『1Q84』村上春樹 誰にどこまで届いたのかは知らない
昔、『100万回生きたねこ』という絵本を読んで詩を書いた。空を舞うように風に乗せて言葉を届けられればいいのになと思った。登場人物のことはここには書けないが、ネットといえばパソ通、パソ通といえばニフティサーブのころだった。
言葉は「言の葉っぱ」と書く。
当時、通信ソフトといえば等幅フォントだったから、葉っぱの形をしたメッセージ、というわけでネットの電波にのせて飛ばしたのだった。誰にどこまで届いたのかは知らない。すごく気に入ってデスクトップに貼り付けてる、という人もいた。
春が訪れて夏が過ぎ、秋が終わって冬になりました。この年にもさよならです
今年もいろんなことがありましたが、どれもこれもよい思い出ばかりです
大切なあなたと、来年も変わりのない年が送れるように祈っています
冷たい空気を吸い込んで身をひきしめ、あなたのことを思います
もう蕾は来年の準備をはじめながらきゅっと縮まっています
きっとまた、春にはきれいな花を咲かせているでしょう
強風に吹き倒されようとも雨に打ち倒されようとも
きゅっと縮まっていた蕾の頃を思い出しながら
柔らかな花びらを開いていることでしょう
冬の支度は十分にしておいてください
春への備えを十分にしてください
蕾をみてはあなたを思います
大切なあなたを思います
変わらず訪れる年を
蕾とともに謹み
祈ってます
冬風に
こ
れ
を
捧
げ
あ
な
た
の
もとへ
parabe