はてなブックマーク経由で、こんなエントリを拝見した。
「
kei999の日記」さんの2009-04-04 付「
で夫から妻へのDVは「多発」してないの?」
MSN産経の2009.4.4 19:54付記事『
「もっと働けクズ!」殴る蹴る 妻から夫へのDV多発』;『東京都が男性からの相談内容を分析したところ、4割が女性から「暴力を受けた」と回答していることが4日、分かった』との記事を紹介してらして、
おぃ! 「配偶者暴力相談支援センター」だよ。 男性の配偶者は同性婚が禁じられた日本では女性だろうし、「暴力相談支援センター」だから暴力を受けて相談するのは当然だろうて。
相談件数は56件で、このうち22件(39・3%)が女性から「暴力を受けた」と回答。えーと、この数字で「妻から夫へのDV多発」と言うからには、夫から妻へのDVの件数を出して比較すればいいのに。 なぜ書かない?
と批判し、
MSN産経の2009.3.12 10:22付記事『
DV認知件数が過去最高 殺人も77件』を引用して、
1年間で警察が認知したDV件数の被害の98・4%、2万4808人は女性だけど、これは「多発」じゃないんだ。 産経的に。
と、的確なツッコミを入れてらっしゃるエントリだ。
東京都の配偶者暴力相談支援センターに相談を寄せた男性の4割は暴力の被害相談というのが産経の報道だ。産経の報道では男性の被害内容は詳述されるが、残りの6割はどんな相談なのかが一切触れられていない。では、元情報を確認。
記事にあったキーワードで検索するとすぐにわかった。
「
東京ウィメンズプラザ:相談室案内」からリンクが貼ってある「
東京都の配偶者等暴力対策」のコンテンツ内に資料があった。どうやら2009年3月31日付で公開されたらしい「
「配偶者暴力被害の実態と関係機関の現状に関する調査報告書」について (Pdf)」が、それ。
結論を先にあげると、東京都の配偶者暴力相談支援センターに相談を寄せた男性の内訳は、
相談者の60.7%が配偶者に暴力をふるったとしたとして、39.3%が配偶者から暴力を受けたとしている。
…なんのことはない
(という表現もなんだが…orz)、
産経が触れない男性からの相談の過半数は、暴力を振るってしまうという相談だったのだ。まぁ、もともと、東京ウィメンズプラザ「男性のための悩み相談」というのは「
配偶者やパートナーに暴力を振るってしまうあなた、ご相談下さい」と呼びかけられているものなのだが。自分の加害を自覚して相談する男性が増えていること自体は希望がもてる進歩だと思える。
だが、ここでやはり気になるのは、「妻から夫へのDV多発」と報道する産経が触れようとしない、「夫から妻へのDV」が多発しているのかどうか。
まず、男性の被害を確認しておこう。上記の調査報告Pdfより、
3か月実施 調査数 56件
《主な調査結果》
・相談者の年代は、40歳代が33.9%、30歳代が32.2%
・相談者の職業は46.4%が会社員等の正規職員で、自営業、無職がそれぞれ19.6%となっている。
・相談者の結婚期間は38.3%が10年以上、17.0%が1年未満
・相談者の60.7%が配偶者に暴力をふるったとしたとして、39.3%が配偶者から暴力を受けたとしている。
では、女性の電話相談の場合;
2か月間実施 調査数666件
《主な調査結果》
・相談者の年代のうち30歳代が33.5%で最も多く、次いで40歳代が19.1%
・職業は無職(主婦を含む)が46.8%で最も多く、次いでパート・アルバイトが14.3%
(中略)
・電話相談の内容としては、「どうしたら良いのかわからない」が35.3%と最も多く、「加害者と別れたい」が32.3%、「情報を提供して欲しい」が20.3% (複数回答)。
男性と女性の調査期間がそもそも違っているので1ヶ月あたりに直すと、男性の相談件数が19件弱、女性の相談件数が333件。相談件数のみを比べても、女性の方が17倍以上多い。男性の被害件数に限定すると22件/3ヶ月だから、女性の件数の方が45倍ほどあるようだ。
一方、MSN産経の『
DV認知件数が過去最高 殺人も77件』では、全国における2008年度の話として
摘発は前年比4・4%増の1650件で、傷害871件、暴行504件の順に多く、殺人も77件あった。
