近い将来、実験でタコやイカなどの頭足類を使用する場合には、脊椎動物のサルと同じように人道的な扱いをすることが世界の常識になるかもしれない。
その一例として、9月7日、アメリカ国立衛生研究所「NIH」は、頭足類を使用する研究プロジェクトが政府の助成を申請をする際、倫理委員会の承認を受けることを義務付けるガイドライン案を作成し、その内容についてパブリックコメントを求めている。
こうした動きは欧州各国でも始まっており、これを歓迎する専門家がいる一方で、話はそう簡単ではないと、タコの福祉の難しさについて懸念する声もあるようだ。
尚これは実験用の頭足類に対する措置の話だ。倫理的な扱いをしないと研究の助成金が降りなくなるというもので、食用とはまた別の話となる。
タコやイカを倫理的に保護する動き
なぜタコやイカを法律で守ろうという機運が高まっているのだろうか?
それは頭足類が痛みを感じているだろうことが、徐々に明らかになりつつあるからだ。くわえてタコやイカはきわめて高い知能を持つことでも知られている。さらに麻酔に対する反応が哺乳類と似ていることも明らかになった。
哺乳類と大きく違うとはいえ、そのように高度な認識力を持ち、痛みまで感じる動物を、研究のために雑に扱っていいのか?と疑問に思う人たちが増えているのだ。
哺乳類で実験をする場合にはガイドラインが定められている
人間ではないからといって、サルやマウスといった動物でどんな実験をしてもいいというわけではない。何かと実験材料にされるマウスだが、彼らで何かを試したいときは、きちんとしたルールに則って行う必要があるのだ。
たとえばアメリカ公衆衛生局「PHS」は、アメリカ国立衛生研究所「NIH」とアメリカ国立科学財団の双方に対して、動物実験を行う際のガイドラインを定めている。
政府から研究資金の助成を受けるには、これを守らなければならない。
アメリカで頭足類も脊椎動物同様に扱うようガイドラインを修正
ただし、ここで動物とみなされるのは、あくまで脊椎動物だ。背骨のない無脊椎動物については、特に人道的扱いをしなければならないとのルールはなかった。
だが昨年末、米国下院と上院の議員がNIHとPHSに書簡を送り、このガイドラインにおける動物に、タコやイカといった頭足類を含めるよう要請した。
こうしてNIHは従来のガイドラインの修正案を作成することになったのである。
多くの専門家がこうした動きに賛同している。
たとえば、ワシントンDCにある動物愛護団体「責任ある医療を求める医師の会」のキャサリン・クレブス氏は、「NIHがこうしたガイダンスを提案したことは本当に喜ばしいことです」と、Natureで述べている。
シカゴ大学のタコ学者、クリフトン・ラグズデール氏も、「動物の福祉に望ましいことは、研究のクオリティという意味でも望ましいでしょう」と語る。
特に頭足類の研究者が最近ではだんだんと増えつつあるため、これは大切なことなのだという。
タコやイカは複雑。どうやって扱えば人道的なのかはわかっていない
だが、タコやイカを丁重に扱えと口で言うのは簡単だが、実際にはそう単純な話ではないようだ。
サンフランシスコ州立大学の海洋生物学者ロビン・クルック氏は、「この問題は複雑なんです」と説明する。なぜなら、頭足類についてわからないことが多すぎて、どうすることが彼らにとって人道的な扱いなのかはっきりしないのだ。
例えば、マウスなら麻薬性鎮痛剤で痛みを消すことができる。だが同じ薬がタコの痛み受容体に作用して、痛みを消してくれるのか誰にもわからない。
これがわからない以上、タコを突っついて反応がなかったようなとき、鎮痛剤で痛みを感じないからなのか、それとも薬の影響で筋肉に力が入らないからなのか区別することは難しい。
クルック氏自身は、ヤリイカにいくつか鎮痛剤を試しているが、何百匹と実験しているにもかかわらず、どの薬が一番効くのか未だによくわからないという。
「試したものの90%は結論が出ていません」と、クルック氏は話す。
こうした問題点は、NIHもまた認識しており、痛みの感じ方や飼育の仕方など、頭足類にはまだ調べねばならないことがあると述べている。
それでも、現時点で適応できるガイドラインはあると述べる。例えば、実験に使う頭足類の数を最小限にする、彼らに与える不快感を最小限にするといったものだ。
