阿蘇に住む同級生 畠山誠太郎君のその後を心配しておりましたが、本日15日昼に誠太郎君ご一家についての情報をいただきました。現在は簡保のホテル(小田注:「かんぽの宿 阿蘇」と思われます)に、被災されたご老人の方々と一緒に避難されているそうです。家の崩壊は免れましたが部屋がめちゃめちゃで、毎日、家に戻り部屋の中の片付けをされているとのことです。まずは報告ということで。
本日は九州の佐賀県に関する話です。4月8日の三陸新報のコラム「記者席」につぎの記事がありました。
三陸新報4月8日記事のイメージ(クリックで拡大)
気仙沼市民会館のピアノが、弾き込み不足のため音色が固いというのです。そして、このピアノは〈スタインウェイ/Steinway & Sons〉で、3年前に佐賀県から贈られたもので1台2千万円。その魅力を引き出せないでいるのは、あまりにもったいないと。
佐賀県から贈られたピアノについては、以前に聞いたことがあるような気もしますが、忘れていました。そして、あらためて調べてみておどろきました。震災後に佐賀県から総額9000万円以上にもなるピアノが気仙沼に贈られていたのです。
このピアノ支援の原資は、2011年10月から県内の全20市町で販売した「佐賀きずなプロジェクト/義援金付きプレミアム商品券」で、はじめから気仙沼の支援を目的としたものでした。
義援金の趣意書に「被災地である気仙沼市の意向も踏まえながら、国等の復興支援策では手の及ばないきめ細かい部分や、復興のシンボルである子供たちの教育環境の充実等に活用するものを購入する資金に充てます」と明記されていました。
そして2013年3月27日付けの
「佐賀きずなプロジェクト」サイトによれば、「義援金付きプレミアム商品券」の義援金総額は、9233万円にものぼりました。そして〈ピアノプロジェクト〉として気仙沼市内の学校や公共施設に計24台のピアノが贈られたのです。その内容を記しておきましょう。
◎2011年度
○グランドピアノ/11台
松岩小学校、松岩中学校、階上小学校、階上中学校、小泉小学校、鹿折中学校、大島中学校、面瀬中学校、新月中学校、葦の芽幼稚園、葦の芽星谷幼稚園
○アップライトピアノ/3台
落合小学校、中井小学校、気仙沼中学校
◎2012年度
○グランドピアノ(スタインウェイ)/2台
気仙沼市民会館、はまなすホール
○グランドピアノ/6台
東稜高校、本吉響高校、気仙沼西高校、気仙沼向洋高校※、気仙沼市立病院※、気仙沼中央公民館※
○アップライトピアノ/1台
愛耕幼稚園
○電子ピアノ/1台
気仙沼支援学校
※印については義援金を積み立て、施設の再建後にピアノを購入。このほか、気仙沼市内の26の小中学校・幼稚園に楽器120点を寄贈。
2013年3月17日には、本吉町はまなすホールで、寄贈ピアノの初演奏となる熊谷育美さんのコンサート「光」が開催されました。上記プロジェクトサイトにあった、コンサートに際しての〈佐賀県民のメッセージ〉はつぎのように結ばれています。
〈私たちは、皆さまとのご縁を大切にし、音楽をはじめとした文化や芸術を通してより一層絆を深め、今後も気仙沼の未来を末永く応援していきます。気仙沼市の一日も早い復興を祈って。〜佐賀県民一同〉
本吉町のはまなすホールにあるスタインウェイは、コーラスグループの練習で週一回は使われているとのことです。三陸新報の記事にも書いてありましたが、気仙沼市民会館のピアノももっともっと活用してほしい。それが、佐賀県の多くの皆さんのご厚意にこたえることにもなるでしょう。
佐賀県のみなさまに、あらためてお礼を申し上げます。多大なご支援、本当にありがとうございました。
テーマ : 東日本大震災支援活動
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