被害者数は前年比20%増の2万5210人で、このうち女性は98・4%にあたる2万4808人に上った。
と、報じられており、「
「東京都配偶者暴力対策基本計画」本文 (Pdf)」においては、
(1)配偶者暴力についての相談の状況
①東京都
配偶者暴力相談支援センター
○ 平成19年度の相談件数の8,606件のうち、被害者本人からの相談は7,108件でした。内訳は、女性7,085件(99.7%)、男性23件(0.3%)となっています。
(中略)
警視庁
○ 警視庁の総合相談センターや警察署に寄せられた相談件数は、平成13年度の554件から平成19年度は2,118件と約3.8倍に増加しています。内訳は、女性2,083件(98.3%)、男性35件(1.7%)となっています。
去年の数字であったが、かなり一致する数字が出ているのだった。
「
「東京都配偶者暴力対策基本計画」本文 (Pdf)」と、「
「配偶者暴力被害の実態と関係機関の現状に関する調査報告書」について (Pdf)」の両方においてほぼ同内容で、被害女性との面接相談での調査結果(男性へからは電話相談のみ、先に引用したのは女性の電話相談分)が述べられているが、3か月間実施の調査数165件からは、
・相談者の42.4%が頻繁に、11.5%が月に1,2回程度暴力を受けている。
・暴力により72.1%が打撲やあざができるなど身体的被害を受けたことがあり、84.2%が怯えやうつ状態、自己評価の低下などの精神的被害を受けたとしている(複数回答)。
・相談者の57.6%がこれまでに医療機関を受診した経験があり、その50.5%が精神科、32.6%が整形外科を受診 (複数回答)。
・相談者の75.2%に子供のおり、そのうち44.4%に夫等の相手から子供への暴力があり、そのうち67.3%が子供に対して身体的暴力を振るっている。
・暴力から逃げられなかった理由としては、32.1%が「経済的な不安」をあげており、26.1%が「子供のためにひとり親は避けたい」としている(複数回答)。
…MSN産経の『
「もっと働けクズ!」殴る蹴る 妻から夫へのDV多発』と報じられた記事では、パートナーの女性から受けた身体的暴力として、「殴る」7件、「蹴る」5件、「ものを投げつける」5件と実に具体的で、「などの回答もあった」として「凶器を突きつける」「首をしめる」とも言及する。
パートナーの女性から受けた精神的暴力として、「怒鳴る」12件、「脅す」12件、「外出制限」3件、「携帯電話のチェック」2件、「甲斐性なしと言う」2件と、これまた具体的に
一桁の数字までもをあげ、『このほか「小遣いを渡さない」といった回答みられた』(原文まま)や、「ケースも確認されているという」として「『もっと働け、クズ』などと言葉による暴力を受けた」「殴られて肋骨を折った」「熱湯をかけられた」等、大変具体的だ。この調子なら、男性被害者からの相談で受診履歴や、被害があっても離れられない申告があったら取り上げる蓋然性が高いと思われるが、言及はない。
どうやら産経視点においては、「妻から夫へのDV多発」と題しつつ、反対方向の多発ぶりは見えないようだ。
暴力を振るう事は非難されるべきだ。
(産経が掘り下げる気は無さそうな)男性被害者がDV被害を公的機関に相談しづらい背景もあるだろう。しかし、産経の報道姿勢は、男性がパートナーに振るう暴力をスルーして、女性がパートナーに振るう暴力をことさらに取り上げていると見なさざるを得ない。そこには女性がパートナーに振るう暴力をのみ問題視する視線があり、男性がパートナーに振るう暴力を無問題とする、非対象な視線があるだろう。
それこそがまさに、
「女性への暴力」、あるいはジェンダーの問題としてのドメスティックバイオレンスが減らない温床ではなかったか。
結論を先にあげると、東京都の配偶者暴力相談支援センターに相談を寄せた男性の内訳は、
相談者の60.7%が配偶者に暴力をふるったとしたとして、39.3%が配偶者から暴力を受けたとしている。
…なんのことはない
(という表現もなんだが…orz)、
産経が触れない男性からの相談の過半数は、暴力を振るってしまうという相談だったのだ。まぁ、もともと、東京ウィメンズプラザ「男性のための悩み相談」というのは「
