タイトルが
「トイレ」(笑)。
サブタイトルが直訳だと「ひとつの愛の話」となっていたので、
ラブストーリーであろうとは思っていたが。
アクシャイ・クマールはとぼけた役が上手いので、
このような役柄はお手のものか。
<ストーリー>
ケーシャヴ(アクシャイ・クマール)は敬虔なパンディト(バラモン階級)の父と、
弟ナールーと3人で自転車屋を経営していた。
ある日、列車に乗ったケーシャヴはトイレの件で言い争いになった
ジャヤー(ブーミ・ペードネーカル)に一目ぼれ。
偶然、ケーシャヴは彼女の家に自転車を届けに行き、
ストーカーのように追いかける。思いが通じて恋仲になった2人は、
パンディトの父親をうまく欺して結婚したが・・・。
結婚式の次の朝、夜明け前、村の女性たちが部屋の窓をたたく。
実は・・・この村の家にはトイレがなく、
女性たちは夜明け前に集団で畑まで行き用を足していたのだった。
家にはトイレがあるのが普通・・・・と思っていたジャヤーは、
「それを知っていたら結婚しなかった!」と言う。
インドでは未だに50%以上の家にトイレがない。
モディ首相は公約で2019年までに全過程にトイレを設置すると言っている。
例えば、デリーから早朝の列車でアグラーやジャイプールへ向かう時、
線路脇に等間隔でしゃがんで用を足している男性達を多数見かける。
首都からわずかに離れた場所でさえも・・・である。
また3年前に友人の結婚式に参列するためにビハール州の村に行ったが、
そこも家の中にトイレはなかった。この映画の様にしていたに違いない。
2人はトイレがある家に行って使わせてもらったり、
停車中の列車のトイレを使ったりしていたが、
とうとうジャヤーは怒って実家に帰ってしまう。
ケーシャヴの家にはトイレを造るお金がないわけではないが、
バラモンの父親は家の中に汚れた物を造るわけにはいかないと言う考えで、
断固として認めなかった。また村長らも同じ意見だった。
家が汚れるって・・・家の目の前の側溝や道路や川や畑や森は汚れてもいい。
と言う発想が私には理解できない。
それでもケーシャヴは家の敷地内にんなとかトイレを建設したのだが、
父親によって使用前に取り壊されてしまう。失意のケーシャヴ。
ジャヤーは世論を味方につけようとTV局に取材させ、
最終的には村の家にトイレの建設を認めさせる。
トイレと言うテーマであるため、
下手したらお下劣な下ネタのコメディになってしまう所だった。
また、ある一個人の家の問題で終わらせることなく、
ちょうど政府もトイレを問題にしていたことも背景にして、
うまく持って行ったとは思う。
この映画で、インド国内のトイレ建設が、
スピードアップしてくれる事を願っている。
にほんブログ村