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今日の読書 ふりさけ見れば/安部龍太郎

遣唐使の阿倍仲麻呂を主人公とした歴史小説になります。

安部龍太郎は『平城京』『迷宮の月』と奈良時代、遣唐使をネタとしている歴史小説を発表していますが、この時代を舞台にした歴史小説は少ないという事もありますし、筆者として日本の歴史は対外国という事を意識しないとダメだという事を強調していますすので、遣唐使という素材は格好のネタの宝庫だということなんでしょうね。

ネタの宝庫であっても、元ネタとなる史料は歴史が下ってからのものよりも圧倒的に少ないですが。

遣唐使として唐に行った阿倍仲麻呂、当時の大国であり周辺国の中で圧倒的な先進国であった唐から学んで日本のために貢献するというのは表向きの事であって、託されたのは日本を世界と対等な国家となるようにという諜報戦。

唐の中での権力争いと、阿倍仲麻呂が唐にいる間に起きている日本国内の権力争いという超大作という感じですね。

戦国時代を舞台にした歴史小説ですと、何々の合戦というような分かりやすいものがありますが、そういったものこそないものの匹敵するような駆け引きだらけのもので楽しめますね。

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テーマ : 読んだ本の感想等
ジャンル : 小説・文学

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