配偶者やパートナーに暴力を振るってしまうあなた、ご相談下さい」と呼びかけられているものなのだが。自分の加害を自覚して相談する男性が増えていること自体は希望がもてる進歩だと思える。
だが、ここでやはり気になるのは、「妻から夫へのDV多発」と報道する産経が触れようとしない、「夫から妻へのDV」が多発しているのかどうか。
まず、男性の被害を確認しておこう。上記の調査報告Pdfより、
3か月実施 調査数 56件
《主な調査結果》
・相談者の年代は、40歳代が33.9%、30歳代が32.2%
・相談者の職業は46.4%が会社員等の正規職員で、自営業、無職がそれぞれ19.6%となっている。
・相談者の結婚期間は38.3%が10年以上、17.0%が1年未満
・相談者の60.7%が配偶者に暴力をふるったとしたとして、39.3%が配偶者から暴力を受けたとしている。
では、女性の電話相談の場合;
2か月間実施 調査数666件
《主な調査結果》
・相談者の年代のうち30歳代が33.5%で最も多く、次いで40歳代が19.1%
・職業は無職(主婦を含む)が46.8%で最も多く、次いでパート・アルバイトが14.3%
(中略)
・電話相談の内容としては、「どうしたら良いのかわからない」が35.3%と最も多く、「加害者と別れたい」が32.3%、「情報を提供して欲しい」が20.3% (複数回答)。
男性と女性の調査期間がそもそも違っているので1ヶ月あたりに直すと、男性の相談件数が19件弱、女性の相談件数が333件。相談件数のみを比べても、女性の方が17倍以上多い。男性の被害件数に限定すると22件/3ヶ月だから、女性の件数の方が45倍ほどあるようだ。
一方、MSN産経の『
DV認知件数が過去最高 殺人も77件』では、全国における2008年度の話として
摘発は前年比4・4%増の1650件で、傷害871件、暴行504件の順に多く、殺人も77件あった。
被害者数は前年比20%増の2万5210人で、このうち女性は98・4%にあたる2万4808人に上った。
と、報じられており、「
「東京都配偶者暴力対策基本計画」本文 (Pdf)」においては、
(1)配偶者暴力についての相談の状況
①東京都
配偶者暴力相談支援センター
○ 平成19年度の相談件数の8,606件のうち、被害者本人からの相談は7,108件でした。内訳は、女性7,085件(99.7%)、男性23件(0.3%)となっています。
(中略)
警視庁
○ 警視庁の総合相談センターや警察署に寄せられた相談件数は、平成13年度の554件から平成19年度は2,118件と約3.8倍に増加しています。内訳は、女性2,083件(98.3%)、男性35件(1.7%)となっています。
去年の数字であったが、かなり一致する数字が出ているのだった。
「
「東京都配偶者暴力対策基本計画」本文 (Pdf)」と、「
「配偶者暴力被害の実態と関係機関の現状に関する調査報告書」について (Pdf)」の両方においてほぼ同内容で、被害女性との面接相談での調査結果(男性へからは電話相談のみ、先に引用したのは女性の電話相談分)が述べられているが、3か月間実施の調査数165件からは、
・相談者の42.4%が頻繁に、11.5%が月に1,2回程度暴力を受けている。
・暴力により72.1%が打撲やあざができるなど身体的被害を受けたことがあり、84.2%が怯えやうつ状態、自己評価の低下などの精神的被害を受けたとしている(複数回答)。
・相談者の57.6%がこれまでに医療機関を受診した経験があり、その50.5%が精神科、32.6%が整形外科を受診 (複数回答)。
・相談者の75.2%に子供のおり、そのうち44.4%に夫等の相手から子供への暴力があり、そのうち67.3%が子供に対して身体的暴力を振るっている。
・暴力から逃げられなかった理由としては、32.1%が「経済的な不安」をあげており、26.1%が「子供のためにひとり親は避けたい」としている(複数回答)。
…MSN産経の『
「もっと働けクズ!」殴る蹴る 妻から夫へのDV多発』と報じられた記事では、パートナーの女性から受けた身体的暴力として、「殴る」7件、「蹴る」5件、「ものを投げつける」5件と実に具体的で、「などの回答もあった」として「凶器を突きつける」「首をしめる」とも言及する。
