娘の出身校である東洋大学にこれほどの選手がいる事を私は全く気付かなかった。娘が第一志望に選んだ大学だったから、親としてもう少し関心を寄せるべきだったと反省しているが、ロンドンオリンピックミドル級金メダリストの村田諒大選手の事は知っていた。 9月8日~10日の3日間に渡り、福井運動公園陸上競技場で開催された『天皇賜盃 第86回 日本学生陸上競技対抗選手権大会(全日本インカレ)』で9月9日、陸上男子1...
子どもの頃、大鵬・柏戸は絶対に死なないと思っていた。「あんなに強いお相撲さんが死ぬわけない」。この二人の力士は当時の子どもたちにとっては憧れの存在であったし、大人になったら大鵬みたいに強くなりたい…と眼をキラキラと輝かせていた。 そんな幼い記憶が蘇って来る突然の訃報だった。「あの千代の富士が亡くなった?」「そんな馬鹿な、あんなに元気だったのに…」。この訃報を聞いて、殆どの人がそう思った筈である。 ...
並み居るモンゴル勢を次々と撃破し、日本人力士としては10年ぶりとなる初優勝を果たした大関・琴奨菊。1月10日に幕を開けた大相撲初場所、この時点で琴奨菊の優勝を誰が予想出来ただろうか。 相撲解説者でさえこの優勝は予想外だったに違いない。順当に行けば、白鵬、日馬富士、鶴竜ら横綱による優勝争いとなり、そこに食い込んで来るのは大関・稀勢の里あたりと初場所の展開を読んでいただろう。 おそらく琴奨菊の過去の...
横綱・白鵬の体が土俵下に落ちた瞬間だった。館内はどよめきと幾枚もの座布団が乱舞し、関脇・照ノ富士の初優勝が決まった。 連日『満員御礼』の垂れ幕が下ろされる大相撲夏場所、両国・国技館で行われた千秋楽は、史上最多の8力士による優勝決定戦の可能性もあり、相撲ファンを大いに喜ばす場所でもあった。愛嬌のあるキャラクターで人気のある照ノ富士は、優勝のかかった碧山戦も慌てる事なく自分の相撲を取りきり、難なく寄...
一人の若きアスリートがコートの上を疾風の如く駆け抜けて行った。そんな印象が残る大会であった。アメリカ・ニューヨークで開催された全米オープンテニス2014は、世界の頂点を目指す若き勇者たちが約2週間に渡り熱戦を繰り広げた。 中でも特筆すべきはやはり錦織圭選手の活躍だろう。日本男子としては81年ぶりとなるグランドスラム・ベスト4進出。これだけでも十分過ぎるほどの快挙であるが、それだけでは終わらず錦織...
約一ヶ月間に渡り熱戦を繰り広げたサッカーワールドカップ2014、そのゴールの頂点に輝いたのはドイツだった。準決勝で地元のブラジルに7対1で大勝しその勢いのまま臨んだ決勝戦。堅牢な守りで定評のあるアルゼンチンは、攻守ともに安定した試合運びで決勝へと駒を進めて来た強豪。 両チームとも技術・総合力とも拮抗しているだけにどちらか先に1点を取った方が優勝に大きく前進するのは目に見えていた。ドイツは『クロー...
師走の冷たい風が肌を突き刺し吹き抜けて行く。今年も余すところ数日となり、来年に向けて希望のカウントダウンが始まろうとしている。 そんな時、海の遥彼方から届いた一報は、冬将軍の到来を思わせるような「松井秀樹引退」、それは一つの時代が終を告げる鐘でもあった。 米国時間12月27日(日本時間28日)、国内では街の至る所で仕事納のサラリーマンやOLたちの忘年会などで賑わっていた。 クリスマスの余韻を漂わ...
7月27日に開幕し、17日間に渡って各種競技が行われたロンドンオリンピックが先日、13日に幕を降ろした。 参加国は204、約1万1千人のアスリートたちが参加し、26競技302種目に渡り熱い熱戦が連日行われ、時差の関係から日本では深夜に競技が行われる事が多く、テレビに釘付けになり寝不足に悩まされた人たちも多かったのではないだろか。 日本は、金メダル7個を含む合計38個のメダルを獲得し史上最多となり...
馬に乗って去って行く男の背中に向けて少年が叫ぶ「シェーン、カムバック」。西部劇の名作『シェーン』のラストシーンであるが、このシーンにつては様々な捉え方が存在する。 つまりシェーン死亡説の話しであるが、それは置いといて、イチローの電撃移籍で多くのファンやそうでない人たちも一様に驚いていた。 イチローのファンからしてみれば「イチロー、カムバック!」に違いない。シアトルのセーフコフィールドで行われた移...
ボクシングファン待望の試合が先日、6月20日に大阪・ボディメーカーコロシアムで行われ、超満員の会場は2人の王者の激しい打ち合いに釘付けとなった。 WBC世界ミニマム級王者の井岡一翔と、WBA同級王者の八重樫東との世界王者統一戦である。日本ボクシング史上初の日本人世界王者同士による団体王者統一戦という事もあり、試合開始前から好カードとして大きな注目を集めて来た。 試合開始直後から、井岡の放ったスト...