トルコ共和国の国家元首として初めて日本を訪れたギュル大統領夫妻が、本州最南端・潮岬近くの串本町(和歌山県)を訪れました。
実は今をさかのぼること118年前の明治23年(1890年)、暴風雨のため沈没したエルトゥールル号遭難事件(リンク先はwikipedia)で、地元住民が献身的に救助に当たりました。
このエピソードはトルコ国民のほとんどが知っているそうで、日露戦争の日本海海戦を勝利に導いた東郷平八郎の名前も有名だそうです。司馬遼太郎さんの「坂の上の雲」でも言及されています。
外務省のHPにも書かれていますが、2006年1月には当時の日本の総理がトルコを訪れました。このときは他の訪問予定国が政治情勢でキャンセルになり、トルコ1国の訪問になり、歴史を知らない自民党議員の一部から「トルコにだけいくのは時間の無駄だ」という声も出ましたが、この総理は連合艦隊の旗艦が錨をおろし太平洋を見つめている三笠公園(神奈川県横須賀市)周辺に住んでいるだけあって、トルコ1国の外遊に出発しました。
偉大なる明治の先人のおかげで、日本とトルコは118年間、ずっとなかよし。日露戦争でも日本を間接的に助けてくれたと司馬さんが指摘しています。
「アジアと欧州の交差点」であるトルコ共和国。オスマン・トルコ帝国の末裔であるトルコ共和国。その大統領が118年前の恩義と追悼のため、きょう串本にいらっしゃいました。
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トルコ大統領が和歌山の慰霊碑訪問 乗組員を追悼(MSN産経)
2008.6.7 12:35
エルトゥールル号乗組員の追悼式に臨むトルコのギュル大統領夫妻=7日午後0時15分、和歌山県串本町 来日中のトルコのアブドラ・ギュル大統領が7日、和歌山県串本町にあるトルコ軍艦エルトゥールル号の慰霊碑を訪れ、犠牲となった乗組員の追悼式に参列した。
エルトゥールル号は明治23(1890)年、帰国途中に暴風雨に遭い沈没。乗組員の一部が地元住民に助けられ、日本とトルコの友好につながった。ギュル大統領は約580人の将兵を祭る慰霊碑の前で黙とう。追悼式は5年ごとに開催されているが、トルコ大統領の慰霊碑訪問や追悼式参列は初めてという。
串本町沖の沈没現場では、トルコの民間研究機関が1月中旬から約1カ月かけて海底調査をし、軍服のボタンなど遺品計約1170点を引き揚げた。
トルコ大統領が串本に 「エ号救難のお礼を」(紀伊民報)5月24日http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=146428
和歌山県串本町と友好関係にあるトルコ共和国のアブドゥッラー・ギュル大統領(57)が6月7日、同町を訪れ、トルコ軍艦「エルトゥールル号」遭難慰霊碑で追悼するとともに、町民らと交流を深める。23日に閣議決定され、外務省、串本町、トルコで同時発表された。町関係者らは、友好の一層の深まりを期待している。
トルコ共和国大統領の来日は初めて。来日は、トルコと日本の経済交流の発展と文化交流の振興とともに、トルコ軍艦遭難慰霊碑で追悼するのが目的。トルコの民間研究機関「トルコ海底考古学研究所」が今年から本格的に始めたエルトゥールル号の遺品発掘調査が、テレビや新聞報道によりトルコ国内で話題になったこともあり「ぜひ現地に行ってみたい。エルトゥールル号救難へのお礼をしたい」と串本への訪問を楽しみにしているという。
ギュル大統領は約240人の随行員とともに4日、東京に到着。5日、天皇陛下と会見し、6日に福田康夫首相と会談する。
7日、空路と陸路で串本に移動。午前中、樫野にあるトルコ軍艦遭難慰霊碑に到着し、追悼式で殉職将兵らの霊を慰める。松原繁樹串本町長、仁坂吉伸知事のほか、地元住民も参列する。
トルコ記念館や樫野埼灯台を視察し、町内のホテルで開かれる歓迎レセプションに出席。町や県関係者、地域住民らと交流を深める。
ギュル大統領は、首相や外相を経て、2007年8月に第11代大統領に就任した。
串本とトルコとの友好は、1890年にエルトゥールル号が樫野沖で遭難した際、地元住民が乗組員の救助に当たったことがきっかけ。事故後、樫野に遭難慰霊碑を建て、5年ごとに海軍総司令官も参列して追悼式を開催。駐日大使や武官が在日中に慰霊するのが慣例になっている。事故から120周年にあたる2010年には「トルコにおける日本年」としてトルコで交流事業が計画されている。
松原町長は「トルコ大統領の訪問は誠に光栄。串本の歴史に残る出来事となり、友好が一層、深まるのではないかと思う。これをきっかけに串本を全国や世界にアピールしたい」と話している。
【日本とトルコの友好のシンボルになっているトルコ軍艦遭難慰霊碑(和歌山県串本町樫野で)】