パートナーの女性から受けた精神的暴力として、「怒鳴る」12件、「脅す」12件、「外出制限」3件、「携帯電話のチェック」2件、「甲斐性なしと言う」2件と、これまた具体的に
一桁の数字までもをあげ、『このほか「小遣いを渡さない」といった回答みられた』(原文まま)や、「ケースも確認されているという」として「『もっと働け、クズ』などと言葉による暴力を受けた」「殴られて肋骨を折った」「熱湯をかけられた」等、大変具体的だ。この調子なら、男性被害者からの相談で受診履歴や、被害があっても離れられない申告があったら取り上げる蓋然性が高いと思われるが、言及はない。
どうやら産経視点においては、「妻から夫へのDV多発」と題しつつ、反対方向の多発ぶりは見えないようだ。
暴力を振るう事は非難されるべきだ。
(産経が掘り下げる気は無さそうな)男性被害者がDV被害を公的機関に相談しづらい背景もあるだろう。しかし、産経の報道姿勢は、男性がパートナーに振るう暴力をスルーして、女性がパートナーに振るう暴力をことさらに取り上げていると見なさざるを得ない。そこには女性がパートナーに振るう暴力をのみ問題視する視線があり、男性がパートナーに振るう暴力を無問題とする、非対象な視線があるだろう。
それこそがまさに、
「女性への暴力」、あるいはジェンダーの問題としてのドメスティックバイオレンスが減らない温床ではなかったか。
No. 5806
ついさっき、ブラウザー立ち上げて
ホームになっているヤフーのヘッドラインで
この記事のタイトルを見て「産経臭いな」と思って
クリックしなかったんですよね(笑)
やっぱり産経で、やっぱりそういう記事だったんですね。
それにしても
>・相談者の42.4%が頻繁に、11.5%が月に1,2回程度暴力を受けている。
私なら、1ヶ月に1、2回も暴力を受ければ「頻繁」と感じるだろうから
ここでの「頻繁」って・・・・と暗い気持ちになります。
No. 5807
>1ヶ月に1、2回も暴力を受ければ「頻繁」と感じる
<
ごもっとも。確かにその通りです。って事は「頻繁」って…orz
でもね。
記事の方向性ってか、恣意性に巨大な問題があるとはいえ、2009年3月31日付公開らしい「配偶者暴力被害の実態と関係機関の現状に関する調査報告書」を報じた、ネットで閲覧できるマスメディアが、現時点見つけられたのが産経だけなんですよ。これはこれでどんよりした気分になります。
No. 5808
でも、前提として、犬が人を咬んでもニュースにならないけど、人が犬を咬むとニュースになるという「理論」を考えれば、男性から女性へのDVは交通事故波に普通にあるという認識で、産経新聞は書いているんじゃないでしょうか?
男はどうせ暴力的だ、と思われるのは迷惑だけど。産経は予断と偏見がお家芸だから。
No. 5809
これを思い出しました。
http://macska.org/article/104
No. 5810
>kuronekoさん
だからって、黙って温かく見守ります?
「男はどうせ暴力的だ、と思われるのは迷惑」なら、異議申し立てしなければ、それが異議申し立てがない認識として定着しかねないと危惧しますけど。
>蝙蝠(bat99)さん
>
http://macska.org/article/104
<
ご紹介ありがとうございます。
そういえば拝見したことのあるエントリです。こういう情報も背景情報として、具体的に出てこないとしても、違和感の原因として作用してくれますよね。
No. 5811
トラックバックありがとうございます。
鬱になる本を読んでしまったためブログが放置状態になり、反応が遅れて申し訳ありません。
これ、私も一発で気になったんですよ。
「じゃあ、残りの6割は何よ?」と。
丁寧に調べていただいてありがとうございます。
で、実は、産経さん、これのちょっと前にも気になる記事があったんで、後ほどエントリーをしてトラックバックさせていただきますね。
産経さんがヲイヲイなのはいつものことですが、それにくっついて妙なものを発見してしまったので。
それと
「配偶者やパートナーに暴力を振るってしまうあなた、ご相談下さい」
のリンク、貼り間違っているようです。
正解は「東京都の配偶者等暴力対策」の中にあるヤツですよね?
