)として〉。障害があることを感じさせない毅然とした美しさがあるというような形容句です。
2012年8月31日ブログ「真海さんin表参道」より
その4年後、2016年には〈凜として〉どころか、舌を出しての登場です。演出的には冒険だったと思いますが、結果としては自然に受け入れられたように思います。4年間でのこの変化を考えると、4年後はどうなっているのでしょうか。というよりも2020年までには、私たちの意識や認識というものを大きく変えることができるように思ったのです。
〈ポジティブ・スイッチ〉という言葉。ネガティブ/後ろ向きになることなく、ポジティブ/前を向いて明るい未来を目指し、(ちょっとパンク風に言えば)俺じゃなくて、お前の胸のそのスイッチをいま押せっ!つう感じでしょうか。
NHK中継番組の最後で、真海さんはつぎのように語っていました。
〈「大切なものは失ったものではなくて、いま実際にあるもの。その力を最大限に引き出すことこそ大切なことだ」というメッセージをより多くの人に伝えられるのがパラリンピックであると思います〉
真海さんは、4年後の東京大会にトライアスロンで出場することを目指しています。
8月5日ブログ「イエスアイキャン」
テーマ : 東日本大震災支援活動
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