季節柄なのか、近ごろ「タンドリーチキン」のキーワード検索で訪問してくださるお客様が多い。
もちろん、これは昨年あげたエントリ;「
手抜きだけどおいしいタンドリーチキン(もどき)の作り方」へのお客様だ。この時点では、漬け込んだ鶏肉を陶製のグラタン皿に載せてオーブントースターで焼いていた。この時には、既にある程度レシピが固まっていたのだが、より旨いタンドリーチキン(もどき)の研究は継続していたので、この際、エントリにしておこう。
本物は当然タンドール釜で焼いているわけで、より美味なタンドリーチキン(もどき)を食すには、タンドール釜の導入が必要かと思われた。そこで、タンドール釜についての情報を集めてみたが、Yahoo知恵袋で、タンドール釜というのは結構な重量でかさばるらしいという情報を見かけた
(今はちょっと再発掘ができないが)。構造的には、粘土の壺を過熱するようなものなのだろうか、
このリンク先で売っているタンドール釜だとサイズは幅1メートル奥行き90センチ90センチ。あるいは、こちらでは、小型タンドールと銘打って
60センチ角から制作可能という。
…どうです? 一戸建てにお住まいの方? 私は賃貸暮らしなんで無理ですが。
タンドール釜というのは、
内部は250-300度の高温で、輻射熱で一気に焼き上げるという。遠赤効果もあるとかなんとか。本物はちょっと
(<-ちょっと?)かさばるので、他の選択肢を探してみると、東芝で「
ハイブリッド石窯オーブン カロリエ 加熱水蒸気コンベクションオーブンレンジ」というのが発売されていた。
世界初350℃過熱水蒸気と遠赤石窯の融合でヘルシーなのにおいしい調理ができるスチームオーブンなんだそうで、石窯オーブン、石窯仕上げ、スチーム仕上げが選べ、タンドール釜調理が可能という。お値段、参考価格で\126,000、アマゾン価格なら\75,800。
…どうです? オーブンレンジの買い換え検討中の方? 私は、数年前ではありますが、卵の加熱に失敗して壊して買い換えたオーブンレンジがまだ新しいんで。
調べていくと、そもそもインドの家庭に(少なくとも今時は)
タンドールオーブンはないという衝撃の事実が判明したが、タンドールに熱い視線を送る日本の人は結構多いらしく、
個人で超小型のタンドール釜を制作しようとしている人もいるようだ
(ここの小型ポータブルタンドール釜もか)。すごい人たちがいると感心していると、なんと、「
インド人もびっくり。超小型ポータブル・タンドール釜」なる商品が売っているのを発見した。タンドール釜、人気者である(^^; ちなみに、ポータブルといいつつ、約35Kgs(^^;;;;;
なかなか、気軽に買う踏ん切りの付かない商品ではあるので、他に何かいい方法はないかと探してみる。
すると、国立青少年教育振興機構の【体験活動ナビ】で、「
“遠赤外線”で食べる!~石窯クッキング~」なるコンテンツに行き当たった。
石窯の場合は、石から発生する「遠赤外線」を利用してパンやピザを焼き上げるわけです。ちなみに、発生する量は、物の温度が高くなるほど増えます。ですから、石窯に薪で火を入れ、パンやピザを焼くのに十分な「遠赤外線」量を発生できるまで窯(耐火煉瓦)を熱するのです。
どうして、石窯でパンやピザを焼くと遠赤外線効果でおいしく仕上がるのでしょうか?これは、遠赤外線の特性を考えてみると説明がつきます。(中略)
「石窯ナン」
本場のインド料理を思わせる、“ナン”づくりに挑戦することもできます。(後略)
…ナンも、タンドール釜で焼くパンである。こんなかさばる石窯を自宅に設置は出来ないが、そういえば、
自宅でふっくらピザが焼けるという謳い文句の、ガスコンロに乗せる石窯は売っている。ただし、これも、35kgの超小型ポータブルタンドール釜よりは小さいとはいえ、たいがい、かさばる…(^^;
どうやらキモが「遠赤外線」らしい。遠赤外線関係のコンテンツを見て回ると、ヒーター屋さんで
人工的に遠赤外線を作るにはセラミックを加熱する方法が一般的・セラミックスの種類や加熱温度によって波長や放射率は変わるという情報を仕入れた。そういえば、