ちなみに今回のアメリカのガイドライン修正案はあくまでも”実験用の頭足類に関する扱いが対象”で、食用に対するものではないので混同しないでほしい。
ヨーロッパでも広がる頭足類を人道的に扱う動き
ちなみに米国以外でも、頭足類の人道的扱いに取り組む国がある。
例えば、イギリス(この国ではタコやロブスターを生きたまま調理することも禁止されている)、スイス、ノルウェー、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどでは、頭足類で研究を行う際に倫理的承認が必要になる。
またイタリア、アントン・ドールン動物学ステーションの海洋生物学者、グラツィアーノ・フィオリト氏をはじめとする国際チームは、研究に使用する頭足類の飼育・管理についての勧告を作成した。
この勧告は今年末頃に欧州委員会によって正式に法制度化され、EU全域で研修認証制度が導入される予定であるという。
フィオリト氏は、アメリカ政府もまたこうしたガイドラインを採用し、それが世界的な流れになることを望んでいる。
References:Octopuses used in research could receive same protections as monkeys / NOT-OD-23-176: Request for Information (RFI) on Proposed Guidance to Assured Institutions on Cephalopod Care and Use / written by hiroching / edited by / parumo
素晴らしい…
by タコイカを愛する者より
近い将来本当に環境保🐙団体シーオクトパスによる🐙漁の妨害があるかもしれんね
>>2
海のタコとはこれイカに
>>2
環境保護団体デビルフィッシュのほうが
悪役キャラぽくて良いのでは
気軽にイカやタコを釣れなくなる世界なんて…
これでアジアの食に文句付け出したらホンマにヤ〇ザ以下。
これまで散々野蛮な食い物扱いしてきた癖に。
>>9
実験の話だよ。
>>23
この先の話では
>>23
調理の話も出てるじゃないか
>>40
実験動物としての扱いの問題でそれ心配するならタコより哺乳類類のほうが先だな
そのうち納豆菌やビフィズス菌などの人にいい菌も
同じ扱いにしたりな
ごちそうさまでした👏
でも豚や牛に比べたら知能はどうなんだろ?豚のほうが賢かったら痛みとか人道的扱いの点で上にすべきだから、食用飼育・商用飼育は禁止だよね。
『人道的』の定義なんて曖昧でどうにでも動かせるって事だね
いつか人間『以外』の生物を実験に使うのは『非人道的』と言われる日が来たりして…
今回の記事ではあくまで動物実験に限っての話をしているだけで
食用として獲って食べる事については一切触れていない点はどうなっているのか気になるね
食用も鯨と同様に扱うとなったらまた大きな波紋を呼びそう
同じ哺乳類の豚や牛は食うのにイカタコは食うなと言われてもな
頭の良さを含めてタコ可愛いもんな…
実験にしろ食にしろ、地球上の生き物は喰い合いが避けられないようにできてるのに、人間は共感力高いのが良いところ。
命を奪うしかないなら無駄な苦痛は無い方がいい。
そして許しを乞いながらいただきますをする。
勘違いしている人が多すぎ。ここで問題になっているのは「実験用動物」に関しての扱い。ガイドラインに沿って倫理的に扱わないと助成金が受けられなくなる。
食用に関してはまた別の話。とはいえ食用の畜産動物も痛みのない処理方法を求められている。海外でエビがそうなったように、イカやタコの踊り食いはやらないほうがいいんだろうけど、それを規制するかどうかは国家次第。
>>22
踊り食いや活け造りはさすがに可哀想すぎると思うところはあるね
もし食用に関しても将来ガイドラインが及ぶとしても
現状の遺伝子組み換え動植物だってある意味立派な虐待じゃないのかな?と思うところもあるし
>>28 断れなくてボタンエビの踊り食いを食べた事あるけど、虫が暴れてるみたいでぜんぜん良くなかったよ。悲しかった。
イカタコの目はこわかったんだけど、
サムネはなかなかカワイイな。
また命の差別対象が増えたか
と言うか保護商法の新たなネタを見つけたんだなとしか思わんなもう
今のうちにたくさんタコ食べとこ!
