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　サメがエイを妊娠させちゃったかもしれない疑惑が浮上した。アメリカの水族館で、オスがいない水槽の中でエイのメスの妊娠が発覚したのだ。

　エイのメス、シャーロットさんのお腹が膨らみ始め、病気を疑ったスタッフが超音波で確認したところ、順調に卵が成長していることが判明。

　交尾相手であるオスがいない水槽の中で、シャーロットさんはどうやって妊娠したのか？考えられるのは単為生殖か、別種がはらませた可能性だ。

　状況的に最も怪しいのは、若いテンジクザメのオスであるという。

オスのいない水槽でエイのメスが妊娠

　ノースカロライナ州ヘンダーソンビルにある水族館「Aquarium & Shark Lab（アクアリウム&シャークラボ）」の水槽で飼育されているエイのメス、シャーロットさんの異変が発覚したのは2023年9月頃のこと。なにやらお腹がふくらみ始めたのだ。

　その水槽にはオスのエイがいない。卵を身ごもるとは考えられず、当初は病気である腫瘍（がん）が疑われた。

　そこでが超音波検査などを行ったところ、驚いたことにシャーロットさんのお腹で卵が成長していことが明らかになった。

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　一体、シャーロットさんは父親なしでどうやって命を宿したのだろうか？

単為生殖か、サメが妊娠させた可能性

　オスのいない水槽でシャーロットさんが妊娠した理由は2つ考えられる。

　1つは「単為生殖（たんいせいしょく）」だ。

　単為生殖は受精なしでメスが単独で子を作ることで、未受精卵から子供を作ることから処女生殖とも呼ばれている。

　もし単為生殖ならシャーロットさんの卵子は、オスから精子をもらうことなくひとりでに育ち始めたことになる。そして生まれてくるのは母親のクローンだ。

　だが、エイの単為生殖はこれまでほとんど例がない。2018年にオーストラリアのシドニー水族館で、9年間オスと接触のなかったマダラトビエイのメスが単為生殖し話題となった。

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　そしてもう1つの可能性は、シャーロットさんが禁断の恋に落ちたというものだ。

　じつは昨年7月中旬、水槽にまだ1歳の若いテンジクザメ（シロボシテンジク/Chiloscyllium plagiosum）のオス、「ラリー」と「モー」の2匹が入れられており、そのどちらかに父親疑惑の可能性があるという。

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サメが交尾の時に行う噛み跡がエイに残されていた

　水族館の創設者ブレンダ・ラマー氏が地元メディアに語ったところによれば、テンジクザメの性的な成熟具合がはっきりしなかったので、同じ水槽でも特に問題はないと思っていのだそう。

　だが、シャーロットさんに何者かが熱烈なアタックをしている気配があった。

　それはヒレに残された噛み跡だ。サメは交尾をするとき噛みつくので、噛み跡は交尾した可能性をうかがわせるものだ。

シャーロットに噛み跡があることに気づきました。他の魚がかじる姿を見たので、その魚を移動させましたが、それからも噛み跡は消えませんでした

出産間近！果たしてどんな子が生まれてくる？

　シャーロットさんは多ければ4匹の子供を身ごもっており、いつ出産してもおかしくないという。

　それがサメとの禁断の恋の結果なのか、それともシャーロットさん自身のクローンなのかは、出産後のDNA検査によって明らかになるはずだ。

　エイの妊娠期間は3～4ヶ月ほどで、地元メディアでは2月9日が出産予定日と伝えられている。

　最新情報はアクアリウム&シャークラボのサイトやフェイスブックで報告されるそうだが、現時点で出産したとの報告はない。

　続報が出たら、追ってお知らせしたいと思う。

追記：（2024/02/13）本文を一部訂正して再送します。

References:‘Miraculous birth’ expected at NC lab from stingray with no mate, possibly impregnated by shark / written by hiroching / edited by / parumo

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