植木鉢タンドリーチキンなる情報も見つけていた。バーベキューに出かけるときに、でっかい素焼きの植木鉢をもっていって、それを火の上に乗せてタンドール釜として使いましょうという話で、自宅で実行は躊躇う話だが、これも遠赤外線を発生させてタンドリーチキンを焼いているという話らしい。
では、あまりかさばらず&高価ではなく
(<-この二つ重要)、遠赤外線を効率よく出す調理具があればいいという話になる。それで、遠赤外線を使った商品を見てまわっていたのだが、どうにも怪しいぞ、というのが目に止まる。「お風呂のお湯に入れると」「お湯がきれいに保持」されるという「
不思議な黒体パワーを持つ波石」とか、「
良質な高い波動を体内に取り入れることが身体をより健康に保つためには欠かせない」の能書き付で遠赤グッズ売ってるサイトとか。あるいは、京都府消費生活安全センターで「
遠赤外線がよいという商品の中には効果が疑問視されるものもないとはいえません」「特に常温域の赤外線の利用については、科学的な根拠に欠けるものがあり」とあったり、『
「遠赤外線効果で疲れを癒やす」ボールペン」(@「遠赤外線のウソ 市民のための環境学ガイド」)なんて話も(^^;
油断も隙もないと思いつつ、高温で使用する調理関係なら、それなりには大丈夫そうか。
そこで目をつけたのが「トーセラム」というニューセラミックス製の鍋とか。直火にガンガンかけれるという、いわばハイテク土鍋。で、これを買ったのが既に結構な前になるのだが、確かに色々と食べ物が美味しく仕上がる、様な気がする(^^;
この私が旨いと感じている味覚は何か思いこみによるものではないかと、全力で疑いながら食べてはいるのだが、やっぱり、金属鍋で調理したよりも美味しいような気がする。一番出番が多いのは、浅い目・小さい目の両手鍋
(そのまま電子レンジにも入るサイズ)だが、これがかなり重宝…なのは、ともかく
(実は既に、画像がちょくちょくブログに登場してはいる(^^;)。
タンドリーチキン(もどき)を焼くには、使い勝手が今ひとつだった。そこで、現時点の個人的決定版。
万古焼きの目玉焼きフライパン。ニューセラミクスとは違って、こんなに遠赤外線でてますよという謳い文句は付いていないが、ヒーター屋さんの技術資料などを見るに、効率はともかく出ていないはずはない。
実際に焼いてみると…
最初、グラタン皿&オーブントースターで焼いていたときには、ぱさぱさに焼き上がることもあったのだが
(グラタン皿もセラミックスなんだけどなぁ)、このミニフライパンをガスの直火に乗せて予熱して、漬け込み済みの鶏さんを乗せオーブントースターで8-9分ほど
(好みの焦げ目が付くぐらい)。すると、表面パリッと、中はジューシーに焼き上がってくれるのだ。
いや、タンドール釜で焼くとどれだけ美味しいのかは解らないけど、定番となったマリネ液で漬け込んで、この方法で焼くと十分美味しい。ちなみに、タンドリーチキンの赤味は、カシミールチリという特に赤いパプリカで出すものらしい。探してみたが、日本で売っているのは見つけられなかった。でも、私が今手元にもっているパプリカのロットはかなり赤味が強いので、見た目もかなりそれらしい。
という訳で、家庭で少量のタンドリーチキン(もどき)を焼くのなら、この方法が現時点の試行錯誤の結果からはベスト、お薦め。35kgの超小型ポータブルタンドール釜でも、少量焼くだけの場合、エネルギーのコストがかなり無駄になるとも思うので。
なお、「タンドール釜で焼くとどれだけ美味しいのかは解らない」とは、一応書いては見た。だがしかし。この焼き方が定着する前、都内某所にあるネパール料理店でタンドリーチキンを食する機会があったのだ。
同行者が言った。「焦げ臭くて肉の味がしないけど、こんなもの?」
…私もこっそり思ってた。「
勝った…」
参考にしたURL保存;
資料 遠赤外線の定義と利用 日本ヒーター株式会社遠赤外線とは?|社団法人遠赤外線協会服部ヒーティング株式会社:技術情報 > 遠赤外線とは?