無茶言うたらいかんわぁ おおじょしまっせ~
こんなことやってるとおかまいなしの中国においていかれそう
>>31
お構い無しと言うよりやってるフリだと思う
数年置きに「◯◯遺伝子を組み込み成功!」「◯◯な人間を産み出した!」とか発表するけど、どれもこれも続報が無いし
知恵を付けた人間は馬鹿になる
どこかの掲示板でタコを釣って〆ようとしたらトラウマになったって書いてた人がいたな。刺した刃物をもう一度頭目掛けて刺そうとしたら刃物に腕を絡めて一生懸命刃物を押し返そうとしたタコさんの姿が忘れられないって🐙ちょっとグッときてしまった。
>>33
タコ釣りした事あるけど、かかったルアーの針部分を足を使って器用に引き抜いていたよ
へーすごいなーって思いながら脳天締めしました
動物は何も知らないのに人間が勝手に解釈をして、いい迷惑だな
実験用に養殖したタコに自然に育ったタコと同じくらいの知能が宿るのかな?
>>35
名詞代入は思考の一つの方法。実験用に養殖した「ヒト」とそれ以外の「ヒト」で同じ知能が宿るかで推敲してみたら?
家畜に関しては痛みは一瞬 苦しませずに恐怖の時間は少なくとかいくつかの基準の法律がある州がいくつかあったと思う それは確かに良い法律だなとは思ったよ
タコイカは心臓とか何個かあるから難易度高くないか
これされると現行の研究全部トぶから頭抱えるんだよな
ドクター行ってる人がイルカでそれ経験してそこの教授キレてたわ、当然動物福祉に配慮した方法だったけど問答無用だった
そもそも基本的にこういう論文って「ある」可能性は示唆できても「ない」可能性は言えないんだよね
この方法では調べられなかったってだけで可能性を棄却できない
ほんでそれを間に受けた人がその情報だけを切り取って騒ぐからこうなるわけだ
頭足類の基礎研究ってほぼ全くされてないんだぞ…?
ブルーオーシャンなのにいきなり入口規制されちゃこっちもたまらんわ
「タコの福祉」初めて聞いたワードw
タコは知性が高いから色々考えて不幸になることあるのかな
人類以外はあまり過剰に保護しなくて良いと思うんだが
意味のない虐待はダメだけど
タコを「人」道的に見るってのはどうなんだろう?
それをいうなら「タコ道的」に見るべきじゃないの?
タコの幸せを人の幸せの尺度ではかるなら、タコの幸せを知らなきゃでしょ?
タコの幸せってなんだろう?
そもそもタコは幸せ感じるの?
挙げ句、食用のタコの話じゃないですみたいなこと言われても、タコ的に何が違うんだろう。
実験に命を捧げてくれた動物たちにはありがとうと感謝を捧げ世界の平和と幸せの為に研究しますと誓い、食用にはごちそうさま、美味しかったと手を合わせられれば、命の尊厳は守られるんじゃないかなぁ。
>>47
それこそタコ的には感謝して殺されるのもただ殺されるのも区別つかないけど、命の尊厳を守るって誰のための話なの?
日本はタコの養殖進めた方がいいのでは
将来輸入出来なくなると思う
北海道でもクマのためにどんぐり撒こうとか言ってる集団がいるけど、SNSの普及で思想発信が容易になった結果ろくでもないノイジーマイノリティが結託しやすくなり、さらには流行の思想に飛びつきやすい浅はかなノイジー予備軍みたいな層にも活動が浸透しやすくなってるのはわかるけど…
それでもここ数年社会的政治的に影響力のあるような政治家・実業家・著名人たちもモード感だけの環境思想にかぶれる人が多いのはわりとショック
人は愚かとか言うものの世の中ってわれわれ一般人より多少は愚かじゃない人たちによって運営されてると思ってた
実験だとそのまま捨てるヤツが居るだとか捕りまくるヤツが居て漁師に迷惑がかかるとかならわかるが
タコやイカの痛みが気になるのなら食うのも禁止すべき
金が絡んだり他の邪魔がしたいだけだったり、
他をダシにして自分を崇高な存在だとしていい気になりたいだけだったりと
大概自分目線で語って、他に迷惑をかけたりダブスタしてる時点で説得力がない
感情論だし正直バカバカしい。
本当に痛みがあるか証明されたわけでもあるまいし
海の悪魔とか言ってたくせに随分勝手だな
とりあえずその件は日本には持ち込まないでくれ
そもそも人間が他の生き物に対して線引きすることがおこがましいけども。
この話には火星人が関わっているにちがいない
彼らの陰謀だったのだ
この事を根拠に食用のタコにも文句を付けて来る人は絶対に現れるだろうなぁ