No. 5812
>gegengaさん
>鬱になる本を読んでしまった
<
お疲れ様です。体調が今ひとつになりやすい時節柄、何かとご自愛下さいね。
>これのちょっと前にも気になる記事が
<
あ"~。なんと申しましょうか。後ほど、資料を確認してからコメントにうかがいます。
という件とは別なんですけど、なんつかね、
私自身で上手く理屈として説明できないのですが、産経が煽っているような、こういう非対象な視線をもつことが、男性のDV被害者が公的機関に相談しにくい背景としても作用しているというか、背景の発想と同根であるように思えます。
>リンク、貼り間違っているようです。
<
ご指摘ありがとうございます、またやってしまいました(^^;
No. 5814
>私自身で上手く理屈として説明できないのですが、産経が煽っているような、こういう非対象な視線をもつことが、男性のDV被害者が公的機関に相談しにくい背景としても作用しているというか、背景の発想と同根であるように思えます。
今回は簡単に一言だけですけど、要するに「暴力的な”強い男”を当然視する姿勢は、男性DV被害者に”女に殴られる弱い男=男性失格”のレッテルを貼るという二次加害につながり、被害を表沙汰にできない環境を作る」ということでしょうか。
No. 5815
碧猫さま
この産経報道に対して批判する時、「男性からの女性へのDVへの言及がない」といって、追加させるというより、このニュースの、そもそもの前提を産経が、なーんも考えていない、というところを指摘、批判、詰問、揶揄、嘲笑etcするのがいいかなと思います。
配偶者暴力相談支援」センターの相談事例というニュースなのだから、数字はその限定だし、そこに寄せられる相談事例はそもそもどういう傾向で、どういう人たちからのものなのか、というところが前提になるはず。
無作為にサンプリング調査をしたわけではないから、その数字が社会の傾向を示すと考える人はいないか産経脳の読者。
産経新聞は自分で何がニュースかわかっていない知能でニュースを日々出しているというところを、先ず批判するのが先かな、』と思いました。
No. 5817
>青天 霹靂さん
>「暴力的な”強い男”を当然視する姿勢は、男性DV被害者に”女に殴られる弱い男=男性失格”のレッテルを貼るという二次加害につながり、被害を表沙汰にできない環境を作る」
<
産経には、そういったマッチョな発想とでも表現すべきものがあるのは知っていますし、男性DV被害者の被害申告をしづらくする背景があるのも、かねてより聞き及んでいます。
でも、今回のは「男性」の被害を声高に喧伝している訳で、擁護的に「ある」ことに対する社会的認知を促す作用を期待しての報道ですよね。どちらかというとマッチョ系の男性目線をもつとみている産経への(私個人の)理解とは一直線にイコールに結びつけがたく思えるので、私自身で使いこなせる理屈としては消化不良と感じています。
>kuronekoさん
>産経新聞は自分で何がニュースかわかっていない知能でニュースを日々出しているというところを、先ず批判するのが先かな、』と思いました。
<
kuronekoさんの批判エントリを拝見できるのを楽しみにしています。
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http://azuryblue.blog72.fc2.com/tb.php/645-611b3076
「妻から夫への暴力(DV)が多発」というミスリード
2009年4月4日、産経新聞に次のような記事が載っていました{/m_0056/}
「もっと働けクズ!」殴る蹴る 妻から夫へのDV多発
配偶者からの暴力「ドメスティック・バイオレンス」(DV)について、東京都が男性からの相談内容を分析したところ、4割が女性から「暴力を受...
[2009/04/05 19:00]
URL
とある調べ屋の痕跡
だ・か・らぁ~。「逆DV」って、何よ?
碧猫さんから『産経の感覚は独創的』 パート5;DVへの感覚というトラックバックをいただいた。
妻から夫へのDVが“多発”しているという由々しき問題を取り上げた、産経新聞渾身の記事の紹介である(大嘘)。
詳しくは、というか、本当のことは、碧猫さんのところを...
[2009/04/07 15:00]
URL
かめ?
男性のDV被害が増えた?
前にトラックバックをいただいたのですが、 みょうに偏った印象を与える、産経新聞の記事です。 「「もっと働けクズ!」殴る蹴る 妻から夫へのDV多発」 「東京ウィメンズプラザ」の配偶者暴力相談支援センターに 寄せられた男性からの電話相談内容を分析したものです。...
[2009/04/12 12:01]
URL
たんぽぽのなみだ~運営日誌