なかなか、気軽に買う踏ん切りの付かない商品ではあるので、他に何かいい方法はないかと探してみる。
すると、国立青少年教育振興機構の【体験活動ナビ】で、「
“遠赤外線”で食べる!~石窯クッキング~」なるコンテンツに行き当たった。
石窯の場合は、石から発生する「遠赤外線」を利用してパンやピザを焼き上げるわけです。ちなみに、発生する量は、物の温度が高くなるほど増えます。ですから、石窯に薪で火を入れ、パンやピザを焼くのに十分な「遠赤外線」量を発生できるまで窯(耐火煉瓦)を熱するのです。
どうして、石窯でパンやピザを焼くと遠赤外線効果でおいしく仕上がるのでしょうか?これは、遠赤外線の特性を考えてみると説明がつきます。(中略)
「石窯ナン」
本場のインド料理を思わせる、“ナン”づくりに挑戦することもできます。(後略)
…ナンも、タンドール釜で焼くパンである。こんなかさばる石窯を自宅に設置は出来ないが、そういえば、
自宅でふっくらピザが焼けるという謳い文句の、ガスコンロに乗せる石窯は売っている。ただし、これも、35kgの超小型ポータブルタンドール釜よりは小さいとはいえ、たいがい、かさばる…(^^;
どうやらキモが「遠赤外線」らしい。遠赤外線関係のコンテンツを見て回ると、ヒーター屋さんで
人工的に遠赤外線を作るにはセラミックを加熱する方法が一般的・セラミックスの種類や加熱温度によって波長や放射率は変わるという情報を仕入れた。そういえば、
植木鉢タンドリーチキンなる情報も見つけていた。バーベキューに出かけるときに、でっかい素焼きの植木鉢をもっていって、それを火の上に乗せてタンドール釜として使いましょうという話で、自宅で実行は躊躇う話だが、これも遠赤外線を発生させてタンドリーチキンを焼いているという話らしい。
では、あまりかさばらず&高価ではなく
(<-この二つ重要)、遠赤外線を効率よく出す調理具があればいいという話になる。それで、遠赤外線を使った商品を見てまわっていたのだが、どうにも怪しいぞ、というのが目に止まる。「お風呂のお湯に入れると」「お湯がきれいに保持」されるという「
不思議な黒体パワーを持つ波石」とか、「
良質な高い波動を体内に取り入れることが身体をより健康に保つためには欠かせない」の能書き付で遠赤グッズ売ってるサイトとか。あるいは、京都府消費生活安全センターで「
遠赤外線がよいという商品の中には効果が疑問視されるものもないとはいえません」「特に常温域の赤外線の利用については、科学的な根拠に欠けるものがあり」とあったり、『
「遠赤外線効果で疲れを癒やす」ボールペン」(@「遠赤外線のウソ 市民のための環境学ガイド」)なんて話も(^^;
油断も隙もないと思いつつ、高温で使用する調理関係なら、それなりには大丈夫そうか。
そこで目をつけたのが「トーセラム」というニューセラミックス製の鍋とか。直火にガンガンかけれるという、いわばハイテク土鍋。で、これを買ったのが既に結構な前になるのだが、確かに色々と食べ物が美味しく仕上がる、様な気がする(^^;
この私が旨いと感じている味覚は何か思いこみによるものではないかと、全力で疑いながら食べてはいるのだが、やっぱり、金属鍋で調理したよりも美味しいような気がする。一番出番が多いのは、浅い目・小さい目の両手鍋
(そのまま電子レンジにも入るサイズ)だが、これがかなり重宝…なのは、ともかく
(実は既に、画像がちょくちょくブログに登場してはいる(^^;)。
タンドリーチキン(もどき)を焼くには、使い勝手が今ひとつだった。そこで、現時点の個人的決定版。
万古焼きの目玉焼きフライパン。ニューセラミクスとは違って、こんなに遠赤外線でてますよという謳い文句は付いていないが、ヒーター屋さんの技術資料などを見るに、効率はともかく出ていないはずはない。
実際に焼いてみると…
最初、グラタン皿&オーブントースターで焼いていたときには、ぱさぱさに焼き上がることもあったのだが
(グラタン皿もセラミックスなんだけどなぁ)、このミニフライパンをガスの直火に乗せて予熱して、漬け込み済みの鶏さんを乗せオーブントースターで8-9分ほど
(好みの焦げ目が付くぐらい)。すると、表面パリッと、中はジューシーに焼き上がってくれるのだ。
いや、タンドール釜で焼くとどれだけ美味しいのかは解らないけど、定番となったマリネ液で漬け込んで、この方法で焼くと十分美味しい。ちなみに、タンドリーチキンの赤味は、カシミールチリという特に赤いパプリカで出すものらしい。探してみたが、日本で売っているのは見つけられなかった。でも、私が今手元にもっているパプリカのロットはかなり赤味が強いので、見た目もかなりそれらしい。
という訳で、家庭で少量のタンドリーチキン(もどき)を焼くのなら、この方法が現時点の試行錯誤の結果からはベスト、お薦め。35kgの超小型ポータブルタンドール釜でも、少量焼くだけの場合、エネルギーのコストがかなり無駄になるとも思うので。
なお、「タンドール釜で焼くとどれだけ美味しいのかは解らない」とは、一応書いては見た。だがしかし。この焼き方が定着する前、都内某所にあるネパール料理店でタンドリーチキンを食する機会があったのだ。
同行者が言った。「焦げ臭くて肉の味がしないけど、こんなもの?」
…私もこっそり思ってた。「
勝った…」
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資料 遠赤外線の定義と利用 日本ヒーター株式会社遠赤外線とは?|社団法人遠赤外線協会服部ヒーティング株式会社:技術情報 > 遠赤外線とは?